by Steve Jurvetson(画像:Creative Commons)
米医療界で話題の「第2のスティーブ・ジョブズ」と呼ばれる女性起業家
(2015/4/7、メディ・ウォッチ)
1960年代から大きな技術革新がなかった血液検査。エリザベス・ホームズ氏は、そこに徹底した長期戦略と、確かな実行力を伴って、大きな変革をもたらそうとしています。10年間の開発と特許出願などを経てサービスの品質を高めた上で、2013年秋に米大手薬局チェーンのウォルグリーン薬局と組み、革命的な血液検査がようやく日の目を見ました。
指先から小さな針で採血し、極力人手を介さない分析工程と流通網を構築。痛みが少なく、より正確で、低価格な血液検査を即時に提供することを実現しています。
この記事を見た後に、以前WIREDでエリザベス・ホームズさんの記事を思い出しました。
ほんの1滴、痛くない血液検査:注射嫌いの女子大生が挑んだ「再発明」
(2014/8/10、WIRED)
検査項目ごとに異なる容器が必要だった従来の検査方法と違い、Theranosの提供する方法であれば、痛みの少ないピンプリック法(指先を小さな針で刺す方法)で得られるたった1滴の血液だけで済んでしまう。それだけでコレステロールのチェックから高度な遺伝子分析までを含む数百という検査を可能にし、より早く正確で、はるかに安価な血液検査を実現させたのだ。
痛くて、高価で、時間のかかる血液検査を注射嫌いのエリザベスホームズさんが血液検査を再発明することで、痛くなくて、安くて、早い血液検査を実現させようというのはストーリーとしていいですよね。
ただ、少し気になるのは、この部分。
1960年代から大きな技術革新がなかった血液検査
これって本当なのでしょうか?
例えば、採血1回で13種のがんが診断できるようになる!?によれば、一回の採血で13種類のがんを発見するシステムの開発が行われるそうです。
対象となるのは、胃がんや食道がん、肺がん、肝臓がん、胆道がん、膵臓がん、大腸がん、卵巣がん、前立腺がん、膀胱がん、乳がん、肉腫、神経膠腫の13種類のがん。
このシステムが確立されれば、人間ドックや健康診断で早期発見・早期治療ができることがきたいされています。
また、KDDI、自宅で健康診断ができるサービス「スマホ DE ドック」によれば、検査キットを使って血液を採取し、検査センターへ郵送すると、1週間ほどで脂質や肝機能、血糖、痛風など結果が確認できるそうです。
今もなお血液検査できる項目は増え続けているでしょうし、時間も短縮していることでしょう。
コストも下がっていることでしょう。
エリザベスホームズさんのような人が出てくることで業界が注目されることは大変良いことであり、新たな競争が生まれることで、更に良い仕組みが生まれると良いなと思います。
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