HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)「空白の世代」の無料接種の期限は2025年3月まで




『子宮頸がんワクチン』駆け込み接種 日本で毎年3000人が命を落とす子宮頸がん ワクチン「空白の世代」無料接種の期限は来年3月まで(2024年9月23日、関テレ)

日本で毎年3000人が命を落とす子宮頸がん。

2013年からHPVワクチン(子宮頸がんワクチン)の定期接種を始めたが、接種後に体の痛みなどを訴える人が相次ぎ、ワクチン接種の積極的な呼びかけを中止。

接種の推奨を再開したもののこの間に接種の機会を逃した世代を含む、2000年以降に生まれた女性は、接種率が低くなっている。

国は、誕生日が1997年4月2日から2008年4月1日までの女性に対し、無料でワクチンを受けられる「キャッチアップ接種」を特例で実施している。

今回の大事なポイントは2つ。

1つは、自分で接種しないことを選択することと、知らなかったので接種できなかったのでは、同じ「接種しない」ということでも意味が違ってくること。

もう1つは、ワクチンの無料接種の期限は来年3月までとなっていること。

■子宮頸がんとは?

子宮頸がんとは子宮の入口近くにできるがんです。

子宮頸がんは早期に発見できれば治療負担も軽いのですが、子宮頸がんのほとんどが無症状であるため、検診が早期発見において重要な役割を果たしています。

早期発見して治療を行なえば、妊娠も出産も可能ということですので、20歳以上の方は、2年に一度定期的に子宮頸がん検診を受けてくださいね。

■まとめ

日本のがん検診受診率は欧米に比べて低い!?|平成25年国民生活基礎調査によれば、米国では子宮頸がん検診の場合、85.9%の女性が検診を受診しているのに対して、日本では24.5%にとどまっているそうです。

以前と比べると子宮頸がん検診はアメリカでも日本でも増加傾向にあるのですが、それでも欧米と日本とでは検診受診率に大きな差があることがわかります。

<部位別死亡率>肝臓がんや胃がん大幅減少|子宮頸がんによる死亡率が高まっている原因とは?で紹介した厚生労働省のがん対策推進協議会がまとめた「がん対策推進基本計画」(2012〜16年度)の中間評価報告書にあるがん患者の部位別死亡率の推移によれば、子宮頸がんによる死亡率は増える見通しなのだそうです。

健康に対する意識が高まっているにもかかわらず、子宮頸がんによる死亡率が高まっているのには、何らかの原因があるのではないでしょうか。

●子宮頸がん検診へのハードルが高い

●「関心はあるが検診までは」と思っている人が多い

糖尿病の発見につながる血糖値への意識が低い!?で紹介した糖尿病診断アクセス革命事務局が30~60代の主婦300人を対象に行った「主婦の健診受診状況調査」によれば、自分の健康で心配なことについての質問では、乳がんや子宮がんなどの「女性特有の病気」が71.3%と、高い関心を示しています。

しかし、乳がんに9割関心、しかし乳がん検診を受けた人は約4割によれば、乳がんに対しては9割近くの女性が関心は持っていますが、乳がん検診を受けた人は約4割にとどまっているそうです。

仕事や子育てのために時間に追われてしまい、乳がん検診や子宮頸がん検診を受けてみたいけれども、その時間がないという人も多いのかもしれません。

子宮頸がん対策のための検診を受けましょう!