スマホのセンサで測り、AIが解析する「組織の活性度(組織の幸福感)」をチェックするツールでできる2つの可能性|ストレス度チェック・イノベーション度チェック|日立

スマホのセンサで測り、AIが解析する「組織の活性度(組織の幸福感)」をチェックするツールでできる2つの可能性|ストレス度チェック・イノベーション度チェック|日立





■センサで測り、AIが解析する「組織の活性度」をチェックするツールでできる2つの可能性

スマホのセンサで測り、AIが解析する「組織の活性度(組織の幸福感)」をチェックするツールでできる2つの可能性|ストレス度チェック・イノベーション度チェック|日立
スマホのセンサで測り、AIが解析する「組織の活性度(組織の幸福感)」をチェックするツールでできる2つの可能性|ストレス度チェック・イノベーション度チェック|日立

参考画像:人工知能を活用し、働く人の幸福感向上に有効なアドバイスを自動作成する技術を開発(2016/6/27、日立製作所ニュースリリース)

センサで測り、AIで分析 日立が解明するチームの実態

(2016/10/26、Forbes)

「コミュニケーションは、業種によっても違いがあります。正確さとスピードを要求される銀行のような組織は縦割りの傾向が強く出るし、創造性と柔軟性を重視するITベンチャーはフラットな横連携が多い。また、同じプロジェクトチームでもフェーズによって変わります。立ち上げたばかりの打ち合わせが多い時期、自分の作業を黙々と進めている段階などデータからチームの様子が見えてくるのです」

日立製作所が開発したのは「組織の元気度」を可視化する仕組みです。

赤外線センサ(加速度センサ)を埋め込んだ名札が歩行、デスクワークなどで生じる体の揺れを感知し、そのデータを、AIが解析することでどれほど組織内でコミュニケーションが行なわれているかを計ることができるそうです。

【追記(2017/10/4)】

スマートフォンでの幸福度計測イメージ
スマートフォンでの幸福度計測イメージ

参考画像:幸福感を計測するスマートフォン向けの技術を開発(2017/10/2、日立製作所ニュースリリース)|スクリーンショット

幸福感を計測するスマートフォン向けの技術を開発

(2017/10/2、日立製作所ニュースリリース)

スマートフォン内蔵のセンサーは、性能や仕様が名札型センサーと異なるだけでなく、電話やメールなどで利用されている間は正常な計測ができないなどの課題がありました。これを解決するため、スマートフォンと名札型センサーの両方で計測を行い、その関係性をAIに学習させることで、スマートフォンで得られたデータを補正する技術を開発しました。本技術を適用することで、スマートフォンのみを着用することで(図2)幸福感の計測が可能となりました。

日立は、名札型センサーを活用せずに、スマホに内蔵されている加速度センサーのデータを活用し、組織の幸福感(組織活性度)を計測する技術を開発しました。

※「デジタルネイチャー」(著:落合陽一)でも取り上げられています。

この仕組みに活用できそうな点は2つ。

1つは、ストレス度チェックで、もう一つはイノベーション度チェックです。

■ストレス度チェック

 

「全体的なストレスが高い組織では、無意識に身体が静止してしまう確率が上がることがわかりました」

ストレスがかかっているという状況が体の動きを静止してしまっていることが予想されます。

ここから考えられることは、チームの元気度が計れると同時に、ストレス度もチェックできるのではないかという点です。

うつ病を見える化する光トポグラフィー検査とはどんな検査?によれば、光トポグラフィーは頭に近赤外線を当て、反射してくる光から脳血流の変化を読み取り、脳の活動状態を数値化する装置なのだそうで、健常者の場合は、脳の使い始めにどっと血流量が増え、活動中は高値で維持されるのに対し、うつ病患者は課題の始まりに反応するが、血流量がなかなか増えないという特徴があるそうです。

うつ病の疑いがあっても本人は気づかなかったり、言い出せなかったりする可能性がありますが、光トポグラフィー検査を使えばうつ病を見えるかすることができます。

この検査と同様に組織の元気度をチェックすることで、より早くストレスがかかっている状況を把握することができるのではないでしょうか。

■イノベーション度チェック

イノベーションのアイデアを生み出す七つの原則(著:スティーブン・ジョンソン)にはこう書かれています。

ダンバーが作ったアイデア形成地図を見ると、イノベーションの中心地は、顕微鏡ではなくて、会議用のテーブルだった。

おしゃべりの場でのコミュニケーションによって、ある人の結論が、ある人によってのきっかけとなることで、アイデアに大きな変化をもたらすことが考えられます。

凄いアイデアというのは誰かが一人きりで研究室に閉じこもって生まれるのではなく、実は人々が集まってコミュニケーションをとっている中で生まれているのだそうです。

イギリス人の数学者アラン・チューリングが、第二次世界大戦中にドイツ軍の暗号エニグマを解読するドラマを中心としたストーリーである『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』では、パブのシーンである女性の何気ない一言が暗号エニグマの解読のヒントとなっています。

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研究室で一人で仕事をして顕微鏡を覗いていたのでは、考えが一カ所にひっかかって、最初にあった自分自身の偏見から抜けられない。

集団での会話にある社会的な流れが、個人の固体的な状態を液体のネットワークに変える。

Steven Johnson:スティーブン ジョンソン「良いアイデアはどこで生まれる?」(Jul 2010、TED Talk)

Community + Entrepreneurship: Tim Rowe at TEDxGrandRapids(2013/6/24、YouTube)

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組織の元気度を計るツールを使うことでコミュニケーションが行われているかどうかにより、イノベーションのアイデアが生まれやすい状況かどうかを測ることにつながることが期待されます。







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【参考リンク】