SNSで「フェリチン」についての投稿が話題になっていました。
「健康診断ではいつも異常なしだったのに、フェリチンを調べたら一桁だった」
「ヘモグロビンは正常に戻ったのに、疲労感などの不調が残っている」
「うつのような気分の落ち込みがあり、調べてみたらフェリチンが低かった」
「妊娠前や妊娠中こそフェリチンを調べた方がいいのでは?」
といった体験談です。
私が興味を持ったのは、「原因不明の不調が続いている人の中に、ヘモグロビンだけを調べていたため、鉄不足を見つけられていない人がいるのではないか?」という可能性です。
そこで今回は、フェリチンとは何なのか、気分や疲労、妊娠との関係、そして「健康診断では異常なし」という人でもフェリチンを調べる意味があるのかについて、国内外の研究や最新の診療指針から調べてみました。
■そもそもフェリチンとは?
鉄というと、多くの人が「血液を作る栄養素」というイメージを持っていると思います。
確かに鉄はヘモグロビンを作るために必要で、ヘモグロビンは全身へ酸素を運ぶ重要な役割を担っています。
しかし、私たちの身体には、すぐに使っている鉄だけでなく、必要になったときのために蓄えている鉄があります。
ここで関係してくるのがフェリチンです。
フェリチンは鉄を貯蔵するタンパク質で、血清フェリチンを測ることで、身体にどれくらい鉄が蓄えられているのかを推定できます。
いわば、
・ヘモグロビン=鉄を使って作られ、酸素を運ぶタンパク質
・フェリチン=身体に蓄えられている鉄の量を知る手がかり
と考えるとイメージしやすいかもしれません。
WHO guideline on use of ferritin concentrations to assess iron status in individuals and populationsでも、血清・血漿フェリチンは鉄の貯蔵状態を調べる重要な指標とされています。
■鉄不足はいきなり「貧血」になるわけではない
ここが今回の話の大きなポイントです。
鉄が不足すると、最初からヘモグロビンが低下するとは限りません。
日本の鉄欠乏・鉄欠乏性貧血の診断・診断基準では、鉄不足が進んでいく流れを、
身体に蓄えている鉄(貯蔵鉄)が減る
↓
血清鉄が減る
↓
さらに進むとヘモグロビンが低下する
↓
鉄欠乏性貧血として表面化する
と説明しています。
つまり、ヘモグロビンが低下して「貧血」と診断される前に、身体に蓄えている鉄がすでに減少している時期があるのです。
これを「潜在性鉄欠乏」などと呼びます。
そう考えると、「健康診断で貧血ではなかった」と「身体に十分な鉄が蓄えられている」は必ずしも同じ意味ではないことがわかります。
■日本にも「貧血のない鉄欠乏」という考え方がある
これは海外だけの話ではありません。
日本鉄バイオサイエンス学会の鉄欠乏・鉄欠乏性貧血の診断指針では、
「貧血なし+血清フェリチン12ng/mL未満」
を潜在性鉄欠乏の診断基準としています。
同学会は、貯蔵鉄欠乏を調べる指標として最も重要なのが血清フェリチンであるとしています。
一方、WHOのフェリチンガイドラインでは、健康な成人について15µg/L(ng/mL)未満を鉄欠乏のカットオフ値としています。
さらに日本の診療指針でも、30ng/mL未満を使う研究について紹介されています。
つまり、「12」「15」「30」など複数の数字が出てくるのは、単純にどれかが間違っているというより、目的や対象によって鉄欠乏を拾う基準について議論が続いているためです。
■貧血ではなくても、疲労感と関係する可能性がある
では、ヘモグロビンが正常なら身体には何も起こらないのでしょうか?
