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【未来ビジョン】今後「生命保険業界の未来」はどうなる?|遠隔医療・予防医療・個人情報を一カ所に集約するサービス




■【未来ビジョン】「生命保険の未来」はどうなる?|遠隔医療・予防医療・個人情報を一カ所に集約するサービス

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by InstituteForApprenticeships(画像:Creative Commons)

落合陽一(筑波大学 学長補佐・助教)さんと岩瀬大輔(ライフネット生命社長)さんの対談では「生命保険の未来」をテーマに対談をされています。

そこで、今回は、“現代の魔法使い”が予測する「生命保険の未来」――落合陽一×岩瀬大輔対談(2017/9/15、ライフネット生命)の記事の中で出たキーワードをもとに、「生命保険の未来」について考えてみたいと思います。

■電子化された診療システムのインターフェイス

“現代の魔法使い”が予測する「生命保険の未来」――落合陽一×岩瀬大輔対談

(2017/9/15、ライフネット生命)

落合:最近よく考えているのが、電子化された診療システムのインターフェイスをどこが作るのかってことなんです。診察料が安いとか、どこの病院のベッドが空いているのかとか、そういった情報を統合してくれるものです。

【現状の医療システムの問題】総合病院に軽症から重症までの患者が集中し、治療を必要する患者に専門的な治療が届いていないによれば、現状の医療システムの問題は、総合病院に軽症から重症までの患者が集中することで、本当に専門的な治療を必要としている患者に治療が届いていないということです。

なぜ軽症にもかかわらず大病院に行く患者が多いのか、その原因をしっかりと把握しておく必要はありそうです。

  • 「自分の病気はさぞかし大変な病気だろう」という自分の病気・症状に対する過度の評価
  • 大病院だからという安心感(ブランド信仰)・期待
  • 話を聞いてもらいたい
  • アクセスの便利さ
  • かかりつけ医がいない
  • どの病院に行ったらわからないから、とりあえず大病院に行くという考え

このようにまず大病院へ行くことを選択する患者側の考えはいろいろとありそうです。

本来であれば、地域のかかりつけ医で診断してもらい、どうしても治療できない患者を大病院が治療をするというのが地域医療の考えなのですが、その仕組み・ネットワークがうまくいっていないのかもしれません。

そこで、保険会社と病院が連携して、電子化された診療システムのインターフェイスを作り上げるというのもありそうな未来ですね。

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■遠隔医療

遠隔医療を保険会社のサービスとして提供する形も考えられそうです。

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■生命保険と予防医療

保険とIOTを融合した健康増進サービスの開発に注目!|ウェアラブルデバイスをつけて毎日運動する人は生命保険・医療保険の保険料が安くなる!?では、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険株式会社はFitbitを導入し、健康と運動データとの関係を分析する取り組みを行い、今後の新しい保険商品の開発を検討しているというニュースを取り上げましたが、保険会社各社が健康状態や生活習慣改善の取組みを考慮して保険料が設計される「パーソナル保険」の開発に取り組んでいるようです。

また、第一生命が取り組む「InsTech」とは?|保険(Insurance)とテクノロジー(Technology)|医療ビッグデータの解析・健康な人ほど得をする保険商品の開発では、PHYSIO HEALTH|従業員向けの健康コーチをするモバイルヘルスプラットフォームのような、雇用主の健康保険料に対するコストを減らし、健康奨励プログラムに励む従業員に報酬を与えるシステムを企業と保険会社が組み合わせるということもあるのではないかという予測を紹介しましたが、実際にこうした取り組みが始まったようです。

「健康ポイント制度」に医療費を抑制する効果があることが初めて実証されるによれば、運動や検診など健康づくりに取り組んだ人がポイントを受け取って商品券などに交換する「健康ポイント制度」に、医療費を抑制する効果があることが初めて実証されたそうです。

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積極的に計画・実行する人はがん・脳卒中・心筋梗塞の死亡リスクが低い|国立がん研究センターで紹介した国立がん研究センターによれば、日常的な出来事に対して、積極的に解決するための計画を立て、実行する「対処型」の行動をとる人は、そうでない人に比べて、がんで死亡するリスクが15%低く、また、脳卒中リスクが15%低く、脳卒中心筋梗塞などで死亡するリスクが26%低いという結果が出たそうです。

