食料問題を解決する2つのアプローチ|「90億人の食」をどう生み出すか?|Farmbotが農業の問題を解決する!?




■食料問題を解決する2つのアプローチ|「90億人の食」をどう生み出すか?|Farmbotが農業の問題を解決する!?

Baking French Bread - Ready for the Oven

by Ben Grantham (画像:Creative Commons)

Farmbot:オープンソースの「精密農業」ロボット

(2014/2/27、Wired)

世界の人口は、2050年までに、約70億人から90億人以上に拡大すると予想されている。つまりわれわれは、もっとたくさんの食料が必要になるということだ。世界資源研究所(WRI)が2013年に発表した報告書<(PDF)では、世界中の農場は、生産量を約60%向上させる必要があると述べている。

日本だけを見れば高齢化社会であり人口が減少していっている国なのですが、世界的に見れば、世界人口は増え続けています。

記事によれば、2050年までに世界の人口は70億人から90億人に拡大すると予想されています。

そこで、将来必ず起こりうる問題が「食糧問題」です。

その問題をいろんな食品で解決しようとアプローチがなされているようです。

【関連記事】

では、具体的にどのようにしたら食料問題を解決することができるのでしょうか?

「90億人の食」をどう生み出すか:米環境科学者、ジョナサン・フォーリーによる5つの提言

(2014/2/27、Wired)

世界の人口は、2050年までにいまより20億人増え、90億人に達する。中国やインドをはじめ新興国の人々の生活が豊かになり、肉、卵、乳製品の需要が伸びれば、家畜の飼料となるトウモロコシと大豆の増産も必要だ。この傾向が続くと、人口の増加と食生活の変化という二つの要因が重なり、2050年までに世界の作物の生産量を現在のおよそ2倍に増やす必要があると考えられる。

90億人の食料をどのようにしたら良いのか5つの提言がなされているのですが、まとめると大きく2つになると思います。

1.環境のことを考えて、今ある農地であらゆる技術を使って最大限の農作物を作り出すこと

2.食生活を見直し、食品廃棄物を減らすこと

今回はじめに紹介した記事は、一つ目の目標を実現するためのアイデアです。

農業が抱える課題に対処するためのひとつの方法は、精密農業(precision agriculture)と呼ばれる技術を採用することだ。精密農業の従事者たちは、自動操縦のトラクターやラジコン飛行機などの技術を利用し、より効率的に水や肥料などを供給する。例えば、適切な水量を正確に作物に与えたり、必要なときに必要な箇所に農薬を散布することができる。

世界中にあるあらゆるテクノロジーを用いて農業が抱える問題を解決していくことが必要になってきます。

Introducing FarmBot Genesis

今回の記事や動画で紹介しているFarmbotであれば、適切な水量を正確に作物に与えたり、必要なときに必要な箇所に肥料を与えたり、植え付けを行うことができるので、生産量を増加させるのに役立つだけでなく、農作業で腰が曲がってしまったおじいちゃん・おばあちゃんを助ける手助けにもなります。

【関連記事】

農業就業者の減少・人手不足→ロボット化・自動化された超省力農業|経験や勘に頼る農業→生産現場の暗黙知の見える化
農業就業者の減少・人手不足→ロボット化・自動化された超省力農業|経験や勘に頼る農業→生産現場の暗黙知の見える化
伸び悩む生産性・温暖化や害虫などの新たなリスク→ビッグデータ予測|生産・流通・消費の連携・効率化→AIやIoTを活用した農業によって生産・流通・販売の連携・効率化
伸び悩む生産性・温暖化や害虫などの新たなリスク→ビッグデータ予測|生産・流通・消費の連携・効率化→AIやIoTを活用した農業によって生産・流通・販売の連携・効率化

参考画像:「新産業構造ビジョン」(2017/5/29、経済産業省)|スクリーンショット

経済産業省の「新産業構造ビジョン」では、農業の抱える課題に対して、AIやIoTを活用したスマート農業に対する提案がなされています。

●深刻な⼈⼿不⾜の進⾏ → 複雑な作業のロボット化や⾃動化が可能に

●農機具の⾃動⾛⾏技術や除草作業のロボット化等により、⼤幅な省⼒化と安全な作業環境を実現

●収穫作業など⼈⼿に頼っていた作業の⾃動化、夜間作業による24時間化を実現

経験や勘に頼る農業のため新規就農者のハードルが高い → 暗黙知の見える化

○画像解析を使って病害⾍の病兆等を早期に発⾒し、適切な対処⽅法を提⽰

○農家の持つ様々な技術・判断を記録・データ化し、そのノウハウを新規就農者等が利⽤できる仕組を実現

●生産性の伸び悩み → ビッグデータ解析による生産性の向上

○センサー等から得られたビッグデータを解析し、ほ場毎に最適な栽培管理⽅法を提⽰

○気象データ等の様々なビッグデータからリスクを予測し、事前の対策を実現

そして、もう一つの「食生活を見直し、食品廃棄物を減らすこと」ですが、いま世界全体で肥満人口が大幅に増えています。

【関連記事】

それに伴って、糖尿病脂肪肝などの生活習慣病にかかる人が増加しています。

【関連記事】

日本でも医療費の増大が国の財政にも大きな負担になるなど食生活を見直すことは急務です。

■まとめ

「フライ、ダディ、フライ」(著:金城一紀)の中でこんな台詞があります。

フライ,ダディ,フライ (角川文庫)

新品価格
¥555から
(2017/1/18 15:55時点)

こんなことが人生に起こるとはおもわなかったろ?せいぜい自分の半径1メートルぐらいのことだけ考えて、のうのうと死んでいけたら幸せだったのにな。

日本にいると食料問題なんて将来起こるなんて思いませんが、世界を見渡すと、必ず起こりうる問題です。

もっと色んな物に思いを馳せて、想像していくことが大事なのだと思います。

自分の周りを見まわしてみろよ。たいていは他人の想像から生み出されたもので埋め尽くされている。

自分にはそんなことはできないという人がいるかもしれません。

でも、自分の周りにあるものは必ず誰かが想像したものなのです。

一日に5分でもいいので、世界を変えるアイデア・デザインについて考えてみるのはいかがですか?

時間がないという人はスマホを5分手放すだけでできますよ。







【関連記事】

P.S.

以前ハーブや野菜の家庭菜園を行ったのですが、夏場の暑い時期の水やりを忘れてしまったり、雑草を抜くのを休んでしまったり、長雨の時期にサボってしまって枯れてしまったことがあります。

農業・家庭菜園の体験はできませんが、自給自足の食べ物を増やすという視点から考えると、ロボットに任せるというのはよいアイデアですね。

【関連記事】