興味深い研究があります。
貧血にはなっていないものの鉄欠乏がある成人を対象とした鉄補充と疲労・身体能力についてのシステマティックレビューでは、18のランダム化比較試験、合計1,170人が分析されています。
結果として、鉄補充によって主観的な疲労感が改善する可能性が示されました。一方、身体能力などすべての指標が改善したわけではありません。
ここから考えられるのは、「貧血になる前の鉄不足でも、人によっては体調に影響している可能性がある」ということです。
これは今回SNSで多く見られた、「Hbは正常だけど、なんとなく調子が悪い」という体験談を考えるうえでも興味深いポイントです。
■鉄は「血液」だけでなく脳でも使われている
SNSでは、フェリチンとうつ症状との関係についても多く語られていました。
鉄はヘモグロビンを作るだけの栄養素ではありません。
脳では髄鞘形成やエネルギー代謝にも関係し、さらにセロトニンやドーパミンなどのモノアミン系神経伝達物質の合成にも関係しています。2026年のIron deficiency and depression: evidence of critical risk periodsでも、こうした生物学的なつながりが整理されています。
そのため、「鉄不足 → 脳機能への影響 → 気分や認知機能への影響」という可能性が研究されています。
実際、鉄欠乏とうつ症状の関連を示している研究もあります。
「鉄不足の人は必ずうつになる」というような単純な関係ではありませんが、気分の落ち込みや強い疲労などを考える際の身体的要因の一つとして鉄の状態を見るという考え方には興味深いものがあります。
■フェリチンと妊娠の関係は特に重要
そしてSNSの話は、妊娠前、妊娠中、産後の女性へと広がっていました。
これは医学的にも重要なテーマです。
妊娠すると、
・母体の血液量が増える
・胎児が成長する
・胎盤が作られる
・出産時に出血する
などによって鉄の需要が大きくなります。
日本産婦人科医会の「妊産婦の鉄欠乏性貧血」によると、妊娠期間全体で追加される鉄需要は約1,000mgに達します。
ここでも重要なのがフェリチンです。
妊娠初期にはHbが正常でも、すでに貯蔵鉄が少なくなっている女性がいます。そのまま妊娠が進むと、胎児や胎盤、母体の血液量増加に必要な鉄需要に追いつけず、妊娠後期になって貧血が表面化する可能性があります。
このため日本産婦人科医会も、「Hbだけでは判断しにくい場合に、フェリチンを調べて鉄欠乏状態を把握するアプローチが有用」と説明しています。
■産後の疲労や気分と鉄不足
産後についても興味深い研究があります。
日本産婦人科医会の解説では、産褥期の貧血と、
・産後うつ
・疲労
・育児意欲の低下
・母乳哺育の問題
との関連を示した研究が紹介されています。
さらに、産後の鉄欠乏に治療介入することで、うつ症状や疲労、育児への意欲が改善したとするランダム化比較試験も紹介されています。
2025年の周産期うつと微量栄養素についてのシステマティックレビューでも、鉄、ビタミンB12、亜鉛などと周産期うつとの関連が研究されています。現時点では鉄についての結果は完全には一致していませんが、研究が続けられている分野です。
つまり産後の心身の不調を考える際には、心理社会的な支援とともに、鉄欠乏など身体側の要因について確認する視点も持っておくということです。
■「海外ではフェリチン40以下では妊娠してはいけない」はどう考える?
