「Mental Health」カテゴリーアーカイブ

運動や食事がなぜうつ病と関係するのか?バラバラだった研究が「慢性炎症」でつながってきた

これまでハクライドウでは、「運動とうつ病」「食事とうつ病」について、さまざまな研究を紹介してきました。

例えば、

・運動によって筋肉から「アペリン」が分泌され、脳の海馬に働きかける可能性
・1日7,000歩程度歩く人では、うつ症状のリスクが低いという研究
・魚介類やオメガ3脂肪酸(EPA・DHA)とうつ病との関係
・果物を多く食べる人ほどうつ病の発症リスクが低いという研究
・キノコを食べる習慣とうつ病リスクとの関係

などです。

一つひとつを見ると、まったく違う研究に見えます。

しかし、ここで一つ疑問が浮かびます。

なぜ「歩く」「運動する」「魚を食べる」「果物を食べる」といった、一見バラバラな習慣が、どれもうつ病やうつ症状と関連するのでしょうか?

その背景を説明する可能性があるものの一つとして、近年注目されているのが、「慢性炎症」です。

ただし最初に大事なことを書いておきます。

「うつ病の原因は慢性炎症だった」と判明したわけではありません。

うつ病は単一の原因で説明できる病気ではなく、炎症はそのなかの一つの経路、特に一部の患者で重要な経路になっている可能性が研究されています。

今回は、これまで紹介してきた「運動」「食事」「腸内環境」の研究を、「炎症」という視点から一度つないで考えてみたいと思います。

■「うつ病=セロトニン不足」だけでは説明できない

「うつ病」と聞くと、セロトニンが不足することで起こるという説明を聞いたことがある人も多いかもしれません。

しかし現在の研究では、うつ病を単純な「セロトニン不足」だけで説明することは難しいと考えられています。

ハクライドウでも以前、NHKスペシャル「うつ病 克服へのカギ」について紹介しました。

番組では、心理的ストレスに伴う脳内炎症やミクログリア、全身の炎症、肥満や糖尿病などとの関係が取り上げられていました。

また、炎症マーカーであるCRPが高い人が、うつ病患者の一部に存在することも紹介しました。

→ NHKスペシャル「うつ病 克服へのカギ」まとめ|体の炎症が原因?食事で予防できる可能性

研究ではIL-6、TNF-α、CRPなどの炎症に関連する物質とうつ病との関係が調べられています。

2026年のレビューでも、炎症性サイトカインが、トリプトファン・キヌレニン代謝、モノアミン神経伝達、BDNFに関連する神経可塑性、ミクログリアによる神経炎症などに関係する可能性が整理されています。

つまり、「心の病気」を脳だけで考えるのではなく、

免疫・炎症・代謝・腸・筋肉・脳

まで含めて考える研究が進められているのです。

■ 炎症が起こると、なぜ「気分」にまで影響するの?

ここが今回もっとも重要なポイントです。

炎症というと、

「ケガをしたところが赤く腫れる」

といった炎症をイメージするかもしれません。

しかし体内では、IL-6やTNF-αなどさまざまなサイトカインが免疫反応に関わっています。

そして、長期的な炎症状態とうつ症状との関係が研究されています。

考えられている経路を非常に単純化すると、

ストレス・肥満・感染・腸内環境など

↓

炎症・免疫系の変化

↓

IL-6・TNF-αなどの炎症性サイトカイン

↓

脳・神経系にも影響

↓

神経伝達・神経可塑性などの変化

↓

一部の人ではうつ症状と関連

という流れです。

そして、この中で注目したいのが「トリプトファン」です。

■ セロトニンだけじゃない?「キヌレニン経路」というもう一つのルート

トリプトファンというと、

トリプトファン → セロトニン

というイメージが強いかもしれません。

ところがトリプトファンには別の重要な代謝ルートがあります。

それが、

キヌレニン経路

です。

炎症とキヌレニン経路、うつ病の関係については現在も研究が続けられており、2026年のレビューでも、炎症によるキヌレニン経路の活性化がうつ病の病態に関与する候補として整理されています。

