by MilitaryHealth(画像:Creative Commons)
(2014/5/16、WSJ)
過度の運動は健康に害を及ぼす恐れがあると警告する2件の研究報告書が、英医学誌ハートにこのほど掲載された。
英医学誌Heartに掲載された研究によれば、運動のし過ぎは健康に悪いおそれがあるそうです。
過度の運動は健康に害を及ぼすおそれがあると警告する2件の研究報告書の内容は次のとおりです。
1件は、心臓病の患者1038人を対象に10年間追跡した調査結果で、毎日熱心に運動する人は、運動を週2、3回だけする人に比べ心臓発作や脳卒中で死亡する確率が2倍以上であることが分かった。全くないしほとんど運動しない人は、死亡の確率が最も高かった。
<中略>
もう1つの報告書は、持久力を高める運動は心房細動のリスクを高めるというもので、こうした結果を示す報告書はすでにたくさん発表されている。
ほぼ毎日熱心に運動する人は、運動を週2、3回する人に比べて心臓発作や脳卒中などで死亡する確率が高くなるそうです。
これまで運動することはよいこととされてきましたが、あくまでも適度にすることであり、過度に運動をすると体に負担がかかってしまうようです。
(2018/8/26、AERA dot.)
シニアの運動について、循環器内科医でスポーツドクターの真鍋知宏さん(慶応義塾大学スポーツ医学研究センター)は“やりすぎ”に注意を促す。
「運動は健康にとってプラスの効果が期待できるのは確かですが、例えば、高齢になるほど動脈硬化によって血管のしなやかさが失われる。もともと血圧が高めなシニアにとっては、運動不足だけでなく、過度な運動も健康を損なうリスクになりかねません」
運動は健康に良いとは言っても、血圧が高めの人や動脈硬化の人は過度な運動を行うと病気のリスクが高まることも考えられます。
その他にも、記事の中では、歩きすぎて膝や股関節を痛めたケースや筋トレのやりすぎで肩を痛めたケース、ゴルフや山登りをしていた人が脱水や心筋梗塞による突然死をしたケースなどが挙げられています。
このように書くと、運動するのは体に悪いってことだからしないほうがいいという結論になってしまい、運動するのを辞めてしまう人もいるかもしれません。
今回の記事の大事なポイントは、運動をやりすぎると体に負担がかかりすぎるので注意してほしいという点と、急に運動をすると体に負荷がかかるので徐々に運動をした方がよいということです。
多くの人は座る時間が長くなっているので、できるだけ運動する機会を増やしましょう!
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【参考リンク】
- Mons U, Hahmann H, Brenner H A reverse J-shaped association of leisure time physical activity with prognosis in patients with stable coronary heart disease: evidence from a large cohort with repeated measurements Heart Published Online First: 14 May 2014. doi: 10.1136/heartjnl-2013-305242
- American Heart Association Recommendations for Physical Activity in Adults|American Heart Association