by Health Gauge(画像:Creative Commons)
■Appleの医療技術チームの最終目標は「ヘルスキット」を診断改善の手段にすること!?
米アップルが「ヘルスキット」の機能拡大へ、診断の手段に-関係者
(2016/9/27、Bloomberg)
関係者によると、アップルの医療技術チームの最終目標は、ヘルスキットを診断改善の手段にすることだ。このシステムは、相互運用性と分析といった医療業界やこの分野の他の専門会社を悩ませる2つの問題を徐々に解消させる可能性がある。相互運用性が確保されれば、データベースの異なる病院間のデータ転送が可能になる。また分析面では、医師が膨大なデータから重要な情報を迅速かつ容易に出せるようになる。
APPLE、米大手2社の診療記録サービス会社とHEALTHKITで提携し、患者データの一元管理を目指す!?(2014/9/22)によれば、AthenahealthはHealthKitを利用し慢性的な病状の患者の診療に対応しようとしているし、Cernerは医療チームが患者の身体全体の治療が可能となるように患者の一般的な医療記録にアクセスできるようにしたいと考えていると紹介してきましたので、AppleがHealthkitを病気の診断に活用すると考えることは自然なことだと思います。
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ICT医療においては、ICTを活用した個人の健康管理がスタートであり、カギとなります。
ICTとは、Information and Communication Technology(インフォメーション・アンド・コミュニケーション・テクノロジー:情報通信技術)の略です。
医療・健康分野におけるICT化の今後の方向性(平成25年12月、厚生労働省)によれば、
健康寿命を延伸するためには、ICTを利用した個人による日常的な健康管理が重要
だと書かれています。
ICTを活用した医療分野への活用の例としては次の通り。
- 電子版お薬手帳や生活習慣病の個人疾病管理など患者・個人が自らの医療・健康情報を一元的、継続的に管理し活用する仕組み
- 地域包括ケアシステム(電子カルテ情報を地域の診療所が参照する)
- ICTを活用してレセプト等データを分析し全国規模の患者データベースを構築し、疾病予防を促進
こうした活用例を実現するためにまず欠かせないのがICTを活用した個人の健康管理なのです。
健康管理分野に進出している企業の最終的な目的は健康管理のプラットフォームになることであり、ICT医療のシステムに組み込まれることはとても重要なことだと思います。
今後どのような形となっていくのか注目です。
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