つまり、

炎症
↓
トリプトファン代謝の変化
↓
キヌレニン経路
↓
神経系への影響

というルートが、「炎症」と「うつ症状」をつなぐ候補の一つとして考えられているわけです。

ただし、

炎症が起こる
↓
セロトニンがなくなる
↓
うつ病になる

と単純化できるものではありません。

キヌレニンからも複数の物質が作られ、炎症と脳との関係にも複数の経路があります。

■ すると「なぜ運動がうつにいいの?」も違って見えてくる

ハクライドウでは以前、

運動がなぜうつ症状を改善するの?運動すると筋肉がアペリンを出して、脳に届いて海馬を元気にし、うつを軽くする

という研究を紹介しました。

この研究から見えてきたのは、

運動
↓
筋肉
↓
アペリンなどのシグナル
↓
脳・海馬
↓
神経新生・神経可塑性

という考え方です。

つまり筋肉は単に体を動かす器官ではなく、運動によって脳へ影響するシグナルを出す可能性があります。

そして、もう一つ興味深いルートがあります。

炎症です。

うつ病患者を対象とした運動研究をまとめたメタ解析では、運動と炎症・神経栄養・免疫関連マーカーなどとの関係が検討されています。研究者自身も「運動が抗うつ効果を生む生物学的経路はまだ明らかではない」としたうえで、血中バイオマーカーと抑うつ症状の変化を検討しています。

さらに2025年のシステマティックレビュー・メタ解析でも、うつ病患者における運動、抑うつ症状、CRP・IL-6・TNF-αなどの炎症マーカーとの関係が検討されています。

運動によって抑うつ症状は改善しましたが、炎症マーカーについては研究間のばらつきもあり、「運動の抗うつ効果が炎症改善によって媒介されている」と断定できる段階ではありません。

ここは非常に重要です。

「運動→炎症低下→うつ改善」という一本線が証明されたわけではない。

むしろ、

運動
├ 筋肉・マイオカイン
├ アペリン
├ 神経可塑性
├ 代謝
└ 炎症・免疫

など、複数の経路が組み合わさっている可能性を考えた方がよさそうです。

■「歩くとうつになりにくい」という研究にも、生物学的背景があるのかもしれない

ハクライドウでは歩数についても、

1日7千歩で死亡リスクが47%低下!心血管疾患・がん・2型糖尿病・認知症・うつ病も抑制!

という記事を紹介しています。

こうした疫学研究では「よく歩く人とうつ症状のリスク」に関連が見つかったとしても、それだけでは、

なぜ歩くとうつ病のリスクが低くなるのか

までは分かりません。

ところが、運動と炎症、運動と神経可塑性、筋肉から脳へ送られるシグナルなどの研究を合わせて考えると、

単に、

運動すると気分転換になるから

という説明ではなく、

体を動かすこと自体が、身体の代謝・免疫・筋肉・脳の状態を変化させている可能性

が見えてきます。

■ 食事とうつ病の研究も「炎症」でつながる?

食事についても同じです。

これまでにハクライドウでは、

魚介類を多く食べる人はうつ病の発症率が低くなる傾向|オメガ3(EPA・DHA)が多いと発症率が低くなる|国立がん研究センター・慶応義塾大学
果物の摂取量が多いほど、うつ病が発症するリスクが低い!
日常的にキノコを食べる習慣を持つとうつ病リスクを下げてくれる
などを紹介してきました。

これらを一つ一つ見ると、

魚とうつ病

果物とうつ病

キノコとうつ病

という別々の研究です。

そこで興味深いのが、

「これらに共通する背景の一つに、炎症という経路があるのではないか?」

という考え方です。

■ 魚・EPA・DHAとうつ病

特に研究が進んでいるのがオメガ3脂肪酸です。

2025年のレビューでは、うつ病と診断された人を対象とする近年のRCTが検討され、高用量EPAを使った研究、とりわけ炎症マーカーが高いMDDなどで改善が報告されています。

