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「体だけでなく、頭を活発に動かすと健康に長生きできる」という研究結果

Head for Chess 62:365

by Andreas Nilsson(画像:Creative Commons)




「カラダだけでなく、アタマを活発に動かすと健康に長生きできる」という研究結果

(2010/4/18, Lifehacker)

心理学系雑誌「Psychology Today」では、興味深い研究結果を紹介しています。

『The Search for Fulfillment: Revolutionary New Research That Reveals the Secret to Long-term Happiness』の著者で、心理学者のSusan Krauss Whitbourne博士は「脳も含め、メンタルとフィジカルの活動が健康維持にベストな方策」と述べ、これを示す研究結果を紹介しています。

The Search for Fulfillment: Revolutionary New Research That Reveals the Secret to Long-term Happiness

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2009年にスウェーデンのウプサラ大学が発表した研究報告では、研究開始当時50歳だった2200名の男性を対象に、日常の活動と死亡率との関係を調査。

座り込みがちな生活を送っている人と、ウォーキングやサイクリング、庭いじりなど、カラダを積極的に動かしている人とを、32年後に比較したところ、後者のほうが圧倒的に死亡率が低いことが明らかになったそうです。

体を積極的に動かしている人のほうが、長生きに繋がりそうだというのは、多くのニュースで取り上げられていますが、頭を使う活動をすることも健康で長生きにつながるというのはどういうことなのでしょうか。

米Albert Einstein College of MedicineのJoe Vergheseさんらによる研究では、400人を対象に、カラダを動かす度合いとともに、読み書きやクロスワードパズル、ゲーム、音楽、グループディスカッションへの参加などといった、アタマを使う活動をどれくらいやっているか評価させました。

21年後をみてみると、アタマを使う活動をやっている人には、認知症といった記憶障害が起こりにくいことがわかったそうです。

この要因としては、健康的なライフスタイルやストレスレベルの低さ、社会的なかかわりの多さなど、様々なものが考えられますが、メンタル面での挑戦を追求することも、この一助になっているとみられています。

スウェーデンのウプサラ大学の研究によれば、頭を使って考えるようにしていると、認知症などの記憶障害が起こりにくいそうです。

体を動かすウォーキングやジョギングなどの定期的な運動に加えて、頭を動かす読書やパズル、ゲーム(チェス・囲碁・将棋など)を習慣として持つことが健康的に長生きする方法と言えそうです。







女性は記憶障害に強い?=エストロゲンが脳血流改善|理研




女性は記憶障害に強い?=ホルモンが脳血流改善-理研

(2009/4/10、時事通信)

女性ホルモンのエストロゲンが脳血管を拡張し、記憶障害を改善する機能を持つことが、理化学研究所の研究チームによるマウスを使った実験で明らかになった。

老化や動脈硬化による記憶障害を予防したり、改善したりする薬の開発に役立つことが期待される。

理化学研究所の研究チームによるマウスを使った実験によれば、女性ホルモンのエストロゲンには、記憶障害を改善する機能があるそうです。

このことにより、記憶障害の予防・改善に役立つ薬の開発が期待されます。







記憶に重要な役割を果たす脳の「海馬」の神経細胞はカフェインで増強される|北大




Caffeine?

by nicolethewholigan(画像:Creative Commons)

<北大>海馬の神経細胞、カフェインで増強 研究チーム発表

(2008/8/5、毎日新聞)

記憶や学習に重要な役割を果たす脳の「海馬」の神経細胞が、心筋の細胞が収縮するのと同じ仕組みで記憶を形成し、その働きがコーヒーなどに含まれるカフェインによって増強されることを、北海道大などの研究チームが明らかにした。

北海道大などの研究チームによれば、コーヒーなどに含まれるカフェインによって、脳の海馬の神経細胞の働きが増強されることが分かったそうです。

北大の神谷温之教授(神経生物学)らは、マウスの海馬の切片にカフェインを加えた。その結果、細胞内のカルシウムの濃度が高まり、30~60分間、神経回路の信号伝達が良くなった。

 カルシウム濃度が高まったのは、「2型リアノジン受容体」と呼ばれるたんぱく質の働きが高まったためとみられる。このたんぱく質は心筋細胞に多く存在し、細胞内の「小胞体」という小器官に蓄えられたカルシウムイオンを放出させ、心筋を収縮させる。研究チームは、心筋収縮と同様の仕組みで、海馬での記憶形成が増強されたとみている。

マウスの海馬に高濃度のカフェインを加えたところ、細胞内のカルシウム濃度が高まり、神経回路の信号伝達が良くなったそうです。

そのメカニズムは、心筋収縮と同様の仕組みで、「2型リアノジン受容体」という心筋細胞に多く存在するたんぱく質は細胞内の「小胞体」に蓄えられたカルシウムイオンを放出させ、心筋を収縮させているのですが、この「2型リアノジン受容体」の働きが高まったことで、カルシウム濃度が高まり、海馬での記憶形成が増強されたと考えられるそうです。

今後、この研究によってカフェインが認知症や記憶障害の薬の開発につながる可能性もあるそうです。

期待したいですね。







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