by Garry Knight(画像:Creative Commons)
(2016/7/18、NHK)
10代の有権者に信頼できた情報源を尋ねると、新聞が80.0%、テレビが67.9%だったのに対して、政党や候補者のウェブサイトが63.0%、政党や候補者のSNSが51.6%などとなっていました。10代のSNSへの信頼度はすべての世代の平均の55.1%を下回っていて、情報を比較的慎重に捉えている様子がうかがえます。
東京大学情報学環の橋元良明教授らの研究グループが、18歳と19歳の有権者を含む全国の有権者およそ1800人を対象に、選挙に関する情報をどのように得たかをインターネットを通じて調べたところ、10代のSNSの信頼度はすべての世代の平均を下回るという結果が出たそうです。
今回の調査の結果は意外でした。
それは、これまでのニュースによれば、10代はSNSを信用する傾向にあると伝えられていたからです。
知りたいことは全部「友達」が教えてくれた|10代はソーシャルメディアの言葉を信じてしまうによれば、フォローしている友人やネット上の匿名の人物が発信したネタ元の情報の正しさがわからないまま拡散されてきた情報をそのまま鵜呑みにしてしまう傾向にあると言われていたからです。
また、若者はインターネットの検索結果に対して、そのまま信じてしまう傾向がある!?によれば、10代はインターネットの検索結果に対して、広告かどうかはわかっていないことも多く、そのまま信じてしまう傾向にあるようです。
英国のEU離脱後の経済危機をインターネット・SNSが増幅してしまう!?によれば、米国のコロンビア大学、フランスのFrench National Instituteのコンピュータ・サイエンス共同研究チーが、Twitterで拡散されていく、CNN、New York Times、Huffington Post、BBC、Fox Newsへのリンク(短縮URL)が含まれたツイートを分析し、どのようにニュースがSNSの力で拡散されていくかの研究調査を実施したところ、元記事のリンクを読まずにリツイートしている人が全体の59%をしめていることがわかったそうです。
この理由として考えられるのは、記事を読むよりもシェアするだけで満足する人が増えているためであると、同研究チームのArnaud Legoutさんはコメントしています。
つまり、これまでのニュースによれば、10代はインターネットやSNSの情報を信用していると考えていました。
しかし、今回の結果はこれまでの情報とは違い、10代はSNSで発信されている情報を比較的慎重に捉えていることがわかりました。
これは、もしかすると、選挙に限ったことだけなのかもしれませんし、選挙における情報は正しい情報だけが発信されているわけではないという教育が行われていたのかもしれません。
10代のSNSでの情報収集に関しての考えを改める必要があるのかもしれません。
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