その理由としては、日常的な出来事に対して、積極的に解決するための計画を立て、実行する「対処型」の人は、がん検診や健康診断を受診するため、病気の早期発見につながり、病気による死亡リスクが低下して可能性があるようです。

これからは保険会社の立ち位置が「病気になってからの保険」ではなく、「予防のための保険」というものになっていき、保険会社が予防医療における大事なプレーヤーになっていくのではないでしょうか。

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■何歳の時に何をしていましたよということを共有できるサービス

■個人情報を一カ所に集約するサービスのプレーヤーを保険会社が担う

情報銀行・PDS等のデータ流通市場の構築
個人からデータを預かり、それらを集約し提供する仕組みである「情報銀行」やPDS(パーソナルデータストア)等の新たなデータ流通の枠組みの実現に取り組む企業や、データ利活用企業等との取引を仲介するデータ流通事業者等が登場。

参考画像:「新産業構造ビジョン」(2017/5/30、経済産業省)

「新産業構造ビジョン」(2017/5/30、経済産業省)によれば、個⼈からデータ(購買・金融・移動・健康データ)を預かり、それらを集約し提供する仕組みである「情報銀⾏」やPDS(パーソナルデータストア)などを担う事業者として、通信事業者や金融機関などが挙げられていますが、保険会社は長期にわたって付き合うことを前提としているので、こうした事業に向いているのかもしれません。

エストニア、医療データの記録・管理にブロックチェーン技術を活用すべく試験運用中|日本で導入するにはどのようなことが必要か?で紹介しましたが、エストニアでは医療データの記録・管理にブロックチェーン技術を活用しようと試験運用が始まっています。

医療データの記録・管理にブロックチェーン技術を活用するとどう変わるのでしょうか?

●個人の医療情報・健康記録を安全に保管することができる

ブロックチェーン技術を活用することで医療情報の偽造・改ざんを防止すると同時に、暗号化技術によって非常に重要な情報である個人の医療情報・健康記録を安全に保管することができます。

これまでは医療情報のような個人情報は巨大な仲介役が管理していましたが、ブロックチェーン技術を活用すれば、そのデータは自分が管理することができるようになります。

データを企業に受け渡すことでサービスを利用している現代ですが、ブロックチェーンが浸透すれば、自分の情報を自分でコントロールすることができるようになるのです。

●医療従事者が患者のデータに即座にアクセスできる

必要な情報だけを医療従事者が即座にアクセスすることができるようになります。

あまりなりたくはないものですが、病気や事故になったとしても、即座に医療従事者がそのデータにアクセスすることにより治療が受けられるようになるわけです。

Its Patient Portal gives citizens access to medical documents, referral responses, prescriptions, and insurance information.Individuals can also use the Portal to declare their intentions regarding blood transfusions and organ donation.

エストニアの患者ポータルでは、医療文書・処方箋・保険情報にアクセスができ、輸血や臓器提供に関する意向も宣言することができるそうです。

エストニアで行われているような動きは日本でも始まっており、福岡市では市民の医療データと東京海上日動火災保険のデータを連携させるための実証事業を開始しているそうです。

ブロックチェーン技術の活用領域拡大に向けた実証事業を開始

(2017/1/24、東京海上日動火災保険プレスリリース)

具体的には、FDCの協力を得て福岡市域の医療機関と連携し、傷害保険金請求書に記載の医療機関に対し、ブロックチェーンを通じて入通院期間などの医療情報の提供を要求し、データ連携基盤を通じて医療情報等のデータを受領することで、医療情報に対するセキュリティを確保しつつ、保険金支払業務の簡略化、迅速化が可能かを検証します。

保険業務で扱われる秘匿性の高いデータ(契約内容・医療情報)のやり取りに対して、ブロックチェーン技術を活用することによって、セキュリティを確保しながら、事務手続きを効率化・簡略化・迅速化していくことが可能か検証していくそうです。

【参考リンク】

厚生労働省、個人の医療データの一元管理で医療の効率化目指す 2020年度からによれば、厚生労働省は、過去の病院での治療歴や薬の使用状況、健診結果など様々な情報を一元化したデータベース「PeOPLe(ピープル)」を2020年度からの運用を目指すそうです。