またオメガ3由来の抗炎症・炎症収束に関わる脂質メディエーターの増加と、抑うつ症状改善との関連も報告されています。

一方で研究者は、どの患者が恩恵を受けるのか、用量や治療期間について、さらに研究が必要としています。

したがって、

EPAを摂ればうつ病が治る

という話ではありません。

むしろ、

魚・オメガ3
↓
炎症・代謝などへの影響
↓
一部のうつ病との関連を研究中

という段階だと理解するのがよいでしょう。

■ 腸内細菌から「炎症」が起こる可能性も

さらに興味深いのが腸です。

以前、

うつ病は脳だけの病気ではなく、腸内細菌+環境汚染物質による炎症も原因の一つ!?

という研究も紹介しました。

この研究では、腸内細菌 Morganella morganii と環境中の物質との相互作用によって作られる特殊なリン脂質が、免疫反応とIL-6産生に関係することが報告されています。

つまり、こちらから見ると、

食事・環境
↓
腸・腸内細菌
↓
免疫・炎症
↓
脳

という別のルートも考えられます。

■ ここまでをつなぐと、一つの「ネットワーク」が見えてくる

これまで紹介してきた研究を一つの図にすると、こんなイメージになります。

食事・運動・睡眠・ストレスなどの生活環境

↓     ↓

腸・脂肪組織・筋肉・代謝・免疫

↓     ↓

慢性炎症・筋肉由来シグナルなど

↓

サイトカイン・キヌレニン代謝・神経可塑性など

↓

脳

↓

気分・意欲・疲労など

重要なのは、

「慢性炎症がすべてを説明する」という図ではない

ことです。

むしろこれまでバラバラに研究されてきた、

腸
食事
運動
筋肉
免疫
炎症
神経伝達
神経可塑性

が、相互につながったネットワークとして見えてきた、と捉える方がよいでしょう。

■「魚を食べればいい」「キノコを食べればいい」という話ではない

こうして研究を並べると、

「ではEPAのサプリを飲めばいいの?」

「毎日キノコを食べればいいの?」

と思ってしまいます。

しかし、ここには注意が必要です。

魚、果物、キノコなどの摂取とうつ病との関連を示した観察研究だけでは、

その食品がうつ病を予防した

という因果関係までは証明できません。

また、炎症が関係していないうつ病も当然考えられます。

食品を一つだけ取り出すより、

食事、運動、睡眠、体重管理、ストレスなど、炎症や代謝に影響する生活全体を考える

ことが重要なのではないでしょうか。

■ うつ病には「炎症が強く関係するタイプ」がある?

