参考画像:Drones to Deliver Medical Supplies in Rwanda|YouTubeスクリーンショット
(TABI LABO)
2016年7月、ルワンダで輸血用血液などを含む医薬品を、ドローンで輸送する取り組みが始まる予定です。「The Verge」によれば、将来的には各病院からテキストを送信するだけでいいようにシステムを整えるそう。
<中略>
使用されるのは重さ約10kgのドローン。一度に最大120kmまで飛行でき、自動で往復可能。バッテリー交換がカンタンなので、すぐに次のフライトへと移行できます。
輸血用血液や薬品を、パラシュート付きのダンボール箱に入れて積載し、空から落とす仕組み。積載量は1.3kgほどまで。
Zipline社はルワンダ政府と共同でドローンによる輸血用血液などを含む医薬品の輸送システムに取り組むそうです。
Drones to Deliver Medical Supplies in Rwanda
Gov’t and Zipline Inc. introduce drones in Rwanda
現在各国でドローンを活用した医療用医薬品配送システムのテストが始まっています。
DHL to Deliver Medicine via Drone
先進国といわれる国でこうした新しい取り組みを行う際にネックとなるのは「規制」と「インフラ」です。
●規制
新しい取り組みを行なおうとしても規制によって行えないことが多く、例えば、日本では、地域限定で規制を緩和する国家戦略特区に指定しなければ、小型無人機「ドローン」を活用して医療用医薬品(処方薬)や生活必需品を宅配するという試みはできません。
●インフラ
先進国ではすでにインフラが整っていて、新しいチャレンジを行なわなくても生活が十分できます。
そうした地域で新しい試みをするのは難しいことです。
「アフリカ 動き出す9億人市場」(著:ヴィジャイ・マハジャン)の中で、MTNバンキングCEOはこう語っています。
「インフラが不足しているからこそ、私たちはどんな飛躍もできるのです。」
アフリカではインフラが整っていないからこそ、新しい試みにチャレンジしやすい環境が整っているともいえるのです。
アフリカの抱える問題はビジネスチャンスをも生み出せる。アフリカ各地における安定的な電力供給の欠如から、発電機や太陽電池の市場が生まれた。不安定な金融システムは、携帯電話の通話時間を交換するシステムやマイクロファイナンス、携帯電話による銀行システムなどを生み出した。エイズからマラリアまでさまざまな健康問題により、新たな治療法やジェネリック医薬品、検査器具、保険に対する需要が生まれた。環境に対する懸念は、エコツーリズムに好機をもたらした。問題解決には官民協力による総合的対策が必要な場合が多い。その結果、真の社会的ニーズに対応し、かつ持続可能性を持ったビジネスが生まれるのだ。
「アフリカ 動き出す9億人市場」(著:ヴィジャイ・マハジャン)
■まとめ
ドローンを活用した医薬品の輸送システムはインフラが整っていない地域から活用されていくのではないでしょうか。
そして、いつかそのシステムを日本でも使われるようになる日が近いかもしれませんね。
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