by Stephen Thomas(画像:Creative Commons)
「肥満は地球の脅威」=人口爆発に匹敵―英論文
(2012/6/19、時事通信)
人類の肥満化が米国民と同じペースで進行すれば、9億人以上相当の新たな食料需要が生じ、限られた地球の食料資源に重大な脅威となる―。ロンドン大学衛生学熱帯医学大学院の研究チームがこんな警告を盛り込んだ調査論文をまとめ、18日、米電子ジャーナル、BMCパブリック・ヘルスに掲載された。
ロンドン大学衛生学熱帯医学大学院の研究チームによれば、肥満化がアメリカ国民と同じペースで進行すれば、地球の食料資源にとって重大な脅威となるようです。
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以前、国際赤十字社は、肥満人口が栄養不足人口を上回ったとする統計をまとめた2011年版「世界災害報告(World Disasters Report)」を発表しました。
栄養不足の問題は、世界的な食糧不足だけでなく、分配の偏りや食料の廃棄、食糧価格の高騰などに起因している。
食糧不足だけでなく、食料価格の高騰も問題となっています。
論文によれば、体重が重くなれば、食料から摂取するエネルギーの必要量も増大する。
全ての国が米国並みの肥満者の割合になると仮定すると、平均体重の人に換算して世界全体で人口が9億3500万人増える計算になり、それだけエネルギー源が必要になる。
研究チームは、2005年時点の世界の15歳以上の人口は推定46億人、平均体重を62キロとはじき出している。
今回の記事では、肥満化による食糧不足の観点から地球への脅威について書かれていますが、その前に肥満化に伴う病気(糖尿病・脂肪肝・高血圧・動脈硬化など)によって各国の経済(特に医療費)に大きな影響があるかもしれません。