学校健康診断の記録を「ビッグデータ」として活用し、長期間保存して成人期の病気の予防につなげる新事業を始める|文科省・総務省・「学校健診情報センター」





■学校健康診断の記録を「ビッグデータ」として活用し、長期間保存して成人期の病気の予防につなげる新事業を始める|文科省・総務省・「学校健診情報センター」

TBE-vaccination hos Apotek Hjärtat

by Apotek Hjartat(画像:Creative Commons)

学校健診記録を「ビッグデータ」に長期保存…成人期の病気予防に活用

(2016/11/21、読売新聞)

近年の研究で、心筋梗塞や糖尿病など成人期の病気の多くに、小学校低学年までの健康状態が影響を及ぼすこともあることが分かってきた。京都大の教授らによるベンチャー企業「学校健診情報センター」(京都市)は、健診記録が病気の予防などの研究に役立つと考え、昨年度、国公私立の学校の児童・生徒を対象に健診記録のデータベース化に着手した。

 各自治体の個人情報保護条例に基づき、学校から個人が特定できない形で健診記録の提供を受ける。研究目的は自治体や学校を通じて保護者に伝え、自治体が持つ生徒の乳幼児期の健診や母親の妊婦健診の記録なども一部取り入れる。

文部科学省と総務省、京都大発のベンチャー企業「学校健診情報センター」は、中学卒業後に廃棄されてきた学校健康診断の記録を「ビッグデータ」として活用し、長期間保存して成人期の病気の予防につなげる新事業を始めたそうです。

ビッグデータを活用したヘルスケア事業は増えていますが、子供のころのデータを活用することで、病気になりやすいサインを見つけていくことは面白い試みですね。

医療・健康分野におけるICT化の今後の方向性(平成25年12月、厚生労働省)によれば、

健康寿命を延伸するためには、ICTを利用した個人による日常的な健康管理が重要

だと書かれています。

ICTとは、Information and Communication Technology(インフォメーション・アンド・コミュニケーション・テクノロジー:情報通信技術)の略です。

ICTを活用した医療分野への活用の例としては次の通り。

  • 電子版お薬手帳や生活習慣病の個人疾病管理など患者・個人が自らの医療・健康情報を一元的、継続的に管理し活用する仕組み
  • 地域包括ケアシステム(電子カルテ情報を地域の診療所が参照する)
  • ICTを活用してレセプト等データを分析し全国規模の患者データベースを構築し、疾病予防を促進

学校健康診断の記録を長期保存することはICTを活用したデータベース構築の一つの例ですね。

様々なデータベースが構築され、それが一元管理されるようになり、人々が個人の健康情報データを記録しながら、健康を管理するようになるようになっていくのでしょうね。







【関連記事】

【ビッグデータ関連記事】