Bitcoin.comのCEOロジャー・バー(Roger Ver)の「歴史的に中国が規制するものは投資すべきもの」についてネットワークの視点から考えてみた!


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by Antana(画像:Creative Commons)




■Bitcoin.comのCEOロジャー・バー(Roger Ver)の「歴史的に中国が規制するものは投資すべきもの」についてネットワークの視点から考えてみた!

「ビットコインの教祖」がデジタル通貨を好む5つの理由

(2017/11/27、Bloomberg)

Bitcoin.comのCEOロジャー・バー(Roger ver)に対して、「ビットコインの重要性に関して」や「従来の通貨に関して」、「通貨の分裂に関して」、「ボラティリティに関して」などインタビューがされていますので、ぜひリンク元のBloombergの動画をご覧いただきたいのですが、その中で気になったのは、中国の取り締まりに関して」についてです。

「歴史的に中国が規制するものは投資すべきものです」と述べ、その例として、「YouTube、Facebook、Twitter、Googleといったすべてが大成功を収めており、ビットコインも世界中で大成功を収めるでしょう」とコメントしています。

中国が規制を行なう理由は、コントロール下に置きたいから、海外企業ではなく自国のインターネット企業によって自国経済を盛り上げるためなどが考えられますが、もしかすると、ネットワークのつながりを最も中国が意識しているのではないでしょうか。




■まとめ

最近このブログではさまざまなニュースに対して「ネットワーク格差」の視点から考えてみています。

ネットワーク格差については2冊の本を紹介しています。

「枝分かれ (Branches)」(著:Philip ball)

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既に多くのリンクを持つノードほど選ばれやすいのである。

リンクが2つあるノードが選ばれる可能性はリンクが1つしかないノードの2倍になるのだ。

と言う事は既に多くの接続を持つノードほどネットワークが成長するにつれてさらに接続を増やしていくわけである。p230

ページがリンクを獲得するのは誰かがあらゆるページを検討してそれが最良の参照サイトだと決めるからではなくそれがすでに有名だからなのである。

同じことが科学文献の引用にも言える。これにもべき乗則統計がある。

人は他人が引用しているからその著作や論文を引用するのであって自分がそれを読んだからではない。p231

多くの人が引用しているページや論文は有名であることが引用のされやすさと関係しているように、ネットワークの性質上、すでに多くのリンクを持つノードほど選ばれやすい、つまり、良質な情報源と多くつながっている人ほどネットワークを広げやすいのです。

「つながり 社会的ネットワークの驚くべき力」(著:ニコラス・A・クリスタキス ジェイムズ・H・ファウラー)

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「豊かなものはますます豊かに」という力学が意味するのは、社会的ネットワークを通じて、私達の社会に存在する二種類の不平等が劇的に拡大してもおかしくないということだ。

つまり、状況的不平等(一部の人は社会経済的によりよい状況にある)と位置的不平等(一部の人はネットワーク上でよりよい位置を占めている)である。

社会的ネットワークにおける状況的不平等と位置的不平等によって、「豊かなものはますます豊かに」になるというのです。

この2冊の本で書かれていることをまとめると、ネットワークの性質上、すでに多くのリンクを持つノードほど選ばれやすい、つまり、良質な情報源と多くつながっている人ほどネットワークを広げやすく、社会的ネットワークにおける状況的不平等と位置的不平等によって、「豊かなものはますます豊かに」になると考えられるわけですから、中国政府の立場から考えると、ネットワークの中で最も優位な立場に立つために、その優位性を下げてしまうようなYouTube、Facebook、Twitter、Googleのようなサービスを規制するというのは適切な方法だと考えられます。

ビットコインもインターネットのような「ネットワーク」の性質を持つものですから、同様の判断をするというのは当然のことといえそうです。

また、英国のEU離脱後の経済危機をインターネット・SNSが増幅してしまう!?で紹介した『つながりすぎた世界 インターネットが広げる「思考感染」にどう立ち向かうか』(著:ウィリアム・H・ダビドウ)によれば、インターネットが推し進める環境では、物事は超高速で進展するため、問題はもっと早くに積み上がり、頻度も高くなるそうです。

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インターネットが物理的な結びつきをより強固で効率的なものにしている。

この21世紀の情報化社会の神経網は、情報を事実上ただで効率良く運び、かつて独立していたシステム同士を結びつけては相関関係を強めていく。

その結果、社会に存在する正のフィードバックは大幅に増幅される。事故が起きやすく、激しやすく、感染に対して脆弱な社会は、こうして生み出されるのである。

わたしたちはこの流れに適応しなければならない。現行の制度の多くはもっと結びつきの弱い社会を前提に築かれたものだ。

<中略>

カギを握るのはシステム内の正のフィードバックを減らすこと、つまり、結びつきを減じるか断ち切ることだ。

インターネット以前の社会では、情報の伝達スピードが遅いことが「ブレーキ」の役目を果たしていましたが、インターネット後の社会は情報の伝達スピードが速く、今出た情報もすぐに世界に広がってしまう可能性があります。

もしかすると、脆弱な社会が壊れないように、ネットワークの性質の強いサービスを規制することにより、ブレーキを掛けたいのかもしれませんね。







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