独身男女が結婚したがらない理由とは「生存戦略」が原因!?

SUIT

by Jonathan Mueller(画像:Creative Commons)




独身男女622人調査でわかった“嫌婚”の正体 選り好み強い「美食系」

(2015/9/14、dot)

社会学者の水無田気流さんは今回、その層に着目した。都市部に住み、仕事を持ち、経済的に困窮していない。一般的には家庭を運営する能力がある、とみなされる人たちが、なぜ結婚したがらないのか。

今回のポイントは、経済的に結婚する余裕がないという人を対象にしているのではなく、家庭を運営する能力があるにもかかわらず、結婚しない理由について考えているということです。

アエラと水無田さんの共同調査を詳しく見ていこう。「結婚するつもりがない」つまり「嫌婚派」に理由を聞くと、「結婚生活よりも趣味を優先したい」が34%とトップ。続いて「現在の結婚制度が自分に合わない」「仕事を優先したい」などが続き、「結婚資金が足りない」は10%だった。

この記事を読んだ後に思い出したのが、ミジンコの生存戦略に関する次の記事。

「グーグルを生み出さない」英国式イノヴェイションに学ぶこと:石川善樹、寄稿

(2015/9/13、WIRED)

例えば、ミジンコは環境が安定しているときはひたすらクローンを生産する効率的な無性生殖を行うのだが、環境が悪化すると、有性生殖に切り替えることが知られている。変化する環境のなかでは何が生存に有利かわからないため、配偶者を探すという手間をかけてでも、多様な遺伝子を生み出す有性生殖が有利になるのだ。

現代は環境変化が厳しい時代といわれていますが、生死にかかわるような生活における厳しい変化は少ないですよね。

もしかすると、ミジンコの生存戦略と同様に、人間も環境が安定しているときには、一人でいたいと考えるものであり、変化する環境の時には、パートナーを探すという行動に出るものなのではないでしょうか。

震災がなければ一生結婚しなかった 3.11後の結婚事情:2000人調査の衝撃

(2011/9/12、PRESIDENT)

「震災後、結婚願望が高まった(まあ高まった)」とする割合は、女性全体で36.4%。

震災後に結婚した人が増えたといわれていますが、これも語弊を恐れずに言えば、生存戦略の一つではないでしょうか。

中央大学文学部教授の山田昌弘氏は、「リーマンショック、無縁社会、そして大震災と、まさにトリプルパンチの状況が、不安感を増幅させた」と分析する。

環境の大きな変化に伴って不安を感じると、生物として自然と配偶者を求めてしまうのかもしれません。

だからといって、不安にさせる何かが必要だということではありません。

結婚にとらわれない生き方もいいと周りが認めてあげることがいろんな価値観を受け入れられる素晴らしい社会だと思います。