■定期的に運動していれば、「座る」と「立つ」に健康リスクへの差はない!?
by Gareth Williams(画像:Creative Commons)
「座る」と「立つ」、健康リスクに差なし 英研究
(2015/10/13、AFP)
エクセター大スポーツ健康科学部のメルビン・ヒルズドン(Melvyn Hillsdon)氏は「座っていようが立っていようが、同じ姿勢で動かないことは、エネルギー消費が低く、健康に有害である可能性がある」と話す。
座っていることと立っていることは健康において差がないという研究結果が発表されたそうです。
NHSはウェブサイトに掲載した昨年の勧告の中で、過度に長時間座っていることと、肥満、2型糖尿病、一部の種類のがん、早死になどとを関連付ける「証拠が増えている」と指摘。
今回のニュースのポイントは、2つあります。
1.「座ったままで長時間過ごすことは、どんなに運動していても、健康に悪い」という研究結果に基づき英国民保健サービス(National Health Service、NHS)が勧告した内容を疑問を投げかけていること
2.雇用者側が健康な職場環境を推進するために導入を進めている座位・立位の両用に対応した作業台のメリットに疑問を投げかけていること
1.「座ったままで長時間過ごすことは、どんなに運動していても、健康に悪い」という考えに疑問を投げかけていること
APPLE WATCHの健康・フィットネス(ワークアウト)のデータを記録する機能とは?によれば、Apple Watchの機能の中に、一日のうちのある時間だけアクティブでも、長い時間座っていると、それ自体が健康上のリスクをもたらすという考えのもとに、椅子から立ち上がった頻度を測る「スタンド」という機能が組み込まれています。
しかし、今回の研究によれば、「座ること=悪、立つこと=善」ではなく、定期的に運動をしていれば、座ったままでいることと立ったままでいることに健康リスクにおける差はないということです。
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2.座位・立位の両用に対応した作業台のメリットに疑問を投げかけていること
長時間座ったまま仕事をするのは健康に悪影響として、立ち机(スタンディングデスク)が注目を集めています。
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しかし、今回の研究を参考にすれば、運動さえしていれば、座ったままでいることと立ったままでいることに健康における差はないということなので、立ち机に替えるメリットはないということになります。
■まとめ
重要なことは、座ることと立つことを比べるのではなく、日常生活の運動を増やすことにあります。
ニートをしないから太る?!(森谷敏夫)|たけしのニッポンのミカタ 1月28日
今、世界各国の研究者から注目されている「ニート」とは、“ノン・エクササイズ・アクティビティ・サーモジェネシス”の頭文字を取った言葉で、日本では「非運動性熱産生」、つまり日常生活でエネルギーを消費する運動以外の身体運動のこと。実は“ニート”は、人間の1日のカロリー消費の約4割を占めるという。
身体活動とエネルギー代謝 – e-ヘルスネット
近年、家事などの日常生活活動が該当する、非運動性身体活動によるエネルギー消費、別名NEAT(non-exercise activity thermogenesis)と肥満との関連が注目されています。
Levine et al., は、肥満者と非肥満者を比べると、非肥満者は歩行なども含めた立位による活動時間が、平均で1日約150分も少なかったと報告しました(図1)。
つまり、なるべく座位活動を減らして、家事などの日常生活活動を積極的に行なうことも、肥満予防のキーポイントといえます。
出典:Ravussin E. A NEAT Way to Control Weight- Science, 530-531, 307, 2005
このページによれば、肥満の人とそうでない人を比較すると、肥満の人は、立位または歩行活動が平均で1日約150分も少なかったそうです。
少しでもじっとしている時間を減らして、体を動かしましょう。
【追記(2016/12/13)】
【#ガッテン】1時間座り続けると22分寿命が縮む!?耳石が動かないと自律神経や筋肉の働きが衰えてしまう!30分ごとに立ち上がってアンチエイジング!によれば、長時間座り続けること=「耳石があまり動かないこと」が全身の筋肉や自律神経の働きが衰え、筋力の低下、循環機能低下、代謝の異常などが起こしてしまうということがわかりました。
耳石は、全身の筋肉や内臓・血管をコントロールしている自律神経とつながっています。
耳石が動いている状態だと、全身の筋肉や自律神経の働きが良くなることによって、心臓などの働きが良くなって血流がよくなったり、コレステロールや糖の代謝も良くなるそうです。
耳石を効率よく動かす方法は「立ち上がること」なのだそうです。
立ち上がるという動作は、頭が前後左右上下に動くため、耳石を効率よく動かすことができるそうです。
研究によれば、32回立ち上がる動作をするとよいそうで、それを一日の中で計算をすると、30分ごとに立ち上がるとよいそうです。
<!追記終わり>