by Stephan Rebernik(画像:Creative Commons)
(2012/2/8、NHK)
消費電力が従来の3分の1で寿命が長いという利点があるLED信号機。しかし電球式に比べ、LED信号機は点灯中の表面温度が上がらないため、表面やひさしについた雪が解けにくいという弱点があります。
LED信号機は節電効果や視認性の効果があるものの、点灯中の表面温度が上がらないため、雪が溶けにくく、積雪に弱いという弱点があります。
【関連リンク】
- LED信号機は雪国では役に立たない?相次ぐ苦情の声|Naverまとめ
青森県警ではメーカーと協力して、表面に凹凸の少ないスリム型や、透明のカバー付き、ヒーター付きなどの開発をすすめているそうですが、こういう問題こそデザインのトレーニングになるのではないでしょうか。
そこで、信号機のアイデアをまとめてみました。
1.熱で溶かす
- ヒーターや温水で溶かすシステムを付ける(問題はコストがこれまで以上にかかる可能性)。
2.雪がつきづらい
- 表面を加工し雪がつきづらくする
すでにこのアイデアは実行されているようです。 - 透明なカバーを付ける(カバーについてしまうと同じ結果になるかもしれない)
- フード型ではなくフラット型にする
【参考リンク】
- Japanische LED Fahrzeug SG mit Anti-Schnee Aufsatz (Japanese LED Signal with Anti-Snow)|Flickr
- 着雪防ぐLED信号機、導入進む――フラット型主流に
(2012/11/2、ライティング・フェア)
着雪を防ぐため、信号機メーカーのコイト電工(静岡県長泉町)が開発したのが、フラット型と呼ばれるタイプだ。点灯面の厚さは6センチ。従来の半分以下の薄さで、下向きに約20度傾いている。ひさしはなく真っ平らなため、降る雪が点灯面にたまらない仕組みだ。
3.信号機自体の必要性を考える
1.熱で溶かす、2.雪がつきづらいというアイデアは既存の信号機の延長線上のアイデアをもとにしているので、そもそも信号機自体が必要なのかを考えてみます。
対向する超音波フェーズドアレイを用いた三次元非接触マニピュレーション
以前テレビで見たのですが、落合陽一さんのチームが開発した超音波を組み合わせることで物体から水滴までを空中浮遊させ、自在に操ることができる技術が開発されているそうです。
そこで、信号機を道路に置くのではなく、信号を空中に照射するシステムというものができないのでしょうか。
■まとめ
今回の記事のきっかけは、このTweetです。
LEDそのものが寒さに弱いとかではなく、LEDが発熱しないから雪が溶けない、というのが原因であれば、LEDに雪が付着しないデザイン(=課題解決)をした方が本質的かもしれませんね。異常気象で雪国以外でも吹雪になること増えているわけだし。
— Nobuyuki Hayashi林信行 (@nobi) 2014, 12月 3
本質的な問題解決をする技術的アイデアが見つかれば、もっとより良い世界になるのではないでしょうか。
ところで、世界の積雪の多い地域ではどのような信号機が使われているのでしょうか。
そこにヒントがあるかもしれません。
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