Berries keep your brain sharp(2012年4月26日、ハーバード大学)で紹介されているブリガム・アンド・ウィメンズ病院(BWH)のハーバード大学研究者による新たな研究によれば、イチゴやブルーベリーといったフラボノイドを豊富に含むベリー類を長期にわたって摂取すると、高齢女性の記憶力低下を2年半遅らせることができることがわかったそうです。
【参考リンク】
- Devore EE, Kang JH, Breteler MM, Grodstein F. Dietary intakes of berries and flavonoids in relation to cognitive decline. Ann Neurol. 2012 Jul;72(1):135-43. doi: 10.1002/ana.23594. Epub 2012 Apr 26. PMID: 22535616; PMCID: PMC3582325.
■概要
ハーバード大学の研究チームが、ブルーベリーやイチゴに含まれるフラボノイド(特にアントシアニン)が、高齢女性の記憶力低下を遅らせる効果を調査しました。
長期間(約20年)のデータから、週に2回以上ベリーを食べた女性は、記憶力の低下が最大2.5年遅れることがわかりました。
■どんな研究をしたの?
1976年から始まった「看護師健康調査」に参加した女性看護師12万1,700人の中から、1995~2001年に70歳以上だった1万6,010人(平均年齢74歳、平均BMI26)のデータを分析し、1980年から4年ごとに、参加者がどんな食べ物をどのくらい食べているかをアンケートで調査(特にブルーベリーとイチゴの摂取量に注目)を行い、認知機能テストを実施しました。
■結果
●記憶力低下の遅延
ブルーベリーやイチゴを週に2回以上食べた女性は、ほとんど食べない女性に比べて、記憶力の低下が最大2.5年遅れた。
特に、ブルーベリーを週1回以上、イチゴを週2回以上食べたグループで、認知機能の低下が顕著に抑えられた。
●フラボノイドの効果
ベリーに含まれるアントシアニン(青や赤の色素)と総フラボノイドの摂取量が多いほど、記憶力低下が少ないことがわかった。
フラボノイドは、脳の神経細胞を保護し、炎症や酸化ストレスを抑える働きがあると考えられる。
■なぜベリーが脳に良いの?
ブルーベリーやイチゴの効果は、**フラボノイド(特にアントシアニン)**によるものです。
抗酸化作用: フラボノイドは活性酸素(細胞を傷つける物質)を減らし、脳の神経細胞を老化やダメージから守る。
抗炎症作用: 脳の炎症を抑え、認知症やアルツハイマー病のリスクを下げる。
血流改善: ベリーは脳への血流を良くし、酸素や栄養の供給を増やす。これが記憶力や思考力をサポート。
神経保護: アントシアニンは脳の海馬(記憶に関わる部位)で働き、神経のつながりを強化する。
■まとめ
ハーバード大学の研究では、ブルーベリーやイチゴを週に2回以上食べる高齢女性は、記憶力の低下が最大2.5年遅れることがわかりました。
フラボノイド(特にアントシアニン)が脳の酸化ストレスや炎症抑をえ、神経を保護することでこの効果を発揮します。
他の研究でもブルーベリーやイチゴなどのベリー類に含まれるフラボノイドが健康に役立つといわれています。
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