ICT医療においては、ICTを活用した個人の健康管理がスタートであり、カギとなります。

医療・健康分野におけるICT化の今後の方向性(平成25年12月、厚生労働省)によれば、

健康寿命を延伸するためには、ICTを利用した個人による日常的な健康管理が重要

だと書かれています。

ICTとは、Information and Communication Technology(インフォメーション・アンド・コミュニケーション・テクノロジー:情報通信技術)の略です。

ICTを活用した医療分野への活用の例としては次の通り。

  • 電子版お薬手帳や生活習慣病の個人疾病管理など患者・個人が自らの医療・健康情報を一元的、継続的に管理し活用する仕組み
  • 地域包括ケアシステム(電子カルテ情報を地域の診療所が参照する)
  • ICTを活用してレセプト等データを分析し全国規模の患者データベースを構築し、疾病予防を促進
健康・医療・介護データを経年的に把握できるリアルデータプラットフォームの構築|新産業構造ビジョン|経済産業省
健康・医療・介護データを経年的に把握できるリアルデータプラットフォームの構築|新産業構造ビジョン|経済産業省

参考画像:「新産業構造ビジョン」(2017/5/29、経済産業省)|スクリーンショット

経済産業省の「新産業構造ビジョン」によれば、個人が自らの生涯の健康・医療データを経年的に把握するため、また、最適な健康管理・医療を提供するための基盤として、健康・医療・介護のリアルデータプラットフォーム(PHR:Personal Health Record)を構築し、2020年度には本格稼働させていくことが必要と提案されています。

ブロックチェーンが必ずしも医療データの記録・管理に用いられる技術になるかはわかりませんが、個人の医療データの一元管理を厚生労働省が目指しているように、個人の健康情報を一元管理することに関しても興味を持つ人は多いのではないでしょうか?

そうした長期的に保存する必要のある情報に関して保険会社がキープレイヤーになる可能性がありそうです。

■未来の保険会社に支払う保険料は健康を維持するために必要なデジタルデータの保管料と利用料を支払うという形に変わっていく

未来の保険会社が健康・医療・金融分野と隣接する分野との連携をしていくと、私たちは保険料という形でお金を払っていますが、実際には個人の健康を守るためのデータの保管料・利用料を払うという形に変わっていくかもしれません。




■まとめ

保険会社が導入している健康増進活動で付与されたポイントがデジタル通貨となれば、キャッシュレス社会に近づき、医療費が削減され、老後の資産形成に対する不安が減る!?では、保険業界がヘルスケア業界、医療業界、銀行などの金融業界、行政機関と手を結んで、「保険会社が導入している健康増進活動に応じてポイントを付与する仕組みに加えて、そのポイントをデジタル通貨にする」というアイデアを採用すれば、高齢者にとっても健康的なライフスタイルを積極的に行うことで医療費の削減にもつながるでしょうし、ポイントが付与されることで老後資産が形成できないという老後に対する不安も少なくなっていくのではないかと書きました。

『サードウェーブ 世界経済を変える「第三の波」が来る』(著:スティーブ・ケース)では、第三の波(あらゆるモノのインターネット)によって、あらゆるモノ・ヒト・場所が接続可能となり、従来の基幹産業を変革していく中で、企業や政府とのパートナーシップが重要になると書かれています。

サードウェーブ 世界経済を変える「第三の波」が来る (ハーパーコリンズ・ノンフィクション)

第二の波では、インターネットとスマートフォンの急速な普及によってソーシャルメディアが激増し、盛況なアプリ経済が誕生した。その中でもっとも成功を収めたスナップチャットやツイッターのような企業は、小規模なエンジニアリング・チームからスタートして一夜にして有名になり、第一の波の特徴であったパートナーシップをまったく必要としなかった。しかし、こうしたモデルは現在がピークであり、新たな時代は第二の波とはまったく違う―そして最初の波とよく似た―ものになることを示す証拠が増えている

この第三の波には「インパクト投資」も含まれているそうです。

社会的インパクト投資(ソーシャルインパクトボンド)とヘルスケア分野(認知症・がん)の可能性|#サキドリ↑(NHK)によれば、「社会的インパクト投資(ソーシャルインパクトボンド、SIB)」とは、障がい者支援や低所得者(貧困)支援、難民、失業、引きこもりの人の就労支援などの社会問題の解決と収益の両立を目指す社会貢献型の投資のことです。

「IoT」や「インパクト投資」といった「第三の波」で社会は大きく変化をしていきますが、社会問題を解決する手段として、一人の力ではなく、これからますますいろんな人たちとのパートナーシップが重要になってくるでしょう。

保険会社はそうしたパートナーシップを築く上での重要なプレーヤーになれるのではないでしょうか。

P.S.

