ネットで健康状態を診断することはできるのか?|ネットで健康チェック、最適なサプリを提案「Pitali」

Pills vitamin supplements

by hit thatswitch(画像:Creative Commons)




CCCグループ、ヘルスケア事業に参入 ネットで健康チェック、最適なサプリを提案「Pitali」

(2014/4/16、ITメディアニュース)

カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)グループTヘルスケアは4月16日、ネットで健康状態を診断し、個人にあったサプリメントをオーダーできるサービス「Pitali」をオープンした。医師・薬剤師の監修で開発したシステムにより、ユーザーの体質をチェックして最適なサプリメントを提案するという。

専用サイトにアクセスし、性別や年齢を入力後、「お酒を飲む回数が多い」「対人関係がうまくいかず、つらいと感じる」など約70問の設問で健康状態をチェック。医師・薬剤師の監修のもと、体のバランスを整えることで健康維持や予防につなげる東洋医学の観点も踏まえ、多面的に判断するという。

ネット上で健康状態をチェックし、それに合わせた最適なサプリメントを定期的にお届けするというサービスですね。

これが、”本当に”実現できればすばらしいですよね。

ただ、気になる点が3つ考えられます。

一つ目は、ユーザーは正直ではないということ。

患者の中には、医者や看護師に対してウソの症状を伝えている人がいるそうです。

その理由としては、恥ずかしさであったり、深刻な病気と診断されることへの恐れであったり、日頃の不摂生を指摘されたくなかったり、といったものだそうです。

本当に病気を治したいのであったら、きちんと症状を伝えたほうがいいのですが、それができない人もいるんですね。

2つ目は、質問の仕方によってはある病気に誘導する可能性があります。

患者さんから症状を聞く際、つまり問診において大事なのは、ある病気であるかのように質問を誘導しないことです。

質問をするというのは大変難しいことです。

3つ目は、目で見ないとわからないデータがあるということ。

人間は言語コミュニケーションと非言語コミュニケーションで成り立っていますが、ネット上だけで健康状態を判断するというのは、言葉だけで判断するということです。

本来であれば、患者が言っていることと診た印象から受けるサインに違いがないかどうかをチェックしないといけません。

もし患者さんが言っていることが全て正しいことを言っているのであれば、お医者さんに診てもらう必要などないのですから。

つまり、ネットで健康状態を診断するというのは、大変難しいことなのです。

そのため、このサービスを利用できるユーザーとしては、現在健康であって、将来を見据えて健康を維持していきたいという方に限られるサービスだと思います。

価格は1箱(1カ月分)2500~4800円(税別)で、一度注文すると毎月届く定期購入が基本。大塚健史社長は「サプリは継続してとることで効果が出てくるもの。できれば3カ月――だが、まずは1カ月で品質を確かめてほしい」という。

<中略>

現在のサプリメント市場は50代以上の女性の購買が目立つが、健康志向の高まりのなか「ネットとの親和性も高い、働き盛りの30~40代男女のニーズを掘り起こしたい」(大塚社長)として今後5年間で利用者50万人、年商50億を目指す。

記事によれば、働きざかりの30代から40代をターゲットにしているようですので、その点ではいいのかもしれません。







【追記(2016/4/18)】

pitaliのサイトにアクセスしたところ、すでにサービスを終了しているようです。

別のサイトでは、

2015年9月20日(日)をもちまして、「Pitali(ピタリ)」の販売は終了いたしました。

という案内がされていました。