【目次】
■「介護用おむつセンサー」|紙おむつにつけたセンサーが排泄をしたときの温度と湿度の変化を検知しスマホに通知
参考画像:介護用おむつセンサー|スクリーンショット
iQLaboが開発したのは介護に悩みを抱えている方のための補助アイテム「介護用おむつセンサー」です。
介護者が被介護者の様子を常に気を配るのは大変ですよね。
しかし、濡れたおむつのまま長時間そのままにしていると、肌がかぶれたり、体温が低下するなどのトラブルの危険性があるそうです。
「介護用おむつセンサー」は、おむつにセンサーをとりつけ、Bluetoothでセンサーと接続し、接続したらモニターを開始されます。
交換のタイミングになったらアラームでお知らせしてくれるそうです。
Amazonや楽天、Yahoo!ショッピングで4,980円(税込)で販売されるそうです。
■約4人に1人が排泄トラブルを経験!
排泄のタイミングを予知するウェアラブルデバイス「DFree」|高齢者・介護分野・車いすユーザーに役立つ期待|#激レアさんで紹介したDfreeによれば、現在の介護の状況は次のような状況になっているそうです。
現在、日本では介護を受けている方が約600万人。また、自分でコントロールができず、便が漏れてしまう方は、20~65歳で300万人以上、65歳以上で130万人以上ともいわれています。加齢による機能低下以外に、出産後などにも排泄に困るようになる方がいらっしゃいます。
高齢化社会の日本では排泄トラブルは珍しいことではありません。
排泄トラブルが健康寿命を阻害する?|ユニ・チャーム
ユニ・チャームの調査では、排泄トラブルを経験したことがある人が全体の24.9%。約4人に1人が経験していることがわかりました。
4人に1人が排泄トラブルを経験したことがあるそうで、誰しもが経験する可能性があります。
(2017/6/11、毎日新聞)
厚生労働省の13年のまとめによると、尿失禁の経験者は約153万人で、このうち65歳以上は121万人と全体の約8割を占めている。
厚生労働省のまとめによれば、尿失禁の経験者で65歳以上の人は121万人いるそうです。
(2017/6/11、毎日新聞)
軽失禁ケア商品の市場が拡大している。2016年度の販売金額は約300億円とされ、前年比110%の伸びだ。
尿もれ、便漏れといった軽失禁商品の市場は前年比110%の伸びを見せ、団塊世代が後期高齢者となる2025年にはもっと多くの人が排泄トラブルを経験することが予想されます。
しかし、排泄トラブルを抱えているにもかかわらず、その対処をしていない人が46.3%いるという結果が出ています。
排泄トラブルが健康寿命を阻害する?|ユニ・チャーム
月1回以上排泄トラブルを抱えている人で、排泄トラブルに対するケア(排泄ケア)を「特に何もしていない」人が半数近い46.3%で、半数近い人が、トラブルを抱えているにもかかわらずケアをしていないことがわかりました。
<中略>
排泄トラブルを抱える18.7%の人が「排泄トラブルが気になって外出を控えた経験がある」と応えています。
排泄トラブルを抱えている人は、根本的な対処をすることができずに、外出を控えたり(運動不足の可能性)、水分補給を控えたり(熱中症リスクが高まる可能性)といった健康にとってリスクある行動を選びがちになってしまうようです。
排泄ケアに取り組むことは高齢化社会の真っただ中にいる私たちにとって考える必要のある問題なのです。
■排泄ケアへの取り組み
介護用おむつの問題を解決することは重要であり、様々な人・企業がこの問題に取り組んでいます。
●大人用紙オムツの売上が子供用オムツの売上を追い抜いた!?|日本の紙おむつが国際規格化|高齢化社会がビジネスチャンスに変わる!?
大人用紙おむつの評価方法に関する規格「ISO15621尿吸収用具―評価に関する一般的指針」が改訂し、欧米の「テープ止め型(体にテープで固定するタイプ)」ではなく、日本が提案する装着車の症状や生活環境に合わせたきめ細かい高齢者介護学科脳になるパンツ型やテープ止め型のおむつに吸着パッドを挿入するタイプなどを規格化されました。
●学習機能搭載・排泄検知シート|介護の現場を助けるニオイで検知するシート
(excretion detection sheet learning capability – ジェームズ ダイソン アワード)
シートには穴が空いており、穴から空気を吸い、排泄物の臭いを吸引し、排泄検知している。
従来品が濡れセンサーや超音波センサーを用いる中で、我々はにおいに着目することで、人体非装着での排泄検知・尿便の識別を可能とした。
さらに我々は、誤報の原因となっている施設固有臭・個々人の体臭・排泄臭に対応できる学習機能を開発した。
このシートは排泄物のにおいで排泄物の検知するだけでなく、他のにおいと見分けができる学習機能も付いているそうです。
我々の排泄検知シートを使えば、認知症患者による便いじりを未然に防ぐことや、排泄があったときだけおむつ交換ができるなど、おむつ使用者・介護者両者にとってよい関係を築ける。
また排泄パターンを把握し、いつ頃排泄するのか、確実な予測をすることもできる。
●要介護者の排泄の自立支援、介助者の負荷軽減の目的で作られた『ベッドサイド水洗トイレ』|トイレに自分が行くのではなく、トイレの方が自分のところに来るというアイデア
『ベッドサイド水洗トイレ』は、要介護者の排泄の自立支援、介助者の負荷軽減の目的で作られた製品です。
介助者の高齢化、人手不足、心身的負担が社会問題となっているなか、設置の自由度が高い居室内水洗トイレ『ベッドサイド水洗トイレ』により、要介護者の排泄の自立促進、介助者の負荷軽減が期待できます。
このアイデアで一番素晴らしいと感じたのは、「トイレに自分が行くのではなく、トイレの方が自分のところに来る」という点です。
●2018年介護報酬改定のポイントは「自立支援」強化|介護ロボット(夜間見守りシステム)を導入で加算!?脱おむつで介護報酬アップ!?
高齢者の「自立支援」を促す仕組みの具体策として、特別養護老人ホームや介護老人保健施設などがおむつをしている入居者がおむつなしで暮らせるように支援すると介護報酬を手厚くする方針を固めたそうです。
■まとめ
今回の「介護用おむつセンサー」はおむつが濡れたことを検知するものでしたが、ユーザーの立場で考えると、少しでも不快感が少ない方がいいと思うので、排泄する前のタイミングをお知らせして、『ベッドサイド水洗トイレ』のように排泄がしやすい仕組みが求められるのではないでしょうか。