【追記(2017/2/2)】
ジカ熱の流行から1年が経過した今では、メディアで取り上げられることがなくなりましたが、ジカウイルスの影響で小頭症の新生児が生まれたブラジルでは、親たちが育児に悩んでいるそうです。#ZikaVirus https://t.co/wVX2WCZ0fY pic.twitter.com/huu2tmOtG9
— ハクライドウ (@hakuraidou) 2017年2月2日
(2017/1/12、AFPBB)
ブラジル政府は、2015年に始まったジカウイルスの感染拡大による小頭症の新生児について、これまでに2289人を確認したとしている。その一方で、当局によると、小頭症との疑いがあるケースは3144件に上るという。
ジカ熱の流行から1年が経過した今では、メディアで取り上げられることがなくなりましたが、ジカウイルスの影響で小頭症の新生児が生まれたブラジルでは、親たちが育児に悩んでいるそうです。
(2016/2/2、時事通信)
世界保健機関(WHO)のチャン事務局長は1日、ブラジルなど中南米を中心に流行している感染症「ジカ熱」に関し、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。
ジカ熱とは、2015年5月以降中南米で感染が広がっている蚊が媒介する感染症です。
■ジカ熱とは
ジカ熱は「ジカウイルス」を持つ蚊に刺されることで発症するウイルス性の感染症です。感染すると3日から12日間ほどの潜伏期間の後、発熱や頭痛、それに関節痛などの症状を引き起こします。ワクチンや特効薬はなく、対症療法が中心となりますが、同じように蚊がウイルスを媒介とする
「デング熱」と比べると比較的症状は軽く、多くの場合1週間ほどで回復します。
病気としての症状としては比較的軽いため、ジカ熱に感染したと気づく人も少ないのではないでしょうか。
ただ、一番の問題となっているのが、ジカ熱と小頭症との関係です。
■小頭症との関係
(2016/2/2、NHK)
ブラジルでは、ジカ熱の流行と同じ時期に「小頭症」の子どもが相次いで報告され、関連が指摘されています。「小頭症」は脳の発達が遅れることで知的障害などを引き起こす病気です。
病気の主な原因は▽遺伝子の異常や▽妊娠中に母親が何らかのウイルスに感染することで、赤ちゃんにも感染してしまうことなどです。
ジカ熱に対してWHOが緊急事態と宣言している理由としては、ブラジルで先天的に頭の小さく脳の発達に遅れが見られる「小頭症」の新生児が増えており、ジカ熱が妊婦に感染することによって小頭症に何らかの影響を与えているのではないかという疑いがあるそうです。
(2016/2/2、ロイター)
ブラジルは感染が最も深刻とみられている。
カストロ保健相はインタビューで「ジカ熱の感染者のうち80%には目立った症状が現れない。多くの人々が症状のないまま感染しているため、状況は我々の想定よりも深刻だ
ジカ熱の症状は発熱等ですが、ジカ熱感染者の80%は目立った症状がないまま感染しているそうです。
自分が感染しているかどうかわからないため、妊婦にとっては特に不安でしょう。
現在のところ、有効な治療法やワクチンがないということで、今後ワクチンの発見が期待されます。
それでは、仕事や旅行で中南米に行く機会がある人はどのような点を気をつければいいのでしょうか?
■ジカ熱を予防するには?
(2016/2/2、NHK)
チャン事務局長は「妊娠している女性は感染が拡大している地域への渡航を延期することが望ましい」と述べたうえで「やむを得ず渡航する場合は、長袖や長ズボンを着用し、外出を控えるなど対策を講じてほしい」と呼びかけるとともに、各国に流行の拡大を防ぐための措置を徹底するよう勧告しました。
まとめます。
- 妊娠中の女性はジカ熱の流行地域への渡航を慎重に検討する
- ジカ熱は蚊が媒介する感染症であるため、蚊に刺されないように長袖や長ズボンの着用や虫よけスプレーの使用などで対処する
■まとめ
8月にはリオデジャネイロ五輪も行われますので、人が多く集まることが予想されます。
それまでにジカ熱の感染拡大防止を行い、ワクチンが発見されて欲しいものです。
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