新しい胃がん検診でがんの見逃しが増える!?|検査間隔が「1年おき」に延びるため


Dr Stephen Reaney, a GP from Northern Ireland, one of the UK's Emergency Medical Team members in Nepal

by DFID – UK Department for International Development(画像:Creative Commons)

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■新しい胃がん検診でがんの見逃しが増える!?

<新・胃がん検診>「1年おき」に異論…「内視鏡」選べるが

(2015/9/5、毎日新聞)

従来のエックス線検査に加えて内視鏡検査も選べるようになるが、検査の間隔は「毎年」から「1年おき」に延びるため、「内視鏡検査ができなければエックス線検査の機会が減るだけ」との懸念があるためだ。

厚生労働省が導入を予定している新たな胃がん検診の方法に対して、「がんの見逃しが増えるのではないか」と日本人間ドック学会・日本消化器がん検診学会などから異論が出ているそうです。

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<現在の胃がん検診>

  • 40歳以上
  • 毎年1回
  • エックス線検査→(精密検査が必要なら)内視鏡検査

<新しい胃がん検診>

  • 50歳以上
  • 2年に一回
  • エックス線検査or内視鏡検査

日本人間ドック学会の三原修一理事は「内視鏡に比べ、エックス線検査は精度が下がる。検診回数が減ると、結果的にがんが進行してから見つかるケースが増えるのではないか」と指摘。

検査の間隔が延びることで、がんの見逃しが増えるのではないかというのが今回のポイントです。

しかし、この指摘には一つ気になる点があります。

内視鏡に比べ、エックス線検査は精度が下がる。

エックス線検査は内視鏡検査に比べて精度が低いのであれば、内視鏡検査に統一したほうが良いのではないでしょうか。

胃がん検診、内視鏡検査の追加を提言 厚労省検討会によれば、胃の内視鏡検査は胃がんの死亡率を減らす効果が認められていますが、エックス線検査に比べて、費用がかかったり、検査する医師や医療機関を確保する体制を整備する必要があるようです。

費用が掛かり、検査する医師や医療機関を確保する体制を整備ができないという理由で、エックス線検査を多く実施することでカバーするというのは、いささか疑問です。

■まとめ

日本のがん検診受診率は欧米に比べて低い!?によれば、欧米のがん検診受診率は70%以上であるのに対して、日本は20から30%と受診率が低いそうです。

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