SNSでは、
「アメリカではフェリチン40以下では妊娠してはいけない」
「フェリチン50以下は鉄欠乏性貧血」
といった数字も紹介されていました。
これを調べると、少し違った景色が見えてきます。
例えば米国産科婦人科学会(ACOG)のAnemia in Pregnancyは、妊娠に伴って鉄需要が増加することや妊娠中の貧血のスクリーニング・管理を扱っていますが、「40未満では妊娠してはいけない」という基準ではありません。
重要なのは「妊娠禁止になる数字」を探すことよりも、「妊娠すると大量の鉄が必要になるため、妊娠する前や妊娠初期から鉄の状態を把握しておく意味がある」という点なのだと思います。
■そして2026年、ASHが鉄欠乏の診断基準を見直した
ここで非常に興味深い動きがありました。
2026年、米国血液学会(ASH)がAmerican Society of Hematology 2026 guidelines for diagnosis of iron deficiencyを発表しました。
ASHは、鉄欠乏がありながら何カ月、何年も診断されずに過ごしている人がいることを問題として挙げています。
症状として、
・疲労
・脱力感
・めまい
・集中困難
なども示しています。
そして今回のガイドラインでは、これまでより高いフェリチン値を診断基準に使う方向が示されました。
ASHのガイドライン概要では、成人、月経のある人、妊娠中の人について、フェリチン30ng/mL以下を鉄欠乏の診断基準とし、高リスクの場合には50ng/mL以下という閾値を検討できるとしています。
これは今回のSNSで出てきた疑問を考えるうえで非常に興味深い変化です。
日本では日本鉄バイオサイエンス学会が潜在性鉄欠乏をフェリチン12ng/mL未満としています。一方、WHOは健康な成人について15ng/mL未満、2026年のASHは成人、月経のある人、妊婦について30ng/mL以下を採用しています。
「正常値は一体いくつなの?(鉄欠乏と判断するフェリチン値はいくつなの?)」と感じますが、この違いそのものが、鉄欠乏をどの段階で見つけるかという医学上の議論が動いていることを示しているともいえそうです。
■健康診断で異常なし。でもなんとなく調子が悪い
ここまで調べて、最初の疑問に戻ります。
今回SNSでの体験談を読んで、私たちが最も興味を持ったのは、
原因不明の不調が続いている人の中に、ヘモグロビンだけを見ていたため、貧血になる前の鉄不足を見つけられていない人がいるのではないか?
という点でした。
日本でも「貧血になる前の潜在性鉄欠乏」という状態が明確に示されています。
貧血ではない鉄欠乏の人を対象とした臨床試験でも、鉄補充によって疲労感が改善する人がいることが報告されています。
そしてASHが2026年に新しい鉄欠乏診断ガイドラインを作り、より早く正確に鉄欠乏を見つける方向を打ち出したことも、この問題を考える材料になります。
そこで、「健康診断では異常なし。でも原因の分からない不調が続いている」という場合、特に月経量が多い人、月経のある女性、妊娠を希望している人、妊娠中・産後の人など鉄不足の可能性が考えられるケースでは、医療機関で相談してフェリチンを含めた鉄の状態を確認することが、原因を探る一つの手がかりになる可能性があります。
■フェリチンだけでは判断できない場合もある
フェリチンには一つ特徴があります。
身体に炎症や感染症があると、鉄の貯蔵量とは別にフェリチンが上昇することがあります。
そのためWHOは、感染や炎症がある場合、炎症マーカーも併せて評価することを推奨しています。
日本の鉄欠乏・鉄欠乏性貧血の診断指針でも、フェリチンに加えてTIBCやTSATなどを鉄欠乏の評価に利用できるとしています。特に炎症などによってフェリチンの解釈が難しい場合、TSATが参考になります。
つまり、「フェリチンだけを調べればいい」という話というより、これまでヘモグロビンだけでは見えていなかった鉄の状態を、フェリチンなどを加えることでより詳しく見てみるという考え方です。
■■では、フェリチンが低かったらどうすればいい?
