人は「年をとった」と思った瞬間から老けこんでしまう!?|エクセター大学


Athlone 5KM and 10KM 2015

by Peter Mooney(画像:Creative Commons)




■人は「年をとった」と思った瞬間から老けこんでしまう!?

人は「年とったなあ」と思った瞬間から本当に老けこんでいく:英大学調査

(2013/4/17、IRORIO)

英エクセター大学のKrystal Warmoth女史によれば、人は「年とったな~」と思った瞬間から活動的でなくなり、若さを保つ気が萎えてしまうという。

エクセター大学(University of Exeter)研究者Krystal Warmoth(クリスタル・ワーモス)さんによれば、自分のことを「年とった」とか「衰弱した」と思うと、年老いているように行動してしまうそうです。

最近、このブログでは、フレイル(フレイルティ)という考え方に注目しています。

「フレイル(高齢者の虚弱)」の段階で対策を行ない、要介護状態の高齢者を減らそう!で紹介したフレイル(高齢者の衰弱)の段階で、適切な介入・支援を行なうことができれば、要介護状態に至らず、生活機能の維持・向上が期待できると考えられますが、この時にも今回の研究が活用できるのではないでしょうか。

厚生労働省によれば、多くの高齢者が中間的な段階(フレイル)を経て、徐々に要介護状態に陥るそうです。

高齢者は健康な状態から急に要介護状態になるわけではなく、食欲の低下や活動量の低下(社会交流の減少)、筋力低下、認知機能低下、多くの病気をかかえるといった加齢に伴う変化があり、低栄養、転倒、サルコペニア、尿失禁、軽度認知障害(MCI)といった危険な加齢の兆候(老年症候群)が現れ、要介護状態になると考えられます。

今回の研究によれば、若々しいままでいるのは気持ち次第であるため、フレイルの段階で、心理的なアプローチをすることも重要なのではないでしょうか。







【参考リンク】

Thinking you’re old and frail

(2013/4/9、University of Exeter)

Interviews conducted asked about their experiences of ageing and frailty. Self-perception and identification related to one’s health and participation in an active life. One’s attitude could lead to a loss of interest in participating in social and physical activities, poor health, stigmatization, and reduced quality of life.

P.S.

プライミング|高齢者に関わる単語を見せると単語を見る以前よりも歩くのが遅くなる!?で紹介した『「無意識」があなたの一生を決める 人生の科学』(著:デイヴィッド・ブルックス)によれば、被験者に高齢者に関わる単語を幾つか見せると、単語を見る以前よりも歩くのが遅くなるということが実験で確認されているそうです。

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こういう現象を「プライミング」というそうで、これは、先行する知覚が後の知覚、ひいては後の行動に影響を及ぼすという現象のことをいいます。

つまり、若々しい会話・ライフスタイルを心がけることが、常に身体も心も若々しく生きるコツなのではないかと。

あなたが日頃使っている言葉を観察してみてください。

年老いたことを印象づける言葉が増えていませんか?