そして非常に興味深いのが、うつ病を一つの病気として扱うのではなく、

「炎症の関与が強い人がいるのではないか」

という考え方です。

だからこそ、

ある人には運動がよく効く。

ある人には食事改善の影響が大きい。

ある人には従来の抗うつ薬がよく効く。

という違いの一部を、将来的には生物学的な特徴から説明できるようになる可能性があります。

ただし現時点では、CRPやIL-6、TNF-αなどを測れば「あなたは炎症型うつ病です」と一般的に診断できる段階ではありません。

ここは研究と医療を混同しないようにする必要があります。

■ 結論:「心」と「体」を分けて考えない

これまで、

魚を食べる人はうつ病が少ない。

果物を食べる人はうつ病が少ない。

キノコを食べる人は抑うつが少ない。

よく歩く人はうつ症状が少ない。

運動すると抗うつ効果がある。

という研究を、それぞれ別の記事として紹介してきました。

当時は「なぜ?」を十分説明できなかったものもあります。

ところが新しい研究を重ねて見ていくと、その間に、

免疫・炎症・腸・筋肉・代謝・神経可塑性

という橋が少しずつ架かってきました。

だから今回の話から私たちが得られるメッセージは、

「うつ病は炎症が原因だから、抗炎症食品を食べよう」

ではありません。

むしろ、

心の健康と体の健康は、私たちが思っているほど別々ではないのかもしれない。

ということではないでしょうか。

運動する。

歩く。

魚を食べる。

野菜や果物、キノコなどさまざまな食品を食べる。

睡眠をとる。

肥満や生活習慣病を予防する。

これまで「体の健康」のために勧められてきた習慣が、炎症、代謝、筋肉、腸などを介して「心の健康」ともつながっている。

その仕組みが、少しずつ明らかになってきています。

ただし、食事や運動はうつ病の標準治療の代わりではありません。

強いうつ症状がある場合や日常生活に支障が生じている場合は、食事や運動だけで対処しようとせず、医療機関に相談することが大切です。

【関連記事】
運動がなぜうつ症状を改善するの?運動すると筋肉がアペリンを出して、脳に届いて海馬を元気にし、うつを軽くする
1日7千歩で死亡リスクが47%低下!心血管疾患・がん・2型糖尿病・認知症・うつ病も抑制!
魚介類を多く食べる人はうつ病の発症率が低くなる傾向|オメガ3(EPA・DHA)が多いと発症率が低くなる|国立がん研究センター・慶応義塾大学
果物の摂取量が多いほど、うつ病が発症するリスクが低い!
日常的にキノコを食べる習慣を持つとうつ病リスクを下げてくれる
うつ病は脳だけの病気ではなく、腸内細菌+環境汚染物質による炎症も原因の一つ!?
NHKスペシャル「うつ病 克服へのカギ」まとめ|体の炎症が原因?食事で予防できる可能性

【参考文献】
Cunha LL, Feter N, Alt R, Rombaldi AJ. Effects of exercise training on inflammatory, neurotrophic and immunological markers and neurotransmitters in people with depression: A systematic review and meta-analysis. J Affect Disord. 2023. 運動による抗うつ効果の生物学的経路を、炎症・神経栄養・免疫関連マーカーなどから検討したメタ解析です。
Song J, et al. Effect of Different Exercise Modalities on Inflammatory Markers in Individuals with Depressive Disorder: A Systematic Review and Meta-Analysis. Life. 2025. うつ病患者を対象として、運動とCRP、IL-6、TNF-αなどの炎症指標を検討しています。
Dyall SC, Malau IA, Su KP. Omega-3 polyunsaturated fatty acids in depression: insights from recent clinical trials. Curr Opin Clin Nutr Metab Care. 2025. オメガ3とうつ病について、炎症性MDDを含む近年の臨床研究をレビューしています。







【関連記事】

「本記事は医療行為の代替ではなく、テレビ・論文・公的資料を一般の生活者向けに噛み砕いたものです」

この街を初めて訪れた方へ

この記事は、例えるなら「ばあちゃんの料理教室(ハクライドウ)」という街の中の「ひとつの家」です。

この街には、生活・料理・健康についての記事が、
同じ考え方のもとで並んでいます。

ここまで書いてきた内容は、
単発の健康情報やレシピの話ではありません。

この街では、
「何を食べるか」よりも
「どうやって暮らしの中で調整してきたか」を大切にしています。

もし、

なぜこういう考え方になるのか

他の記事はどんな視点で書かれているのか

この話が、全体の中でどこに位置づくのか

が少しでも気になったら、
この街の歩き方をまとめたページがあります。

▶ はじめての方は
👉 この街の歩き方ガイドから全体を見渡すのがおすすめです。

▶ この街の地図を見る(全体像を把握したい方へ)

※ 無理に読まなくて大丈夫です。
 気になったときに、いつでも戻ってきてください。

この考え方の全体像(意味のハブ)

