詐欺師は「視線を盗む」ことで騙す|映画「フォーカス」


Perte de focus

by Patrick Subotkiewiez(画像:Creative Commons)




ウィル・スミスが詐欺師を演じた映画「フォーカス」では、「視線(フォーカス)を盗む」ことによって、詐欺(スリなど)を行ないます。

[フォーカス]優男ウィル・スミスのだましのテクニックに感嘆(2015/5/1、まんたんウェブ)によれば、今回の映画では、世界一のスリとして有名なアポロ・ロビンスさんが顧問を務めているそうです。

人が騙されてしまうときは、注意力が奪われたとき!?で紹介したアポロ・ロビンスさんが「TED TALK」という大観衆の前でスリを実践している動画を見ると、その凄すぎる技術に驚いてしまいます。

この技術は、ミスディレクションという客の判断力を間違ったほうにそらせる手法が使われています。

ミスディレクションには、フィジカル(physical 身体的)、サイコロジカル(psychological 心理的)、タイム(time 時間)の三種類があるそうです。

簡単にいえば、錯覚・錯視・先入観・既成概念・常識・思い込みを使って、人を誤った見当違いの方向に導くわけです。

どんなに自分が注意深い人間だと思っていても、人は注意をそらされることによって、人が騙されてしまうのです。

【インタビュー】ウィル・スミス×マーゴット・ロビー「ウソと愛は共存しない」

(2015/5/1、cinema cafe)

我々は簡単に“詐欺”という言葉で片付けてしまいがちだけど、それよりももっと奥深いものだ。

人間のマインドの仕組みをとことん掘り下げた強力なテクニック。人間の行動科学だ。

自分は騙されるわけがないと思っているあなたはぜひ見てみてはいかがですか?

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P.S.

ストーリーの本質は詐欺のテクニックではなくて、嘘と愛は共存しないということみたいです。

【インタビュー】ウィル・スミス×マーゴット・ロビー「ウソと愛は共存しない」

(2015/5/1、cinema cafe)

「でも、映画の根底にあるのはウソと愛は共存し得ないというテーマ。自分の欠点や恐怖心をさらけ出し、一生懸命、格好つけることをやめ、素の自分を見せることができなければ、そうやってあくせくして手に入れようと思っている対象が手に入らなくなる。手に入れたい対象というのは、つまり他者とのつながりだよ」