フェリチンが低いということは、身体に蓄えられている鉄が少なくなっている可能性があります。
では、フェリチンを改善するにはどうしたらよいのでしょうか。
基本的な考え方は、
1.鉄を補う
2.鉄を吸収しやすくする
3.なぜ鉄が減ったのか原因を探す
の3つです。
■鉄を含む食品を意識する
日本鉄バイオサイエンス学会の食事療法の指針では、鉄の摂取量を増やす場合の目安として1日13~15mgを挙げています。
鉄には、肉や魚などに多く含まれる「ヘム鉄」と、野菜、豆類などに含まれる「非ヘム鉄」があります。
同学会の指針では、赤身の肉や魚などのヘム鉄は比較的吸収されやすく、植物性食品などに含まれる非ヘム鉄は、ビタミンCなどと一緒に摂ることで吸収を高められると説明しています。
例えば、
・赤身肉
・魚
・大豆・豆類
・緑黄色野菜
・ナッツ・種子類
・鉄を強化した食品
などを普段の食事に取り入れる方法があります。
Kingston and Richmond NHS Foundation Trustも、肉、豆類、緑色野菜、ナッツ・種子類、豆腐、鉄強化シリアルなどを鉄の供給源として紹介しています。
→ 鉄分の多い食品・鉄分不足からくる症状 について詳しくはこちら
■「何を食べるか」と同時に「どう吸収するか」
鉄は食べればすべて吸収されるわけではありません。
ビタミンCは特に非ヘム鉄の吸収を助けます。一方、お茶などに含まれるポリフェノール・タンニンなどは食事中の鉄の吸収を低下させることがあります。
つまり、鉄を含む食品+ビタミンCを含む野菜や果物という組み合わせも一つの方法です。
以前ハクライドウで紹介した「海外では小麦粉やシリアルなどを鉄強化している」という話も、ここにつながってきます。
■鉄欠乏が確認された場合には鉄剤という方法もある
食事だけで十分に回復できない鉄欠乏性貧血では、医療機関で鉄剤による治療が行われます。
日本鉄バイオサイエンス学会は基本的に経口鉄剤を第一選択とし、経口鉄剤が飲めない場合などには静注鉄剤という選択肢も示しています。
American Gastroenterological Associationの2024年のClinical Practice Updateでも、経口鉄は1日1回までとし、人によっては隔日投与の方が耐えやすく、吸収も同程度になる可能性があること、経口鉄でフェリチンが改善しない場合や吸収が期待できない場合には静注鉄を検討するとしています。
興味深いのは、鉄剤を使った場合、ヘモグロビンとフェリチンが同じ速度で回復するとは限らないことです。
日本鉄バイオサイエンス学会によると、経口鉄剤ではヘモグロビンは通常6~8週間で正常化することが多い一方、フェリチンはそれより後から徐々に上昇します。そして鉄剤を終了する時期について「貧血が治癒し、かつ血清フェリチン値が正常化したとき」としています。
これは今回SNSにあった、「鉄剤でHbは正常になったけれどフェリチンが低いままだった」という体験談を考えるうえでも興味深いポイントです。
■もう一つ大切なのが「なぜ鉄が減ったのか」
鉄を補給すると同時に考えたいのが、そもそもなぜ鉄が不足したのかという原因です。
鉄欠乏の背景には、
・月経、特に過多月経
・妊娠・出産
・食事からの鉄摂取不足
・消化管からの出血
・消化管での鉄吸収の低下
などがあります。British Society of Gastroenterologyも、鉄補充と同時に原因を調べることが重要だとしています。特に男性や閉経後女性で原因不明の鉄欠乏性貧血がある場合には、消化管疾患を含めて原因検索が重要になります。
つまり、「フェリチンを上げることそのものを目的にするのではなく、「なぜ鉄の貯金が減ったのか」を考えながら、必要な鉄を補っていく。」という考え方が大切です。
食生活を整えることで改善できる人もいれば、鉄剤による治療が必要な人もいます。そして出血などが続いている場合には、その原因への対応も必要になります。
だからこそ、まずフェリチンを測ることで、「自分には鉄の貯金がどれくらい残っているのか」を知ることが、次に何をするかを考える一つの出発点になるのではないでしょうか。
■実はハクライドウでは10年以上前からフェリチンを追っていた
今回SNSでフェリチンが話題になったことをきっかけに、ハクライドウの過去記事を調べ直してみました。
すると私たちは、10年以上前から、
・隠れ貧血
・フェリチン不足
・疲労や不眠
・気分との関係
・スポーツパフォーマンス
・鉄を含む食品
・海外の鉄強化食品
などについて記事を書いていました。
関連記事:
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当時は「隠れ貧血」としてテレビ番組などで紹介されていたものが、10年以上経ってSNS上で、「健康診断では問題がなかったのに、フェリチンを測ったら非常に低かった」という当事者の体験として、再び注目されているように見えます。
