イヌリンで中性脂肪を減らす
【たけしの家庭の医学】キクイモが中性脂肪を減らす食材!イヌリンを含む野菜ランキングベスト5!によれば、健康診断などの血液検査の項目の中で、「空腹時血糖」「LDLコレステロール」「中性脂肪」の3つは血管にダメージを与える三大要因であり、最悪の場合「心筋梗塞」や「脳梗塞」を発症する可能性があります。
参考画像:死亡月別にみた心疾患−脳血管疾患死亡|厚生労働省
冬(1月・2月)は心筋梗塞・脳梗塞が起こりやすい季節!?で紹介した厚生労働省のデータを参考に月別の死亡者数を比較すると、心筋梗塞などの心疾患、脳卒中・脳梗塞などの脳血管疾患による死亡は冬(1月・2月)に多く、春になるにつれて徐々に減っていき、夏は少なく、9月から次第に冬にかけて増加していることがわかります。
つまり、1月・2月は心筋梗塞・脳梗塞にとって最も気をつけたい時期なのです。
東邦大学医療センター大森病院の弘世貴久先生によれば、「空腹時血糖」「LDLコレステロール」「中性脂肪」の3つの中でも、特に気をつけてほしいのが「中性脂肪」なのだそうで、中性脂肪の数値が高い患者の多くが薬だけでは改善が難しいのだそうです。
中性脂肪が増える原因は、炭水化物や甘いものなどの糖質の摂り過ぎです。
糖質はエネルギー源である一方、加齢で筋肉量が低下することによってエネルギーが余ってしまった結果、中性脂肪として血液中に溢れてしまいます。
そうなると、脂肪肝になったり、心筋梗塞の原因となってしまいます。
中性脂肪の最大の難点は「体にたまりやすく、減らしにくい」こと。
減らしにくい「中性脂肪」を効率良く減らす方法として注目を集めているのが「イヌリン」です。
弘世貴久先生によれば、水溶性食物繊維の「イヌリン」が中性脂肪を減らす効果をもたらしているそうです。
【#たけしの家庭の医学】食後高脂血症・隠れ中性脂肪を改善し動脈硬化を予防する方法(水溶性食物繊維&運動)では、動脈硬化の原因の一つとして食後高脂血症(空腹時にコレステロール値や中性脂肪値が正常でも、食後の値が下がりにくいもの)があり、水溶性食物繊維を食事の最初に食べておくと、中性脂肪の急上昇を防ぐことができると紹介しました。
誰しも食後は中性脂肪が増えます。
しかし、人によっては食後の中性脂肪値やコレステロール値が下がりにくくなることがあります。
中性脂肪が増えると、中性脂肪を分解する「リポ蛋白リパーゼ」という酵素が分泌され、中性脂肪が分解されます。
しかし、何らかの原因でリポ蛋白リパーゼの働きが弱まると、中性脂肪を分解することができずに、中性脂肪の基準値をオーバーしてしまうことがあるのです。
水溶性食物繊維は、腸に入るとゲル状に変化し、腸の内壁に付いて、脂肪分などの吸収を抑える効果があるそうです。
また、中性脂肪を分解するリポ蛋白リパーゼの働きを活性化してくれるそうです。
→ 食物繊維の多い食品 について詳しくこちら
実験ではイヌリンが水分と混ざるとゼリー状のようになったのですが、小腸でもこのことと同様なことが起こると考えられ、つまり、イヌリンが体内に入り、小腸で糖を包み込むと、栄養を吸収する穴がある小腸で吸収されず、血管の中に移動することがなくなり、つまり大量の糖であふれることがなくなります。
また、小腸に残っている糖はゆっくりと吸収され、大腸へ運ばれたイヌリンは腸内細菌の善玉菌だけのエサとなり、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌が増えていきます。
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