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クエン酸の健康効果

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クエン酸とは

トマトで疲労軽減=運動前が効果大によれば、運動前と運動途中にトマトジュースを飲むと、アミノ酸やクエン酸などのトマト中の水溶性成分により、運動後の血中の疲労物質の増加が抑えられるそうです。

疲労回復にクエン酸は良いと言われていますが、なぜクエン酸が疲労回復に良いのでしょうか?

また、なぜクエン酸が健康維持や生活習慣病対策に良いといわれているのでしょうか。

そこで、クエン酸の健康効果について調べてみました。



目次



クエン酸サイクルとは?

クエン酸サイクルとは、摂取した食べ物をエネルギーに変える仕組みの一つで、クエン酸について説明するときには、決して欠かすことのできない重要なメカニズムです。

では、クエン酸サイクルとはどんなものなのでしょうか。

摂取した栄養物は唾液や胃液により、デンプンはブドウ糖に、たんぱく質はアミノ酸に、脂質はグリセリンと脂肪酸に、というようにより小さな物質に分解(消化)されてから体内に吸収されるようになっています。

簡単にいえば、体内に取り入れた栄養物がさらに分解され、そのときに放出される熱をエネルギーとして利用することで、私達人間を含む全ての生物は生命活動を行なっているのです。

このようなエネルギーの産生は、まずはじめに解糖系と呼ばれる「嫌気性系路」で行なわれます。

この嫌気性系路では、酸素を必要としないでエネルギーを生み出すことができます。

私達が反射的に行動するときや急激な運動をする際には、この系路で得られるエネルギーを利用しているのです。

そして、この嫌気性系路では、ブドウ糖が乳酸や焦性ブドウ酸にまで分解されます。

これらは疲労感をもたらす物質で、嫌気性系路において分解された乳酸が筋肉に蓄積していくことが、疲労の原因というわけです。

この系路の次に働くのが、「好気性系路」です。

好気性系路では、酸素を利用することによって大量のエネルギーを効率よく生み出しています。

エネルギーの産生量を比較してみると、エネルギーは、ブドウ糖などの分解によってATP(アデノシン3リン酸;エネルギー貯蔵物質)を生成することで得られます。

嫌気性系路ではブドウ糖1に対してATP2、一方、好気性系路では38ものATPを生成しています。

ATPの生成によって得られるエネルギーは、運動エネルギーにもなるほか、細胞の働きを活性化させたり、酵素などの体内物質の合成を促したりといった、生体活動のさまざまな部分に関わっていますから、この好気性系路がうまく機能して多くのエネルギーを作り出してくれることが、生体維持には必要不可欠なのです。

そして、この好気性系路の要になるのが、クエン酸サイクルなのです。

嫌気性系路で分解されてできた焦性ブドウ酸が、クエン酸サイクルに取り込まれ、クエン酸をはじめとする8種類の酸に次々と変化しながら分解されて、エネルギーを生み出していきます。

しかも、この分解は極めて効率よく行なわれ、最終的に残るのは炭酸ガスと水だけです。

炭酸ガスは呼吸によって肺から身体の外に排出され、水は汗や尿となって捨てられます。

こうした酸の循環をクエン酸サイクルと呼んでいます。

このメカニズムを明らかにしたのがイギリスのクレブス博士で、その功績によりクレブス博士は1953年にノーベル賞を受賞しました。



さまざまな病気を呼び込む「疲労」について

生体活動に必要不可欠なエネルギーは、嫌気性系路および好気性系路で作り出されます。

好気性系路は、エネルギーの産生量が嫌気性系路よりもはるかに多く、クエン酸サイクルが体内でうまく働いていれば、健康維持、体力増進につながるわけです。

なぜかというと、摂取した食べ物を効率よくエネルギーに変換できるからです。

では、クエン酸を摂取するとどうなるのでしょうか。

クエン酸サイクルによって生成されるクエン酸は、体内で自然にできるものですが、このクエン酸を食品で摂取した場合はどのような働きをしてくれるのでしょう。

食物中に含まれるクエン酸は、通常の前段階の嫌気性系路を経由しないで、好気性系路に取り込まれます。

嫌気性系路は糖分を分解してエネルギーを作り出す系路ですから、クエン酸はこの系路には入りません。

好気性系路に入って、クエン酸サイクルを活性化させてくれるのです。

これは、身体を疲労させることなくエネルギーが得られる、ということを意味します。

すでに説明したように、エネルギーはブドウ糖が嫌気性系路と好気性系路を経て、最終的に炭酸ガスと水に分解される過程で生み出されます。

嫌気性系路では酸素を必要とせずに少量のエネルギーを、好気性系路では酸素を使って大量のエネルギーを生産します。

ただ、嫌気性系路では、ブドウ糖が分解されて「乳酸」が作られ、この乳酸が疲労を引き起こします。

例えば、スポーツや肉体労働の際には、大量のグリコーゲンが分解されて、どんどんエネルギーを作り出しているわけですが、乳酸もどんどん生成されて筋肉に蓄積、これが筋肉の痛みや身体のだるさの原因となるのです。

