by Amanjeev(画像:Creative Commons)
軽い肥満の人は標準体重の人より早死にしない=米政府調査
(2013/1/3、ウォール・ストリート・ジャーナル)
米政府機関の研究で、軽い肥満の人の死亡リスクは標準体重の人より低いことがわかったのだ。中程度の肥満の人でも標準体重の人より死亡リスクが高いわけではないという。
研究は米疾病予防管理センター(CDC)が行い、研究結果はジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・メディカル・アソシエーション(JAMA)に2日、掲載された。
太り気味の人が、やせ型より7年長生き 厚労省調査という記事を以前紹介しましたが、米CDCの研究結果によれば、軽い肥満の人の死亡リスクは標準体重の人より低いことがわかったそうです。
ただこうした記事をみると、太っていることは良いことだというメッセージだと受け取る人もいると思いますが、今回の記事ではそうしたメッセージを発信したくないと思っている疫学者の方がいます。
ノースウエスタン大学ファインバーグ医学部の疫学者、メルセデス・カーネソン氏は「太っていることは良いことだというメッセージを発信したくない。現実には、軽い肥満の人は肥満になることが多く、それは良いことではないのは明らかだ」と述べた。
肥満は世界全体では過去20年で8割増によれば、肥満によって、糖尿病や脳卒中、心疾患、そして腰痛などのケガの原因になっているようです。
長生きしても、病気を抱えてしまったり、ケガをしては生活の質(QOL)は低くなってしまいます。
やはり、できるだけ肥満にならないように注意をしたいですね。
P.S.
脂肪細胞が多い人は、太ってしまいますが、反面安全に脂肪を溜め込むことができることを証明しています。
しかし、なかなか太れない人の場合は、食べても全然太らない代わりに、脂肪細胞がいっぱいになり、異所性脂肪がたまってしまいます。
日本人とアメリカ人を比較すると、アメリカ人は、日本人に比べると皮下脂肪が付きやすい反面、異所性脂肪は少ないそうです。
※日本人には、“やせ形糖尿病”が多いと言われており、その理由としては、欧米人に比べて遺伝的にインスリンの分泌が少なく、太り過ぎる前に発症してしまうと言われていましたが、異所性脂肪が原因で病気になっているのかしれませんね。
「太れる(太ることができる」ということは、脂肪を安全に貯めこむということから考えると、体にとってはいいことということが言えそうです。