最後にこの言葉をご紹介したいと思います。(アフリカのことわざなのだそうです)

別所哲也(俳優)|有名人の英語ライフ|TOEIC SQUARE

「If you go fast, go alone. If you go further, go together. (早く行きたければ、一人で行きなさい。より遠くへ行きたいのであれば、みんなで行きなさい)」







網膜走査型レーザアイウェア「RETISSA® Display」|網膜に直接投影する新技術「ビジリウム」テクノロジー

【目次】




■網膜走査型レーザアイウェア「RETISSA® Display」|網膜に直接投影する新技術「ビジリウム」テクノロジー

網膜走査型レーザアイウェア「RETISSA® Display」|網膜投影の原理模式図
網膜走査型レーザアイウェア「RETISSA® Display」|網膜投影の原理模式図

参考画像:網膜走査型レーザアイウェア「RETISSA® Display」を今夏発売”視力に依存しない”ディスプレイの第一弾製品を販売 (2018/1/4、QDレーザー)|スクリーンショット

網膜走査型レーザアイウェア「RETISSA® Display」を今夏発売”視力に依存しない”ディスプレイの第一弾製品を販売

(2018/1/4、QDレーザー)

網膜走査型レーザアイウェア「RETISSA® Display」は、「VISIRIUM®テクノロジ」を採用し、眼鏡型のフレームに内蔵された超小型プロジェクタから、網膜に直接映像を投影するヘッドマウントディスプレイです。片眼の視野中心部(水平視野角約 26 度、アスペクト比 16:9)に、HDMI 端子で接続できる機器からのデジタル映像を投影することができます。

QDレーザーはレーザ網膜走査技術「VISIRIUM®テクノロジ」の第一弾製品である「RETISSA® Display(三原色(RGB)半導体レーザを光源とする網膜走査プロジェクタ内蔵型のヘッドマウントディスプレイ)」を2018年7月から国内販売するそうです。

網膜に直接投影する新技術「ビジリウム」テクノロジー|QDレーザー

光の三原色である赤・緑・青のレーザを使って自在に色を作り出し、精密な光学系によって網膜に導く超小型のプロジェクタ。

「VISIRIUM®テクノロジ」とは、三原色レーザ光源からの微弱な光と高速振動する微小な鏡(MEMSミラー)を組み合わせ、網膜上に映像を描き出すレーザ網膜走査技術なのだそうです。

超小型プロジェクタからの微弱なレーザ光は瞳孔の中心で収束し、網膜へと投影されます。

網膜に直接映像を投影することにより、装着者の視力(ピント調節能力)やピント位置に影響を受けにくいフリーフォーカスを実現していることが特長です。

この方式は、眼のレンズである水晶体の状態に影響を受けにくいことから、視力やピント位置に関係なく、眼鏡やコンタクトレンズをしていなくてもボケのない映像を見ることができます。




■網膜投影ニュースまとめ

■QDレーザー

網膜走査型レーザアイウェア

視覚障害者に「見る」喜びを

(2016/6、Highlight Japan)

レーザーアイウェアは映像を直接レーザーで網膜に投射するので、通常、人が物を見るために必要な、角膜のレンズ機能や水晶体のピント合わせ機能に依らずに、物を見ることができる。つまり、水晶体や角膜に問題があっても、正常な網膜や視神経があれば、はっきりとした映像を見ることが可能だ。加齢黄斑変性のように、網膜の一部に異常があっても、正常な部分の網膜にレーザーを投射すれば、問題はない。レーザーは当然、網膜に直接、何時間も投射してもまったく害のない程の強さである。

現在、日本とドイツで臨床研究が行われており、レーザーアイウェアの効果が確認されている。例えば、ドイツのエッセン大学病院で行われている臨床研究では、事故により両目の視力が0.028まで低下してしまった若者の視力が、レーザーアイウェアを装着すると、0.25という読書も可能なレベルまで矯正されている。