この記事で触れた内容は、以下の概念記事の一部として位置づけられています。

▶ 料理から見る健康

この街の考え方について

この記事は、
「人の生活を、断定せず、文脈ごと残す」
という この街の憲法 に基づいて書かれています。

▶ この街の中心に置いている憲法を読む

東京都心で日照不足…気分が落ち込みやすい人へ/なぜ日照が少ないと気分が落ち込みやすいのか/北欧などで実際に行われている主な対策

東京都心では34日連続で降水となり、観測史上最長記録を更新しました。

日照時間も短いことから、農作物への影響だけでなく「気分が落ち込む」「眠気が強い」といったメンタル面を気にされている投稿も見かけました。

そこで、日照時間が特に短い北欧などの国・地域で、冬季うつ(季節性感情障害:SAD)やその軽い症状にどう対処しているのかを、研究結果をもとにまとめました。

■なぜ日照が少ないと気分が落ち込みやすいのか

冬に日照が足りないと、脳内の「セロトニン」(気分を安定させる物質)が作られにくくなり、睡眠を促す「メラトニン」のバランスも崩れます。

その結果、体内時計がずれ、次のような症状が出やすくなります。

・朝起きられない、昼間も眠い(過眠)
・甘いものや炭水化物が無性に食べたくなる(過食)
・気力が湧かない、気分が落ち込む

北欧では冬の日照が極端に短いため、こうした症状を経験する人が比較的多く、スウェーデンでは約8%の人が本格的な冬季うつに該当し、さらに軽い症状を含めるとそれ以上いると報告されています。

日常的な健康課題として対策が取られています。

■北欧などで実際に行われている主な対策

1. 光を意識的に取り入れる(最も研究が進んでいる方法)

明るい光を朝に浴びることで、体内時計をリセットし、セロトニンの働きを助けます。

専用の明るいライト(約1万ルクス)を、起きてすぐの時間帯に30分ほど使う方法が一般的です。

普通の部屋の照明では明るさが足りません。

スウェーデンやフィンランドでは、病院や職場に「光ルーム」(特別に明るい部屋)を設け、朝の時間に利用する例もあります。

研究では、症状の改善に効果があることが複数の分析で示されています。

効果は1週間ほどで感じ始めるケースが多いとされています。

※予防として使う場合の証拠は、まだ十分とは言えないとされています。

曇りの日でも外に出て自然光を浴びることも大切です。

2. 薬を使う場合(医師の判断で)

過去に冬季うつを経験した人の「再発を防ぐ」目的で、ブプロピオンという薬の効果が研究で確認されています。

ある大規模なレビューでは、再発リスクを約4割下げる結果が出ています。

ただし副作用(頭痛・不眠・吐き気など)もあるため、自己判断ではなく医師に相談が必要です。

3. 生活の工夫(北欧の日常に根づいているもの)

