<iPS細胞>「高純度な肝臓組織」開発|医薬基盤研





<iPS細胞>「高純度な肝臓組織」開発 医薬基盤研

(2010/4/5、毎日新聞)

さまざまな細胞になりうるヒトの人工多能性幹細胞(iPS細胞)から高純度な肝臓組織を作り出す方法を独立行政法人・医薬基盤研究所(大阪府茨木市)と大阪大のグループが開発した。

iPS細胞を肝臓細胞に変化させることはできるが、高純度な組織を作るのは難しかった。

肝臓は薬物を分解する役割を果たす。

今回、作られた組織は、薬を分解する酵素をヒトの肝臓並みに備えている。

新薬候補物質を作った組織で分解できるか試すことで、毒性試験などへの活用が期待される。

独立行政法人・医薬基盤研究所と大阪大のグループがiPS細胞から高純度な肝臓組織を作り出す方法が開発したそうです。

約10日間の培養でできた細胞組織を調べると、肝臓で作られるたんぱく質「アルブミン」を生産する働きのある遺伝子が非常に多く含まれており、8~9割の純度で肝臓細胞が形成されていることが分かった。

薬物を分解する役割のある酵素「CYP3A4」も、培養した市販のヒトの肝臓細胞並みに現れていた。

このことにより、毒性試験への活用が期待され、新薬創出に役立つのではないかと考えられるそうです。