半導体レーザーのベンチャー企業「QDレーザー」は荒川泰彦東京大学教授が共同で開発したのが視覚障害者向けのメガネである「網膜走査型レーザーアイウェア」です。

2018年6月21日放送の「WBS」(テレビ東京系)の「トレたま」で網膜に直接映像を投影するメガネ「RETISSA® DISPLAY」が紹介されています。

【参考リンク】

■福井大

光制御デバイスで網膜に画像を投影 弱視者の視覚補助へ 福井大など研究

(2017/8/2、産経ニュース)

福大は、光制御デバイスを超小型化するため光の三原色のレーザー(チップ)を合成してつくる画像の技術を5年ほど前に開発。この技術をもとに今回、米粒サイズ(長さ6ミリ、重さ1グラム以下)の超小型光制御デバイスを製作する。眼鏡のフレームに内蔵し、光ビームで画像を眼鏡枠部分の反射板(ホログラフィック反射板)に当てて網膜に画像を投影する。出力の小さいレーザーのため眼球への負担がなく、目が疲れないという。

 福大産学官連携本部は、腕などの人体内部の血管が投影できる医療用眼鏡、自動車運転時のカーナビ情報が投影できる車載用の眼鏡、空間放射線量を色覚化する原子力産業用ビジョンなどスマートグラスでの活用のほか、原子力産業用ロボットへの利用も目指す。

福井大学、日本原子力研究開発機構、福井県は、スマートグラスに使われるデバイスを独自の技術で従来の100分の1の大きさまで超小型化した網膜に画像を投影する超小型光制御デバイスをメガネのフレームに内蔵し、ホログラフィック反射板に当てて網膜に画像投影する「スマートグラス」の開発を行なっていくそうです。

■GLYPH

Avegant Glyph review

網膜に投影するヘッドマウントディスプレイ「GLYPH」がKickstarterで目標額80万ドルを達成

(2014/1/31、THE BRIDGE)

ディスプレイ部の特徴は、映像をディスプレイに表示するのではなく網膜へ投影する「Virtual Retinal Display」という仕組みを採用している点。

AvegantがKickstarterへ投稿したヘッドマウントディスプレイ「GLYPH」は網膜へ投影する「Virtual Retinal Display」という仕組みを採用しているそうです。

■Pixie Dust Technologies(ピクシーダストテクノロジーズ)

【#落合陽一】網膜投影のメガネ型HMDで近視も遠視も老眼の人も見えるようになる!【#情熱大陸】|これまでの網膜投影システムのメリットとデメリットによれば、2017年11月19日放送の「情熱大陸」では、落合陽一さんが研究している網膜投影のメガネ型HMD(ヘッドマウントディスプレイ)が紹介されていました。

■まとめ

目はよく「カメラ」に例えられます。

モノを見るとき、私たちはモノを「光」として認識しています。

瞳を通して入った光は網膜という膜の上に像を結びます。

網膜はちょうどフィルムにあたり、角膜と水晶体がピントを調節する役割をしていて、水晶体がカメラのレンズにあたり、厚くなったり薄くなったりしてピントを合わせています。

しかし、強度近視は第2位の失明原因|強度近視で起こりやすい4つの病気によれば、近視は多くの場合、「眼軸長(がんじくちょう)」(角膜から網膜までの眼球の長さ)と呼ばれる眼球の奥行きが異常に延び、像が網膜より手前で結んでピンボケになりますが、強度近視では、この眼軸長が正視(像が正しく網膜に結ぶ)より3・5ミリ以上長いことが推定されています。

また、【この差って何ですか?】緑内障になりやすい人、なりにくい人の差は近視|6月12日によれば、緑内障患者の約6割が「近視」なのだそうです。

近視の人の目は眼球が歪んでおり、正常の眼球が23mmであるのに対し、近視の眼球は最大28mmになり、眼圧が高くなくても、圧力を受けてしまっているようです。

同様に老眼や遠視も水晶体による調節ができづらくなることにより起きているのですが、網膜投影はこのピント調節をすることなく、直接網膜に光を届けることによりモノを見るという考え方です。

「情熱大陸」で落合陽一さんが取り上げられた際に「網膜投影」に対する関心が高まり、ますます注目度が上がっていくのではないかと思います。







目の病気

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なぜ量子コンピューターに注目が集まっているの?




■なぜ量子コンピューターに注目が集まっているの?

