自宅で簡単に乳がんチェックが行えるデバイス「MAMMOECHO(マンモエコー)」、ソニーが開発支援

自宅で簡単に乳がんチェックが行えるデバイス「MAMMOECHO(マンモエコー)」、ソニーが開発支援

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【目次】

■自宅で簡単に乳がんチェックが行えるデバイス「MAMMOECHO(マンモエコー)」、ソニーが開発支援

自宅で簡単に乳がんチェックが行えるデバイス「MAMMOECHO(マンモエコー)」、ソニーが開発支援
自宅で簡単に乳がんチェックが行えるデバイス「MAMMOECHO(マンモエコー)」、ソニーが開発支援

参考画像:Sony Startup Acceleration Programが開発支援!自宅でできる乳がんチェック MAMMOECHO(2020/7/7、ソニー)

自宅でできる乳がんチェック MAMMOECHOを開発(2020/7/7、SONY)

ソニー(Sony Startup Acceleration Program)がコンセプトデザインなどで協力しているのがマイクロソニック株式会社が開発を行なっている、超音波検査機を小型化する技術を応用した、自宅で簡単に乳がんチェックが行える「MAMMOECHO(マンモエコー)」です。

MAMMOECHOは、超音波で乳房をスキャンして、スマホに画像を転送し、その画像を専門医が診断するシステムです。

■背景

自宅で簡単に乳がんチェックが行えるデバイス「MAMMOECHO(マンモエコー)」、ソニーが開発支援
自宅で簡単に乳がんチェックが行えるデバイス「MAMMOECHO(マンモエコー)」、ソニーが開発支援

なぜ自宅で乳がんチェックが行えるシステムの開発に取り組まれたのでしょうか?

#01 MAMMOECHO開発のきっかけと、描く未来(2020/7/7、SONY)によれば、入江さんは数年前に乳がんの検診率が一向に上がらない現状を憂う知り合いの医師から「乳がん検診車に搭載するための装置として、新しい乳がん検診システムを開発して欲しい」という熱意に胸を打たれたこと、近藤さんは学生時代ファンだったオリビア・ニュートン・ジョンが乳がんになったという報道を見たことがきっかけで乳がんから救えるものを開発しないといけないという使命感からなのだそうです。

■まとめ

日本のがん検診受診率は欧米に比べて低い!?で紹介したがん検診の国際比較を見ても、日本の乳がん検診および子宮頸がん検診は、OECD(経済協力開発機構)加盟国30カ国の中で最低レベルに位置しているそうで、欧米の検診受診率が70%以上であるのに対し、日本は20〜30%ととても受診率が低いのが現状です。

なぜ検診を受けないのかの理由には「診療時間中に行くことが困難だから」「自分が乳がんになると考えたことがなかったから」などいくつか挙げられますが、マンモグラフィ検査が痛みを伴うイメージを持たられていることがその他の理由の一つとして挙げられています。

乳がん検診を受けない理由とはで紹介したアストラゼネカによる乳がん検診に対する意識についての聞き取り調査によれば、受診しない理由の第2位には「マンモグラフィは痛そうだから」が挙げられています。

「痛くない」「恥ずかしくない」マンモグラフィにすることで乳がん検診の受診率が上がることが期待されます。

ただ気になるのは「自分のお部屋で、簡単に、乳がんチェック」をしたい女性がどれほどいるのかということ。

乳がんの早期発見のためにはセルフチェックをすることが有効だと考えられていますが、女性の54.5%が「最近1年以内に乳がん早期発見のための乳房のセルフチェックをしていない」|乳がんセルフチェック3つのポイント(しこり・くぼみ・分泌物)によれば、「auのほけん」を提供するKDDIは、全国の30歳~59歳の女性1,000名を対象に「女性の将来への備えに関する調査」を実施したところ、最近1年以内に、乳がん発見のために行う乳房のセルフチェックをしたかという質問に対して、「した」と回答した割合は45.5%、「しなかった」は54.5%となったそうです。

また、女性の8割超が「がんの罹患率」を現実の数字よりも低く予想している!|早期発見のためガン検診を受けよう!【リスク認知のバイアス】によれば、「auのほけん」を提供するKDDIは、全国の30歳~59歳の女性1,000名を対象に「女性の将来への備えに関する調査」を実施したところ、日本人が生涯でがんに罹患する確率は、男性で62% (約2人に1人)、女性で46% (約2人に1人)なのですが、がんに罹患する日本人は何人に1人くらいだと思うか聞いたところ、「2人に1人くらい」と正しい回答をした割合は13.2%と、大多数の人が現実の罹患率よりも低く予想している傾向となっています。

人間の多くは病気になって改めて健康を意識するものであり、また、自分のリスクを他者のリスクよりも低く見積もる傾向があるリスク認知のバイアスがあるのが現実です。

つまり、わざわざ自宅で乳がんチェックをしたいと思う女性は少ないと考えられます。

理想としては、乳がんチェックをわざわざすることなく、普段通りの生活をしている中で乳がんチェックができる仕組みです。

例えば、スポーツブラやスマートブラのように、エクササイズをするときや日常で着用するものでチェックするもの。

スマートブラ「WONDER BRA」が乳がんを発見する方法とその課題とは?によれば、乳がんの発症初期には小さなしこりができたり、発熱するという特徴があるそうで、センサーで胸の表面の凹凸や皮下組織の柔軟性、温度変化をチェックすることで早期発見できることが期待されるそうです。

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わざわざでもなく、痛くもなく、恥ずかしくもなく、お金もそれほどかからずに、乳がんのセルフチェックができるものが開発されるといいですね。

→ 乳がんの症状・原因・検査・予防法 について詳しくはこちら