肩こり腰の痛みなども、同じメカニズムで起こっています。

この疲労というものをあなどってはいけません。

疲れていると気力が低下したり、過度にイライラして集中力も弱まります。

つまり、肉体の疲労は精神の疲労をもたらします。

そして、心身ともに疲労した状態が続くと、免疫力も低下します。疲れの元である乳酸は、さまざまな病気を呼び込むことにもつながるのです。

しかし、食べ物からクエン酸を摂取すれば、乳酸を生成してしまう嫌気性系路を経由せずに、好気性系路に取り込まれて、盛んにエネルギーを産生します。

この好気性系路からは疲労の元である乳酸は作られません。むしろ、乳酸を早く取り除くように働いてくれます。

疲労予防や疲労回復にレモンや梅干などの酸味の強い食べ物が良いとされるのは、レモンや梅干に含まれるクエン酸がこうした効果を発揮してくれるからです。




なぜクエン酸が体に良いのか?

なぜクエン酸が健康維持や生活習慣病対策に良いといわれているのでしょうか。

それは、クエン酸に細胞成分が酸化するのを防ぐ、抗酸化作用があるからだといわれています。

一般的な酢に多く含まれている「酢酸」には、抗酸化作用は期待できません。

これに対して、クエン酸を多く含む食品であれば、非常に高い抗酸化作用が望めるというわけです。

細胞の老化やがん細胞の発生、DNAがもつ遺伝子情報の破壊といった悪影響を与える原因となるのが活性酸素です。

この活性酸素が生成されるのを抑える作用が抗酸化作用です。

つまり、抗酸化作用を活発化させるのかどうかが、さまざまな成人病や老化、ガンを寄せつけず、健康な生活を送ることに大きく関わっているということができます。

ただ、活性酸素は、呼吸をすることで酸素を体内に取り入れれば、ある程度は自然につくられてしまうものです。

また、人体を構成する成分でもあり、必須ミネラルの一つでもある鉄分が酸素を活性酸素に変える作用を持っています。

鉄は赤血球中のヘモグロビンの成分で、酸素を全身に運ぶ役割を担っています。

それだけ鉄と酸素は相性がよいために結合しやすく、両者が結合することによって活性酸素が作られるのです。

呼吸も鉄分摂取も生きていくために必要なのですが、それが身体に害を与える活性酸素を作る元となってしまっているため、活性酸素は実に厄介な存在です。



クエン酸は身体をアルカリ性に保つ

クエン酸には、乳酸による疲労の予防のほかに身体をアルカリ性に保持する働きがあることも知られています。

通常、健康な人の身体は、中性か弱アルカリ性に保たれています。

体液のpH(ペーハー)は人によって微妙に異なりますが、だいたいpH7から7.4の範囲で、ほぼ一定に安定しています。

しかし、疲れてくると、筋肉などの組織や、組織と組織の間を満たしている間質液という体液が酸性のほうに傾いていきます。

これは、乳酸などが体内に蓄積されたことが大きな原因です。

乳酸が体内に増えてくると、pHを下げるように作用します。

pHが下がって体が酸性になってくると、疲労感を覚えますし、また尿酸が溜まりやすくなってきます。

尿酸は尿の中に含まれる酸で、体が健康な状態にあれば尿として体外に排出されるのですが、酸性になってくると完全に排出されず、体内に蓄積されてしまうのです。

この尿酸の蓄積は痛風の原因となりますし、尿酸が固まって尿路結石をもたらす危険も高まります。

体が酸性に傾いた場合の害は、他にもあります。

体内の酵素の働きを阻害したり、スムーズな新陳代謝を妨げ、それがさまざまな臓器の機能低下を招くのです。

ひどい場合には、意識障害を引き起こします。

体が酸性になったために意識障害が起こることをアシドーシスといい、pHが酸性に傾きやすい糖尿病では、アシドーシスによって昏睡状態に陥ったりするケースもあります。

体が酸性になってくると、こうしたさまざまな害が生じてきますから、アルカリ性を保持することは、さまざまな病気を予防し、健康を維持するために欠かせない条件であるといえるのです。

体内のpHバランスを乱してしまう大きな原因となるのが乳酸です。

乳酸は、ブドウ糖が分解されて生成される物質です。

食べ物を食べてエネルギーを得ている私たちの身体の中で、どうしても作られてしまう有害物質であるともいえるのですが、クエン酸を摂取すれば、嫌気性系路で乳酸が生成されるのを抑えてくれるため、体が酸性に傾くのを防ぎ、健康なアルカリ性の状態を保持するのにも役立つわけです。

【参考文献】 板倉弘重 『飲んで治す「高血圧」の特効食』 青春出版社、1998、p112〜129




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