by David Simmonds(画像:Creative Commons)
(2012/4/10、Menjoy)
■ピルによる避妊の失敗率は1年間で0.3%
コンドームを正しく使っても、避妊の失敗率は1年間でおよそ2%になります。手順をおろそかにすれば失敗率は15%まで上昇し、これでは避妊方法としての役割を果たせません。
一方で、飲み忘れさえなければ、ピル(低用量経口避妊薬)の失敗率は1年間で0.3%です。ピルはエストロゲンとプロゲステロンの働きによって、排卵そのものを止めてしまうため、このように高い効果が得られるのです。
避妊しない女性たち 調査の6割「大丈夫な気がした」によれば、「大丈夫な気がしたから」という根拠のない自信、安全日への過信、雰囲気を悪くしてはいけないという気持ち、男性主導による避妊(膣外射精・精子がないなど)と言った理由から効果的な避妊をしてこなかったようです。
もちろんピルは医薬品であるため注意点もあり、医師の指導のもと適切に使用する必要がありますが、女性自身が望まない妊娠を避けるためには、ピルによる避妊も選択肢の一つだと思います。
■ピルは女性の生活の質を向上させる
ピルには避妊以外にも、生理痛を軽くしたり、月経量を少なくしたりします。また、子宮内膜症や子宮外妊娠、骨粗鬆症や関節リウマチのリスクを軽減することもすでに証明されているため、それらの副効用を目的にピルが処方されることもあるほどです。
しかし、“長生きできる”こと、すなわち“死亡率が低い”ことと大いに関係するのは、実は癌のリスクでした。この大規模な調査結果によれば、大腸から子宮や卵巣、乳房にいたるまで、ほとんどすべての癌について、“ピルを飲んでいる”女性の死亡率がはっきりと低かったのです。
例えば、卵巣癌の観察率は、ピル非服用女性で19.84%に対して、服用女性は9.16%でした。また、大腸癌の観察率は、ピル非服用女性で21.16%に対して、服用女性は11.84%です。これらの結果は年齢・出産回数などによって補正された、統計的に意味のある数値になっています。
英国一般医協会が1968年5月から2010年までのおよそ40年間に、23000人のピル服用女性と同数の非服用女性を追跡調査した結果によれば、ピルを飲むことは女性の生活の質を向上させるということがわかったそうです。
- 生理痛を軽くする
- 月経量を少なくする
- 子宮内膜症や子宮外妊娠、骨粗鬆症や関節リウマチのリスクを軽減する
- 大腸から子宮や卵巣、乳房にいたるまで、ほとんどすべてのガンについて、ピルを飲んでいる女性の死亡率が低い
→ 生理不順(月経不順)の原因・対策 について詳しくはこちら
→ 生理痛の症状・原因・緩和する方法 について詳しくはこちら
P.S.
また、ピルを使用している人は、良いパパタイプの男性を選ぶことができるかもしれません。
ピルを摂取している女性は、見た目や性的に魅力のある男性より、長続きする男性をパートナーとして選ぶ傾向にあるそうです。
ピルを摂取している女性は、男性の体臭の好みが変わったり、より優しく、頼りがいのある、「よい父親」的な男性に魅力を感じるようになるそうです。