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■<肝臓がんワースト返上>肝炎センターを新設し、ICTを活用した病院間のネットワークを整備、肝炎ウイルス検査データを一元化|佐賀県
(2011/1/1、佐賀新聞)
佐賀県が新年度、死亡率全国ワーストワンが続く肝臓がん対策の強化に乗り出す。
「肝炎センター」を新設し、情報通信技術(ICT)を活用した病院間のネットワークを整備、肝炎ウイルス検査データを一元化する。
データなどをもとに患者の状態に応じた診療レベルを提示し、安心できめ細かな治療体制づくりを進める。
センターは肝疾患診療連携拠点病院の佐賀大学医学部付属病院への設置が有力。
県は治療体制と同時に肝炎ウイルス検査の受診率向上による予防に力を入れ、早期発見・治療を目指す。
佐賀県が、死亡率全国ワーストワンを返上すべく、肝臓がん対策の強化を行うそうです。
これまで糖尿病予防のためにこうした対策をおこなっていましたが、その肝臓病(肝臓がん)版というものになりそうです。
構想では肝炎センターは各病院、診療所と連携するネットワークの中核を担う。
患者の同意を得て肝炎ウイルスの検査結果をデータベース化して一元管理。
検査結果から状態に応じて診療レベルを判断し、かかりつけ医▽専門医がいる病院▽センターに振り分け、県内のどこで検査や診療を受けても、適正で必要な治療に結びつける。
医療従事者の研修の充実にも取り組む。
県は既に糖尿病の予防や治療情報を提供する事業で、重症化や二重投薬・検査の防止にもつながる疫学データベースを構築中で、それをモデルに「肝炎版」を整備する。
肝がん予防では、各市町の保健師を肝炎コーディネーターとして養成する。
検診受診率が高い市町の事例を他市町へも広げ、受診を勧奨し感染者・患者の掘り起こしを進める。
受診でウイルス感染が判明しても精密検査を受けず、インターフェロンなど有効な治療に結びついていないケースの解消も目指す。
大学病院など高度医療ができる病院を中心に、地域の病院や診療所、かかりつけ医といかにネットワークを作ることができるのかが大事になりそうです。
がんの種類によって病院ごとに治療の役割分担を進めるべきか?|肺がんや肝臓がんの場合、患者の数が多い病院ほど治療成績がいいで紹介した大阪府立成人病センターのグループによれば、5年生存率分析した結果、一般的に治療が難しいとされる肺がんや肝臓がんでは、年間数人しか治療していない病院の患者が死亡するリスクは、患者の多い病院で治療を受けた場合に比べ、2倍近くになっていたのに対して、胃がんや大腸がん、乳がんでは、年間20人以上治療している場合、病院による治療成績の差はほとんどなかったそうです。
つまり、より治療の成果を上げるためには、患者数が多く、治療技術が広まっている胃がんなどのがんについては、一般の病院で、治療が難しい肝臓ガンなどはがんセンターなどで治療するように役割分担が必要ではないかということのようです。
■佐賀県の肝臓がん死亡率
2009年の人口10万人に対する肝がん死亡率は、全国平均26・0人に対し、佐賀県は45・7人で全国最悪。
ワーストワンは11年連続となった。
県内は、肝がんの9割を占めるB、C型肝炎ウイルス感染者が多いとされる。
ウイルス感染者の多くは自覚症状がなく、放置すれば肝硬変、肝がんへと進行するため、発症前の早期治療が重要とされる。
→ 肝臓がん|肝臓がんの症状(初期・末期) について詳しくはこちら
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