特別な道具がなくても取り入れやすい対策です。

●外に出る・体を動かす

曇っていても短時間でいいので外を歩く。

ノルウェーには「フリルフツリウ」(屋外生活を大切にする考え方)があり、スキーや散歩を冬でも続けます。

運動は気分を上げる効果があり、光療法に近い改善を示した小さな研究もあります。

●朝のリズムを整える

決まった時間に起き、できるだけ朝の光を取り入れる。

徐々に明るくなる目覚まし(ドーンシミュレーター)を使う人もいます。

●食事の工夫

セロトニンの材料になるタンパク質(肉・魚・大豆・バナナ・乳製品など)を意識して摂る。

ビタミンB群を含む食材と組み合わせると吸収が助けられます。

●ビタミンD

日照不足で不足しやすいため、血液検査で足りない場合に補うことがあります。

うつ症状全般では一定の効果が報告されていますが、冬季うつだけに特別に効くという証拠はまだはっきりしていません。

不足が確認されたときの補助的な役割と考えられています。

●心の持ち方・居心地の良さ

デンマークの「ヒュッゲ」(心地よい時間を意識的に作る)のように、ろうそくや暖かい照明で室内を明るくしたり、家族や友人と過ごす時間を大切にしたりします。

「冬は暗いもの」と受け止めて工夫する「ポジティブな冬の考え方」も、極夜のある地域で症状が比較的少ない理由の一つとして指摘されています。

■まとめ:私たちが今日からできること

最も研究で支持されているのは「朝の明るい光を意識すること」と、症状が重い場合の専門的な治療です。

北欧ではそれに加えて、「曇っていても外に出る」「部屋を明るく心地よくする」「体を動かす」といった生活習慣が自然に取り入れられています。

日本でも日照が続きにくい時期は、

・朝起きたらカーテンを開けて光を入れる
・短い時間でも外を歩く
・部屋の照明を明るめにする

といった小さな工夫から始めてみるのがおすすめです。

気分の落ち込みが続き、日常生活に支障が出るようであれば、自己判断せずに精神科や心療内科に相談してください。

【関連記事】

【参考文献】

【参考リンク】







この街を初めて訪れた方へ

この記事は、例えるなら「ばあちゃんの料理教室(ハクライドウ)」という街の中の「ひとつの家」です。

この街には、生活・料理・健康についての記事が、
同じ考え方のもとで並んでいます。

ここまで書いてきた内容は、
単発の健康情報やレシピの話ではありません。

この街では、
「何を食べるか」よりも
「どうやって暮らしの中で調整してきたか」を大切にしています。

もし、

なぜこういう考え方になるのか

他の記事はどんな視点で書かれているのか

この話が、全体の中でどこに位置づくのか

が少しでも気になったら、
この街の歩き方をまとめたページがあります。

▶ はじめての方は
👉 この街の歩き方ガイドから全体を見渡すのがおすすめです。

▶ この街の地図を見る(全体像を把握したい方へ)

※ 無理に読まなくて大丈夫です。
 気になったときに、いつでも戻ってきてください。

この考え方の全体像(意味のハブ)

この記事で触れた内容は、以下の概念記事の一部として位置づけられています。

▶ ばあちゃんの知恵袋

この街の考え方について

この記事は、
「人の生活を、断定せず、文脈ごと残す」
という この街の憲法 に基づいて書かれています。

▶ この街の中心に置いている憲法を読む

果物の摂取量が多いほど、うつ病が発症するリスクが低い!




野菜・果物およびフラボノイド豊富な果物とうつ病との関連について果物およびフラボノイドの豊富な果物にうつ病発症リスク低減を確認(2022年11月15日、国立がん研究センター)によれば、果物およびフラボノイドの豊富な果物の摂取量が多いほど、うつ病が発症するリスクが低いことがわかっています。

果物・フラボノイド果物の両方に、うつ病の予防効果があったことから、フラボノイド固有のメカニズムというよりは果物全体が持つ抗酸化作用などの生物学的作用によりうつ病の発症に対して予防的に働いた可能性が考えられるそうです。

また野菜ならびに関連栄養素の摂取量と、うつ病との間には関連がみられなかったそうです。

■まとめ

甘味飲料、炭酸飲料、野菜・果物ジュース、砂糖入りコーヒーによるうつ病リスク上昇と、ブラックコーヒーによるうつ病リスク低下を確認によれば、野菜・果物ジュースを飲むと逆にうつ病リスクが高くなることから、果物と果物ジュースには何らかの違いがあり、それがうつ病リスクに影響を与えることが予想されます。







「本記事は医療行為の代替ではなく、テレビ・論文・公的資料を一般の生活者向けに噛み砕いたものです」

この街を初めて訪れた方へ

この記事は、例えるなら「ばあちゃんの料理教室(ハクライドウ)」という街の中の「ひとつの家」です。

この街には、生活・料理・健康についての記事が、
同じ考え方のもとで並んでいます。

ここまで書いてきた内容は、
単発の健康情報やレシピの話ではありません。

この街では、
「何を食べるか」よりも
「どうやって暮らしの中で調整してきたか」を大切にしています。

もし、

なぜこういう考え方になるのか

他の記事はどんな視点で書かれているのか

この話が、全体の中でどこに位置づくのか

が少しでも気になったら、
この街の歩き方をまとめたページがあります。

▶ はじめての方は
👉 この街の歩き方ガイドから全体を見渡すのがおすすめです。

▶ この街の地図を見る(全体像を把握したい方へ)

※ 無理に読まなくて大丈夫です。
 気になったときに、いつでも戻ってきてください。

この考え方の全体像(意味のハブ)

この記事で触れた内容は、以下の概念記事の一部として位置づけられています。

▶ 料理から見る健康

この街の考え方について

この記事は、
「人の生活を、断定せず、文脈ごと残す」
という この街の憲法 に基づいて書かれています。

▶ この街の中心に置いている憲法を読む

うつ病は脳だけの病気ではなく、腸内細菌+環境汚染物質による炎症も原因の一つ!?




