by Thibault Martin-Lagardette(画像:Creative Commons)
(2014/3/19、てれびのスキマ)
タモリ: でもね、よく考えられた作品だよね。あのね、まぁいろいろ優れてるんだけども、俺が一番驚いたのは鹿児島で車でできた作品で『道を行くと、向こうに海が見えて、きれいな風景がある』。そこまでは普通の人は書くんだけれども。それが『永遠に続くと思う』というところがね,それ凄いよ。凄いことなんだよ、あれ。
小沢: ホンっト、ありがとうございます。良かったなぁ、ちゃんと…。ボクは何かね、聴いてて、何ていうのかな……。たとえば、今お昼休みで、『笑っていいとも』で“ウキウキウォッチングしてる”ところと、何ていうか、“人生の秘密”とは、“生命の神秘”とか、“永遠”とか、そういうのがピュッとつながるような曲が書きたいんですよね。
以前どこかでタモリさんと小沢健二さんの話を記事の中でみたことがあるのですが、いろいろと考えさせられる話が多いです。
一つは、「普段の生活のなにげないこと」と「生命とは何か」のような真理とをつないだものを作るという話。
普段のなにげない生活の中にも“人生の秘密”とか“生命の神秘”とか“永遠”を感じさせるエッセンスが含まれていて、それをどうすくいとれるかはその人次第です。
そして、その掬いとったエッセンスを再度普段の生活のなにげないものの中にあるんだよ、と曲であったり、例え話であったりで伝えていく。
そうしたことが自分でも出来ると素晴らしいなと思います。
そして、もう一つは、この話。
タモリ: いいのいいの、笑えるような話じゃなくったって。で、しかもそういう凄いことを簡単に何の嫌味もなく書けるっていうのが一番凄いことなんだよ。人間の能力で一番凄いとは複雑なものを簡単にポッと出すことなんだよね。簡単なものを複雑にやるのが一番バカなんだよね。
小沢: あははは。
タモリ: よくいるじゃない。あれ一番のバカなんだよね。
小沢: ですね、複雑なことをそのまま複雑に「人生の~♪」「生命の肯定~♪」なんて歌ってたってしょうがないわけで、やっぱり僕としては『痛快ウキウキ通り』みたいなことにしたいし。
タモリ: それがスゴいことなんだよね。
「人生の~♪」「生命の肯定~♪」とどんなに歌っても、その人自身がそれまで見てきたもの、感じてきたものは違うわけですし、受け皿の大きさは違うわけですから、それがどんなに真理を歌っていても伝わらないと思います。
だからこそ、先ほどの話にもつながりますが、普段のなにげないことの中で感じたことの中に真理が含まれているんだよということを簡単に伝えていく能力というのは人間にとって最も凄い能力なのだと思います。
このブログでも、できるだけ簡単に伝わるように書くという努力はしているのですが、まだまだ複雑なことを複雑に伝えることしか出来ていないと感じています。
これからも複雑なことを簡単に伝えることが出来るように努力していけたらと思っています。
なんだか所信表明のようになってしまいましたが、いいたいことは、今日の『笑っていいとも!』のテレフォンショッキングのゲストは小沢健二さんだということです。