「キリンビールお客様主語のマーケティング改革」について考える!お客様主語は具体的にどうやったらいいの?

「キリンビールお客様主語のマーケティング改革」について考える!お客様主語は具体的にどうやったらいいの?




「キリンビールお客様主語のマーケティング改革」について考える!お客様主語は具体的にどうやったらいいの?
「キリンビールお客様主語のマーケティング改革」について考える!お客様主語は具体的にどうやったらいいの?

粘土銀行|unsplash

「キリンビールお客様主語のマーケティング改革」を読むと、「なるほどなー」と思いましたが、よくよく考えてみると、具体的なことは書かれていないことに気づきます。

例えば、「どのようにしてお客様を理解するのか(インサイト・行動の変化)?」「通過ゲートをどうするのか?」。

「お客様主語」と言葉にするのは簡単だけど具体的にどうするかは難しいです。

以前の別のインタビューを読むと、その大変さの一端が見えてきます。

「本質的な価値は何か」を突き止めるためには、今まで行ってきたことの何が良くて何が失敗だったのか、すべての商品データをつぶさに洗い出し(定量調査)、そして、お客様に直接会って、インタビューを行う徹底的な『定性調査』をかなりの時間(従来の10倍は言い過ぎかもしれないが、かなり時間をかけてやったのは確かとインタビューで答えていらっしゃいます)をかけて行なったそうです。

また、お客様の24時間を想像し、商品を手に取って買う絵が浮かばないときはスーパーの飲料売り場に何時間でも立ち、観察するという時もあったそうです。

つまり、お客様を徹底的に理解するというのは「言うは易く行うは難し」で、地道に根気のいる作業を行う必要があるのです。

■まとめ

最近では「DX」が注目されていますが、DXに銀の弾はない!では、デジタル化を進めるにあたって、まずはじめに頭に入れておくことは、魔法のような特効薬は存在しないということを書きました。

誰か優れた技術者がいれば、ソフトウェアがあれば、一発で解決なんてことはなく、中長期的に一から積み上げていくことが必要。

「お客様主語」のマーケティング改革も同じで、お客様が求める「本質的な価値は何か」を突き止めるためには、すべての商品データをつぶさに洗い出し、お客様に直接会って、インタビューするなどかなりの時間をかけてデータを作る根気のいる作業が必要です。

そして、そのデータを元に仮説を立てて、プロトタイプを作り、再度お客様にリサーチをかけて、そのデータをフィードバックして、商品・サービスをブラッシュアップ(磨き上げる)するということが必要になります。

企業都合でもなく、あてずっぽうでもなく、しっかりとお客様と向き合う時間を作り、一つ一つ積み上げていくことが、お客様にとって本当に求めていた商品・サービス・顧客体験につながっていくのではないでしょうか?