そして、そのタイミングで2026年のASHの新しいガイドラインが発表されました。
10年以上前から追ってきたテーマと現在の医学の動きが、ここでつながったのは非常に興味深いところです。
■まとめ 「フェリチンを測る」という選択肢を知っておく
今回調べて分かったことをまとめると、
・ヘモグロビンが正常でも、鉄の貯蔵量が減っている「潜在性鉄欠乏」は存在する
・フェリチンは身体に蓄えられている鉄を把握する重要な指標になる
・貧血のない鉄欠乏でも、鉄補充によって疲労感が改善する人がいることが研究で示されている
・鉄は脳機能や神経伝達物質にも関係しており、鉄欠乏と気分・うつ症状との関係について研究が続けられている
・妊娠では鉄需要が大きく増えるため、妊娠前・妊娠中・産後の鉄の状態を考えることは重要
・日本でもHbが正常な段階の「潜在性鉄欠乏」という考え方がある
・2026年のASHガイドラインでは、成人、月経のある人、妊婦の鉄欠乏についてフェリチン30ng/mL以下という新しい診断基準が示された
疲労、頭痛、不眠、気分の落ち込み、集中力低下などには、さまざまな原因があります。
フェリチンがそのすべてを説明するわけではありません。
ただ、「健康診断では異常なし。でも、なぜか調子が悪い」というとき、原因を探すための選択肢として、「フェリチンを含めて鉄の状態を調べる必要はありませんか?」と医療機関で相談することは、一つの手段になりそうです。
これまで見ていなかった情報を一つ加えることで、原因を探す手がかりが増えるかもしれない。
フェリチンを測る意味は、「すべての答えを見つけること」ではなく、「原因を探すための窓を一つ増やすこと」なのではないでしょうか。
【参考文献・資料】
World Health Organization. WHO guideline on use of ferritin concentrations to assess iron status in individuals and populations. Geneva: WHO; 2020.
日本鉄バイオサイエンス学会「鉄欠乏・鉄欠乏性貧血の診断・診断基準」。潜在性鉄欠乏を「貧血なし・血清フェリチン12ng/mL未満」と定義。
Powers JM, et al. American Society of Hematology 2026 guidelines for diagnosis of iron deficiency. Blood Advances. 2026. doi:10.1182/bloodadvances.2025015950.
American Society of Hematology. Diagnosis of Iron Deficiency: What You Should Know. 2026. 成人、月経のある人、妊婦についてフェリチン30ng/mL以下を診断基準とし、高リスク集団では50ng/mL以下を考慮できるとする概要資料。
Houston BL, et al. Efficacy of iron supplementation on fatigue and physical capacity in non-anaemic iron-deficient adults: a systematic review of randomised controlled trials. BMJ Open. 2018;8:e019240. doi:10.1136/bmjopen-2017-019240.
日本産婦人科医会「妊産婦の鉄欠乏性貧血 -産科編-知識のアップデートとより良い診療を目指して」。
Ubom AE, et al. FIGO good practice recommendations on anemia in pregnancy, to reduce the incidence and impact of postpartum hemorrhage. Int J Gynaecol Obstet. 2025;171(3):993-1007. doi:10.1002/ijgo.70529.
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Rajkumar RP. Iron deficiency and depression: evidence of critical risk periods. Front Psychiatry. 2026;17. doi:10.3389/fpsyt.2026.1770460.
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