> 40代・50代のための健康情報 > 健康・美容チェック > 肝臓 > 肝臓の病気 > 尿の色が濃い|なぜおしっこの色が茶色っぽく濃くなるのか?ビリルビンとの関係|肝臓の病気の症状
【目次】
なぜ肝臓の病気の症状に尿の色が茶色っぽく濃くなる症状があるのでしょうか。
まずは尿(おしっこ)の色が黄色い理由について説明します。
■おしっこの色が黄色い理由
by Jon-Eric Melsæter(画像:Creative Commons)
(2013/10/26、朝日新聞)
元々は、血液内の赤血球にあるヘモグロビンに由来する色よ。ヘモグロビンの成分が肝臓で水に溶ける性質を持つビリルビンというものに変わるの。さらにその一部が腎臓で酸化されて、ウロクロームというものに変わり、このウロクロームの色が黄色だから、おしっこの色も黄色になるのよ。
赤血球に含まれる酸素や二酸化炭素を運ぶヘモグロビンの成分が肝臓で「ビリルビン」に変わり、その一部が腎臓で酸化されて、「ウロクローム」に変わるため、尿の色は黄色なのです。
では、なぜ肝臓の病気になると、尿の色が茶色っぽく濃くなるのでしょうか。
■なぜ肝臓の病気になると尿の色が茶色っぽく濃くなるのか
尿の色について|ときわ会グループ
・濃い茶色:肝臓が悪いために黄疸をきたし、尿の中にビリルビンという物質が混じり濃い茶色になっている可能性があります。
尿の色が茶色っぽく濃くなる理由は、血液中のビリルビン値が高くなっていることが原因です。
血液中のビリルビン濃度が高くなると、尿の中に排泄されることによって、尿の色が茶色っぽく、濃くなります。
血液中のビリルビン濃度が高くなる理由としては、次のような理由が考えられます。
肝臓
通常、ビリルビンは肝臓に運ばれて、グルクロン酸という物質と結合し、胆汁として胆管を通り、胆汁の成分として腸の中に排出されています。
しかし、肝臓に炎症などのトラブルがあると、胆汁中にビリルビンを排出できなくなり、血液中でビリルビン濃度が高くなると考えられます。
→ 肝臓病の初期症状・種類・原因 について詳しくはこちら
→ 肝炎(B型・C型・アルコール性)の症状・原因・チェック について詳しくはこちら
→ 肝硬変の症状・原因・食事 について詳しくはこちら
→ 肝臓がんの症状(初期・末期) について詳しくはこちら
胆管
胆石やがんができたことによって、肝臓から小腸へ胆汁(肝臓で生成される消化液)を運ぶ胆管の中が狭くなり、胆汁が流れにくくなることによって、胆汁が胆管から逆流して血管の中に入るようになると、血液中のビリルビン濃度が高くなると考えられます。
→ 胆管がんの症状 について詳しくはこちら
■まとめ
尿の色が濃くなる理由には、水分不足などその他の原因も考えられるため、一概に肝臓や胆管に原因があるとは言えません。
その他の症状が当てはまったり、血液検査で肝臓の数値に異常があるなど気になることがあった場合には、専門医に診てもらうことをお勧めいたします。
→ 肝臓の数値|γ-GTP・GOT(AST)・GPT(ALT)|肝臓の検査 について詳しくはこちら
【関連記事】
- 尿の色が濃い|なぜ尿の色が茶色っぽく濃くなるのか|肝臓の病気の症状
- 黄疸(おうだん)とは|症状・原因・メカニズム|肝臓の病気の症状
- 腹水|なぜ肝臓が悪くなるとおなかに体液がたまるのか|肝臓の病気の症状
- むくみ|なぜ肝臓が悪くなるとむくむのか|肝臓の病気の症状
- 疲れやすい・体がだるい(倦怠感)|肝臓の病気になるとなぜ疲れやすくなるのか?|肝臓の病気の症状
- 食欲不振の原因|なぜ肝炎・肝硬変・肝臓がんになると食欲がなくなるのか?|肝臓の病気の症状
- 発熱|なぜ肝臓の病気(肝炎・肝硬変・肝臓がん)になると「微熱がある」という症状が現れるのか?
- 手のひらが赤くなる|なぜ肝臓が悪くなると掌が赤くなるのか|肝臓の病気の症状
- かゆみ|なぜ肝機能が低下するとかゆくなるのか?|肝機能低下の症状
- 女性化乳房|なぜ肝硬変になると男性の胸が女性のように膨らんでしまうのか|肝硬変の症状
- クモ状血管拡張(くも状血管腫)の原因|肝臓病(肝硬変・慢性肝炎)の症状
- 肝機能の低下がわかるチェックリストと肝臓病の初期症状のサイン
P.S.
●タウリン
肝臓(脂肪肝)に良い食事・食品は、タウリンを含む食品です。
肝臓から分泌される胆汁酸には、コレステロールを排泄させる働きがありますが、タウリンを含む食品を摂取するによって胆汁酸の分泌が増え、血液中のコレステロール値も下がります。
●タウリンには、酵素の働きを助ける働きがあるので、アルコールの分解を早め、肝臓への負担を軽くしてくれます。
また、タウリンには、腎臓や肝臓の有害ミネラルである毒素を濾過する機能をUPさせてくれます。
●カキに含まれるタウリンは、肝臓に溜まった中性脂肪を肝臓の外に出してくれ、そして肝臓(脂肪肝)を良くする働きがあるのです。
つまり、タウリンが肝臓に入ると、まず肝臓内の中性脂肪を取り除きます。さらに肝臓から脂肪を外に排出する働きをしてくれます。
食事療法としては、タウリンを含むカキなどを食事に取り入れましょう。
→ タウリンとは|タウリンの効果・効能|タウリンの多い食品・食べ物 について詳しくはこちら。
●不飽和脂肪酸やオメガ3脂肪酸の油
不飽和脂肪酸は、HDLコレステロールを増やし、LDLコレステロールを減らす働きがあると言われています。
また、オメガ3脂肪酸は、中性脂肪を減らす効果が期待されています。
→ オメガ3脂肪酸|オメガ3の効能・効果・食べ物・オメガ3ダイエット について詳しくはこちら
肝臓関連ワード
■肝炎とは|肝炎(B型・C型・アルコール性)の症状・原因・チェック
■NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)の症状・食事・改善方法
■肝臓の数値・検査値|ALT(GPT)・AST(GOT)・γ-GTP
■タウリンとは|タウリンの効果・効能|タウリンの多い食品・食べ物
【参考リンク】
- 黄疸|メルクマニュアル家庭版
- ビリルビンって何? 調べると何が分かるの?(2004/6/1、日本臨床検査専門医会)