量子暗号技術(光子を使った原理的に盗聴できない暗号通信)と量子通信技術(光子検出・量子信号処理技術による超長距離での大容量通信)|未来ICT基盤技術|平成28年版 情報通信白書|総務省
量子暗号技術(光子を使った原理的に盗聴できない暗号通信)と量子通信技術(光子検出・量子信号処理技術による超長距離での大容量通信)|未来ICT基盤技術|平成28年版 情報通信白書|総務省

参考画像:未来ICT基盤技術|平成28年版 情報通信白書|総務省スクリーンショット

量子コンピューターについてのニュースが続々と出てきていますよね。

量子コンピューター、巻き返しへ本腰 NECや富士通

(2018/1/22、日本経済新聞)

計算速度が現在のコンピューターをはるかに上回る「量子コンピューター」の研究開発を日本企業が本格化させる。NECは「頭脳」にあたる基礎回路を2018年度中に開発し、23年度にも実用化する。富士通は関連技術に3年間で500億円を投じる。

量子コンピュータのスタートアップ続々

(2018/1/6、日経ビジネスオンライン)

現在、米IBMや米Google、米Microsoft、米Intelといった大手IT企業が量子コンピュータの開発にしのぎを削っているが、スタートアップによる独自の量子コンピュータ開発も盛んだ

アメリカのIBMやGoogle、Microsoft、Intelといった大手IT企業や日本のNECや富士通が量子コンピュータの研究開発を行なっており、またスタートアップによる開発も進んでいるそうです。

量子コンピュータが使われてしまうと、これまで利用されていたRSA暗号や楕円曲線暗号が簡単に解読できてしまうと考えられていることから、量子暗号の研究もおこなわれています。

格子暗号LOTUS提案
格子暗号LOTUS提案

参考画像:量子コンピュータ時代に向けた新暗号技術を開発~格子理論に基づき、かつ汎用性に優れた公開鍵暗号を国際標準化に提案~(2018/1/11、NICT 情報通信研究機構)|スクリーンショット

量子コンピュータ時代に向けた新暗号技術を開発~格子理論に基づき、かつ汎用性に優れた公開鍵暗号を国際標準化に提案~

(2018/1/11、NICT 情報通信研究機構)

インターネットを利用するときに使うウェブ・ブラウザ等には、パスワードやクレジットカード番号等の重要な情報を暗号化する機能が組み込まれています。この中で、RSA暗号や楕円曲線暗号などの公開鍵暗号が使われています。
しかしながら、現在広く使われているRSA暗号や楕円曲線暗号は、ある程度性能の高い量子コンピュータを使うと簡単に解読されてしまうことが数学的に証明されています

NICTサイバーセキュリティ研究所セキュリティ基盤研究室は、量子コンピュータでも解読が困難な格子理論に基づく新暗号方式LOTUS(ロータス:Learning with errOrs based encryption with chosen ciphertexT secUrity for poSt quantum era)を開発したそうです。

ところで、なぜ量子コンピュータが注目を集めているのでしょうか?

「量子コンピュータが人工知能を加速する」(著:西森秀稔・大関真之)

量子コンピュータが人工知能を加速する

超電導技術を用いた量子コンピュータは従来型コンピュータよりもはるかに低いコスト(時間や電力)で問題を解ける可能性があるのだ。

量子コンピュータを使うことで、組み合わせ最適化問題を従来型のコンピュータよりもはるかに低いコスト(時間や電力)で問題を解決することができるという期待があります。

最近話題になっているビットコインですが、#マイニング とは?「#ビットコイン などの #仮想通貨 を採掘(マイニング)する」について簡単にわかりやすく!【初心者向け用語集】によれば、ビットコインの送金プロセスを例にとると、ブロックを作成する際には膨大な計算が必要となるのですが、膨大な計算量となることで電力消費も膨大になっているそうです。

「ブロックチェーンの衝撃」(ダイヤモンド社)で紹介されているある試算によれば、ビットコインのマイニングで使用される電力はデンマークのエネルギー消費と同じくらいになるともいわれています。

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たとえば、典型的なコンセンサスメカニズムであるプルーフ・オブ・ワーク(proof-of-work)では、膨大な計算量が必要とされ、それには大量の電力消費が伴う。ある試算では、2020年には、一ビットコインのマイニングに、5500キロワットアワーが必要とされ、その時点でビットコインの採掘に使用される電力は、デンマークのエネルギー消費と同等になるとされている。