ハーバード大学の研究によれば、うつ病は「脳の病気」ではなく「腸の病気」かもしれないそうです。

ハーバード大学医学大学院の研究チームが、腸内細菌の1つである Morganella morganii(モルガネラ・モルガニー) がうつ病に関与する具体的なメカニズムを明らかにしました。

M. morganiiが環境汚染物質「ジエタノールアミン(DEA)」を取り込んで異常な分子を作り、炎症を引き起こすことが判明しました。

この異常分子は、通常のリン脂質とは異なり、免疫システムを活性化させ、特に IL-6(インターロイキン-6) という炎症性サイトカインを大量に放出します。

慢性炎症はうつ病と深く結びついていることが知られており、これが「腸→炎症→脳」への影響の1つの説明になると考えられます。

つまり、腸内細菌+環境汚染物質の組み合わせが、炎症を通じてうつ症状に関与する可能性があります。

■まとめ

「腸脳相関(ちょうのうそうかん)」とは、全身の司令塔である「脳」と消化器官である「腸」が、自律神経やホルモンなどを介して互いに深く影響し合う仕組みのことです。

腸は第二の脳と言われるほど敏感で繊細な臓器で、悩み事があったりするとトラブルが起こると考えられます。

セロトニンの97〜98%は消化管の中にあるそうで、腸のセロトニンはストレスがかかると働きが活発になるそうです。

今回のケースでいえば、うつ病は脳の病気だけに限られたものではなく、腸内微生物叢(マイクロバイオーム)と炎症が鍵になるケースがあるということなんですね。

【参考文献】







「本記事は医療行為の代替ではなく、テレビ・論文・公的資料を一般の生活者向けに噛み砕いたものです」

※この情報は、テレビ番組の情報をベースに、25年間の運営実績を持つハクライドウが科学論文を参考にさらに補足を加えています。

この街を初めて訪れた方へ

この記事は、例えるなら「ばあちゃんの料理教室(ハクライドウ)」という街の中の「ひとつの家」です。

この街には、生活・料理・健康についての記事が、
同じ考え方のもとで並んでいます。

ここまで書いてきた内容は、
単発の健康情報やレシピの話ではありません。

この街では、
「何を食べるか」よりも
「どうやって暮らしの中で調整してきたか」を大切にしています。

もし、

なぜこういう考え方になるのか

他の記事はどんな視点で書かれているのか

この話が、全体の中でどこに位置づくのか

が少しでも気になったら、
この街の歩き方をまとめたページがあります。

▶ はじめての方は
👉 この街の歩き方ガイドから全体を見渡すのがおすすめです。

▶ この街の地図を見る(全体像を把握したい方へ)

※ 無理に読まなくて大丈夫です。
 気になったときに、いつでも戻ってきてください。

この考え方の全体像(意味のハブ)

この記事で触れた内容は、以下の概念記事の一部として位置づけられています。

▶ 料理から見る健康

この街の考え方について

この記事は、
「人の生活を、断定せず、文脈ごと残す」
という この街の憲法 に基づいて書かれています。

▶ この街の中心に置いている憲法を読む

日常的にキノコを食べる習慣を持つとうつ病リスクを下げてくれる可能性




ある研究によれば、キノコを食べる人は、食べない人に比べて抑うつのリスクが有意に低いことがわかりました。

■背景

キノコは抗酸化物質や抗炎症成分が豊富で、がんや生活習慣病のリスクを下げる可能性が以前から指摘されています。特に、エルゴチオネイン(キノコに多く含まれる抗酸化物質)は脳の酸化ストレスを減らし、精神疾患の予防に役立つかもしれないと考えられています。そこで、研究者たちは「日常的にキノコを食べる人は抑うつ症状が少ないのではないか?」を、大規模な米国データで調べました。

