未来では、デバイスか、自らの身体にセンサーを内蔵する選択を迫られる?

My Future Is a Blank Slate

by Jake Stimpson(画像:Creative Commons)




孫正義×ニケシュ・アローラ対談 「300年続く会社の創り方」Part1/2

(2015/10/30、Forbes)

孫:医療分野にはITを活用したもっとスマートな治療やケアの発展の可能性がある。体調の管理もAIが発展すれば、ロボットがユーザーのスケジュールを把握して「明日は7時半に起きますか?」と聞くようになる。

<中略>

孫:身の回りの様々な製品、衣類や机や椅子といったあらゆるデバイスにセンサーが内蔵されるようになる。その個々が人の血流や体温といったデータを収集して、医療分野のビッグデータ活用が進んでいく。食事のカロリーを測ったりしなくても、デバイスが自動的に数値を測定し、警告を発してくれたりする。

孫正義さんのアイデアはあらゆるデバイスにセンサーが内蔵されるようになって、データを収集し、計測するというものです。

自分の健康をセンサーで収集し、ビッグデータを活用して管理していくという未来の方向に進むとします。(すでに進んでいるといえるでしょう)

しかし、あらゆるデバイスにセンサーを内蔵することで健康を管理するよりも、自らの身体にセンサーを埋め込んだ方がより正確でコストも安いのではないでしょうか。

自らの身体にセンサーを埋め込むなんてという人もいるかもしれません。(私自身もそういう考えの一人です)

ただ、私達はすでに”サイボーグ化”している!?|バイオハックの視点からによれば、「肉体を機械化することに抵抗はないのか」の問いに対して、現在も自分たちの生活は電子的な装置に頼っているのであり、要は程度の問題だというのです。

例をいくつか挙げてみます。

触覚が感じられる義手開発、米国防総省|脳で義手を動かすことができるようになる!?によれば、脳の「運動皮質」部位と義手を接続して、義手の動きを思考で制御できるようになっています。

緑内障の新治療法!?眼圧を一定に保つ「埋め込み式マイクロポンプシステム」を開発中によれば、目に本来備わっている供給・排出のための通路を活用して、眼内液の供給・排出を行なうことで、眼圧を調整する仕組みにセンサーを連動させれば、自動的に眼圧の調整をできるようになることが期待されています。

皮膚の下に埋め込むチップで血液検査を行う未来が来る!?によれば、スイス連邦工科大学ローザンヌ校のチームが開発しているシリコン製の四角いチップで、血液のpHや温度、血液中に含まれるブドウ糖、コレステロールの値がわかるそうです。

妊娠をコントロールする避妊チップの開発に成功ービル・ゲイツ財団出資の企業によれば、体内に埋め込んで、最大16年間使用でき、妊娠をコントロールする遠隔操作型避妊チップの開発に成功したそうです。

生体工学で健康管理|緑内障を調べるスマ―ト・コンタクトレンズでは、生体工学を活用した埋込み型、貼り付け型で健康管理に役立つものがいろいろと開発が進んでいるようです。

「ウェアラブル人工すい臓」、機能ごとにモジュール化|インスリン治療を低コストにするアイデアとは?

近い将来はインプラント型のコンタクトレンズを着けるようになる!?

このように、体内に埋め込んで健康管理・治療を行うというテクノロジーはすでに私たちの生活の周りには組み込まれているのであり、要は程度の問題であって、センサーを体内に埋め込むようになるというのは、決してありえない未来ではないのです。

あらゆるデバイスにセンサーを内蔵するようになる未来になるのか、それとも自らの身体にセンサーを内蔵して計測するような未来になるのか、気になるところです。







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