朝の「体温」が能率左右|体温を上げて学習能力アップ!


breakfast of champions

by arvind grover(画像:Creative Commons)




■朝の「体温」が能率左右|体温を上げて学習能力アップ

朝の「体温」が能率左右

(2010/4/1、読売新聞)

春、新入学を迎える子供たち。

学校生活を軌道に乗せるアイデアを紹介する。

「授業の内容をきっちり吸収するには、朝の“体温”がかぎです」と大阪大名誉教授の中川八郎さんは指摘する。

中川さんによると、人間の体温は、1日に0・6~1度程度変動する。

その変化を詳しくみると、起床時から体温が比較的高い「朝型」と、起きた時は低く、昼過ぎから上昇し、夜中まで高い「夜型」に分類できる。

「朝型」と「夜型」の時間ごとの知的作業能率を比べると、計算速度では「朝型」は午前中からそれなりの速さで計算できるが、「夜型」は昼頃までエンジンがかからない。

手の器用さを調べるテストでも「夜型」は夕方まで「朝型」にかなわなかった。

「夜型」は午前中に疲れを感じやすいこともわかった。

今回の記事は、新入学の子どもたちを送り出すご両親に向けた記事となっていますが、新入学の子供さんに限らず、新学期を迎える子供さんや新社会人の人も良いスタートを切りたいですよね。

大阪大名誉教授の中川八郎さんによれば、朝型の方が夜型よりも効率的に頭を働かせることができるそうです。

低体温の子どもは眠気やダルさ、頭痛や腹痛、学習や運動意欲の低下という症状を訴えるによれば、低体温の傾向にある子供は、眠気やダルさ、頭痛や腹痛、学習や運動意欲の低下といった症状が出ているようで、低体温の原因は生活リズムの乱れから体温調節に関わるホルモンや自律神経の働きがおかしくなっていることが関係しているそうです。

朝からの効率を上げるためにも、起床時から体温が比較的高い「朝型」にしていくことが必要なのだそうです。




■朝の体温を上げる方法

では、どうしたら、朝の体温を上げることができるのでしょうか。

中川さんは「外での軽い体操と朝食」を勧めている。

太陽の光を浴び、軽い運動をすると交感神経が緊張し、体温が上がる。

食事をとると、1時間後をピークに5~6時間、体温の上昇が持続する。

特にたんぱく質は、体温を上げる効果が高い。

卵などのたんぱく質と、脳のエネルギー源になる炭水化物、それに野菜の組み合わせが最も脳に良い朝食だという。

●太陽の光を浴びる

朝寝覚めが悪いことで悩んでいるあなたに!スッキリ目覚める3つの方法によれば、体内時計とは、体の中にある24時間時計というべきもので、睡眠・血圧・体温のリズムを司っています。

人間には昼と夜の環境の変化を察知する「体内時計」が備わっており、その体内時計が働くことによって、日中に活動して夜になると眠くなる生活を行なうことができています。

しかし、睡眠不足を解消しようと朝寝坊をしてしまうと、早朝に日光を浴びないため、体内時計が狂ってしまい、夜の寝つきが悪くなり、翌朝の目覚めが悪くなってしまうのです。

●軽い運動をする

低体温の人が増えている理由の一つには、デスクワークが増えたり、運動する機会が減るなどして、筋肉量が減少していることが挙げられます。

●朝食をとる(特にたんぱく質)

朝食抜きは良いことなし 学力低く、脳出血リスク4割高、冷え性率も2倍に…

(2017/6/11、産経新聞)

朝食を食べる頻度との関係を調べたところ、週の半分以上食べている人の冷え性率は27・2%だったが、週の半分以下しか食べていない人は約2倍の55・0%に達していた。

朝食の大切さを重視する医学や栄養学の専門家でつくる「腸温活プロジェクト」の調査結果によれば、朝食を食べる頻度が少ない女性は冷え性になりやすいそうです。

遅い夕食で体内時計が混乱し太ってしまう-早大によれば、体内時計をリセットする方法は「朝食を摂る」ことなのだそうです。

なぜ朝食を摂ることが体内時計をリセットする方法なのでしょうか。

まずは体内時計の仕組みから説明します。

体内時計の正体は、遺伝子に組み込まれている時計遺伝子です。

時計遺伝子とは、体内の様々な臓器の細胞に存在している遺伝子のことで、時間を刻んでいる遺伝子です。

時計遺伝子には、1日24時間を計る仕組みがあります。

まず時計遺伝子は細胞内にたんぱく質を分泌させる指令を出します。

このたんぱく質が砂時計でいう砂であり、細胞にたんぱく質がいっぱいになるまでに約12時間かかります。

次に、時計遺伝子は、細胞内にたんぱく質を減らす指令を出します。

再び、たんぱく質が細胞からなくなるまでにおよそ12時間かかります。

このように1周が約24時間となり、その人の生活習慣に合わせて、様々なリズムをコントロールしています。

そして、この時計遺伝子によって、理想的な食事時間も決まっています。

朝食の時間と夕食の時間は起床時間で決まります。

理想的な1日のリズムは、7時起床の場合は、起床から2時間以内に朝食、起床から10時から12時間の間に夕食を摂るのが理想です。

起床時間がずれれば、食事時間もずれてしまいます。

時計遺伝子は一日ごとにリセットされ、また新たに時計の針を動かしています。

体の場所によってリセット方法が違います。

脳:朝日がリセット方法

朝日を浴びることで脳のリズムがスタート

内臓:朝食がリセット方法

※内臓の時計遺伝子をリセットするには、たんぱく質が必要。

朝食にタンパク質を取ることで、その刺激が小腸に到達し、小腸の時計遺伝子を動かします。

すると、その信号が胃や肝臓にも伝わり、エネルギー代謝がはじまります。

そのため、タンパク質の少ない朝食の場合は、時計遺伝子はリセットされず、内臓の機能も低下したままになります。

■まとめ

早起きをして、しっかりと朝食を食べ、軽い運動をして、一日の良いスタートをきるようにしたいですね。

低体温|低体温の改善・原因・症状 についてはこちら。

体温を上げる方法 についてはこちら。