■結果

●全体の抑うつ有病率は約5.9%。
●キノコを食べる人は、食べない人に比べて抑うつのリスクが有意に低いことがわかりました。
●特に「中くらいの摂取量」のグループでは、食べないグループに比べて抑うつのオッズが約69%低いという強い関連が見られました。
●しかし、「たくさん食べる」グループではさらにリスクが下がるという「量が多いほど効果大」は明確ではなかったそうです。適度に食べるだけで十分な可能性があります。
●キノコを食べる人は、教育レベルが高い非ヒスパニック白人女性にやや多かったという特徴もありました。

■なぜキノコが抑うつリスクを下げるのに効果的なのか?の仮説

●キノコに含まれるエルゴチオネインが抗酸化・抗炎症作用を発揮し、脳の細胞を保護する。
●カリウムが不安を和らげる可能性。

【補足】

●【キノコ業界に朗報!】きのこが認知症を救う!?キノコをたくさん食べる高齢者はMCI(軽度認知障害)の発症リスクが低い!|シンガポール国立大学(NUS)によれば、過去の研究結果から、シンガポールに住むMCIの症状がある高齢者は同年齢の健康な人たちと比べ、血漿中のエルゴチオネイン濃度が大幅に低下していたことがわかっていることから、エルゴチオネインを今後の研究対象とすることを決めているそうです。

認知症の発症リスクが高いのは、脳卒中の経験がある人、糖尿病や心臓病の持病がある人、握力が弱い人、うつ傾向がある人で紹介した国立長寿医療研究センターなどのチームによれば、うつ傾向がある人は認知症を発症するリスクが高いそうです。

つまり、認知症に良い食べ物やうつ病予防に良い食べ物というように分けて考えるよりも、何らかの関連があると考えて、食事をすることにより、同時に予防ができると考えてもいいのではないでしょうか?

●葉酸がうつ病予防に効果がある|多目的コホート研究によれば、男女ともに、野菜や果物、いも類、大豆製品、きのこ類、海そう類、脂の多い魚、緑茶などが関連した健康型食事パターンにより自殺のリスクが低下するという結果が得られました。

この理由として、この食事パターンのスコアが高い群では、葉酸や抗酸化ビタミン(ビタミンCやカロテン)の摂取が多いことによると考えられます。

葉酸や抗酸化ビタミンは、自殺の危険因子として知られているうつに対して予防的に働くことが報告されており、食事パターンとして総合的にみることで、これらの栄養素の相乗効果も期待できます。

→ 葉酸の多い食べ物・食品・サプリ について詳しくはこちら

■まとめ

今回の研究を参考にすれば、日常的にキノコを食べる習慣を持つと抑うつリスクを下げてくれる可能性があります。

【参考文献】







「本記事は医療行為の代替ではなく、テレビ・論文・公的資料を一般の生活者向けに噛み砕いたものです」

※この情報は、テレビ番組の情報をベースに、25年間の運営実績を持つハクライドウが科学論文を参考にさらに補足を加えています。

この街を初めて訪れた方へ

この記事は、例えるなら「ばあちゃんの料理教室(ハクライドウ)」という街の中の「ひとつの家」です。

この街には、生活・料理・健康についての記事が、
同じ考え方のもとで並んでいます。

ここまで書いてきた内容は、
単発の健康情報やレシピの話ではありません。

この街では、
「何を食べるか」よりも
「どうやって暮らしの中で調整してきたか」を大切にしています。

もし、

なぜこういう考え方になるのか

他の記事はどんな視点で書かれているのか

この話が、全体の中でどこに位置づくのか

が少しでも気になったら、
この街の歩き方をまとめたページがあります。

▶ はじめての方は
👉 この街の歩き方ガイドから全体を見渡すのがおすすめです。

▶ この街の地図を見る(全体像を把握したい方へ)

※ 無理に読まなくて大丈夫です。
 気になったときに、いつでも戻ってきてください。

この考え方の全体像(意味のハブ)

この記事で触れた内容は、以下の概念記事の一部として位置づけられています。

▶ 料理から見る健康

この街の考え方について

この記事は、
「人の生活を、断定せず、文脈ごと残す」
という この街の憲法 に基づいて書かれています。

▶ この街の中心に置いている憲法を読む