【参考リンク】

これから実現したい未来には人工知能やIoTといったテクノロジーが身近になっていくと考えられますが、ビットコインのマイニングのケースにあるように、膨大な電力消費量であったり、環境問題があり、これらの問題を解決するには、時間や電力のコストが低くなるコンピュータの開発が重要であり、だからこそ、量子コンピュータのようなテクノロジーに注目が集まっているのです。







P.S.
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The Matternet Station|自律型ドローン配達ネットワークが配備されることで医療に革命が起こる!?|スイス




■Matternet Station|自律型ドローン配達ネットワークが配備されることで医療に革命が起こる!?|スイス

The Matternet Station
The Matternet Station

参考画像:The Matternet Station|YouTubeスクリーンショット

The Matternet Station

イーロン・マスク氏率いる宇宙ベンチャー企業「スペースX」は宇宙へ飛んだロケットが垂直に着陸するロケット再利用打ち上げシステムの開発をしていますが、「Matternet」が開発しているMatternet Stationも同じような考えで、ドックとドローンが装備されていて、医療サンプルなどを荷物を積載し、離陸し、ステーションに着陸する仕組みになっています。

Matternetシステムを使用して、技術者はQRコードをつけたボックスに血液サンプルを格納し、ドローンは信号で案内されたステーションに飛び立ちます。

受け取る側は荷物が届いたことがアプリで通知され、スマホでQRコードをスキャンしてロックを解除することで血液サンプルを受け取ることができます。

これまでにも、ドローンを活用した輸血用血液などを含む医薬品を輸送する取り組みが始まる|ルワンダなどのドローンによる医療用配送システムについて取り上げてきました。

Drones to Deliver Medical Supplies in Rwanda

Gov’t and Zipline Inc. introduce drones in Rwanda

このネットワークシステムが全国だけでなく全世界につながれば、通信機能を持った端末同士が相互に通信を行うことにより、網の目状に作られる通信ネットワークであるメッシュネットワークのようにノードからノードへ転送を行うようにした医療用アイテムの配送が可能になるかもしれません。

How Mesh Networks Work

ROBIN CHASE ロビン・チェイスによるZipcarと更なるビッグアイデア

ただ、ドローンの医療応用に対しては、乗り越えなければならない法の壁がいくつもあるようですので、実証実験を続け問題を解決しながら、徐々にでも進んでいくといいですね。







【参考リンク】
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PillPack|ロボットが薬をパックし、薬剤師はより多くの時間を顧客の対応にあてられる




■PillPackとは?
PillPack
PillPack

参考画像:Introducing PillPack|YouTubeスクリーンショット

薬局を変えた、デザイン思考とロボティクス #WXD

(2015/4/17、Wired)

PillPack」のサーヴィスは、服用の日時を印刷したプラスチックの袋に、1回の服用ごとに薬を小分けして、ユーザーに届けるものだ。

「PillPack」は、薬を1回分に小分けした袋を2週間ごとにユーザーに届けるサービスです。

2週間というのは次のような法律があるため。

実店舗の薬局では2週間薬の受け取りがない場合、薬を再度包装しなくてはならない。これは不正行為を防ぐための法律だが、PillPackは顧客に直接配送するので効率的だ。

■ロボットが薬をパックすることで、薬剤師はより多くの時間を顧客の対応にあてられる

1回分パックのラインはその後、品質管理を受けもつもう1体のロボットを通り抜け、薬剤師チームによるダブルチェックを受けたのち、顧客に配送される。

PillPackのサービスはロボットによって支えられているそうです。

ロボットが薬をパックする業務を行うことによって、薬剤師はより人間的な業務に集中することができるようになることを目指しています。

あなたは薬局で長い時間待たされたことはありませんか?

薬剤師の方でしたら、患者さんを待たせているなと感じていることもあるのではないでしょうか?

より効率的にできることや時間短縮できるための改善を行うことで、薬剤師の本当の役割を果たすことができるようになると思います。

本当の役割とは、患者の薬に対する疑問や不安を解消することや処方された薬を適切に服用するように促すことです。

今はあまりにも本来の役割とは違うことを行なっているはずですので、改善が行われれば、薬剤師の方にとっても、患者である私たちにとってもWin-Winとなるはずです。







【関連記事】
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