Jonathan Borba|unsplash
去年の「合計特殊出生率」1.36 4年連続で前年下回る(2020/6/5、NHK)が話題ですが、菅官房長官は、少子化の背景には、「若者の経済的不安定さや長時間労働、子育てにかかる経済的負担、仕事と子育ての両立の難しさなど、若者の結婚や出産、子育ての希望の実現を阻む、さまざまな要因が絡み合っている」と述べています。
Q2 どうして日本では少子化が深刻化しているのですか。という問いに対して内閣府の回答をまとめると、1)非婚化・晩婚化・晩産化、2)女性の社会進出・価値観の多様化が挙げられています。
具体的に言うと、多様な楽しみや単身生活の便利さが増えていることや結婚や家族に対する価値観が変化していること、子育てにより仕事を離れる際に失う所得が大きいこと、収入が低く、雇用が不安定な男性の未婚率が高いこと、非正規雇用や育児休業が利用できない職場で働く女性の未婚率が高いことなど様々な要因が合わさって、子どもを産み育てにくい国だと考えているようです。
そこで、過去の日本の歴史、今回は江戸時代の子育てと比べてみたいと思います。
出生率4年連続減が話題ですが、江戸時代は、武士も農民も父親による子育て・教育に熱心だったそうで、明治以降、職場と家庭は分離し、子育てにおける父親の役割も次第に消失していったとあります。https://t.co/AQeIvBEARt https://t.co/72qAiEXrTI
— 40代・50代のためのライフスタイル(健康・美容・お金) (@4050health) June 6, 2020
江戸時代は職場と家庭が近かったこと、家を豊かにし後代に伝えることが自分や家族の命運を握る鍵だったため、子育てに熱心だった。
✅武士:能力次第でエリートへの道も拓けるため、父親は「教育パパ」
✅職住接近だからこそ、行事や子どもの遊びに父親が関わるのは普通のことhttps://t.co/BwhT2mp2YA— 40代・50代のためのライフスタイル(健康・美容・お金) (@4050health) June 6, 2020
✅農村では、父親が農作業で培った知恵や技術を、子育てを通じて子に教え伝える構造が確立。
✅賢い子どもを育てることのできる父親が、仕事ができる、能力のある人間である、という価値観がゆきわたっていた。https://t.co/yJvz9xA15L
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江戸時代の考え方は、家を豊かにして次世代につないでいくという意識が高かったため、武士も農民も子育てに熱心だったそうです。
また、職場と家庭が近い「職住近接」だったため、子どもとのかかわり合いがしごく普通のことだったそうです。
つまり、家族観(家制度を含む)の変化、職場と家庭の近さが関わっているのではないかと考えられます。
ウィズコロナ時代には、家族観を改めて考える機会が増えた人も多いでしょう。
令和婚? カップル7年ぶり増 5月は前年比2倍 19年人口動態統計(2020/6/5、時事通信)によれば、厚生労働省の公表した人口動態統計によれば、2019年の婚姻件数が7年ぶりに増加していて、5月の改元に伴う「令和婚」が広まった可能性があるそうですが、今回の新型コロナ対策に伴う外出自粛で家族を作ることを真剣に考えた人も多かったことだと思います。
また、ウィズコロナ時代にはテレワーク・リモートワークを積極的に活用することが重要になってきそうですし、都市への人口集中のリスクを考えて地方分散・多極集中型へシフトすることも企業側は検討していくのではないでしょうか?
元GoogleのCEOエリック・シュミットによれば、新型コロナの収束後、社会的距離を離すために、オフィススペースの需要は増加すると予測。世界のメガシティに集中していたが、都市の密度が変わり、地域のサテライトオフィスが増えるかもしれない。https://t.co/pbQDLbQcao
— 40代・50代のためのライフスタイル(健康・美容・お金) (@4050health) May 12, 2020
そう考えると、地方から都市へ移動するための長い通勤時間ではなく、自宅でも十分に仕事ができる環境を整えることが大事になってきて、「職住近接」がニューノーマルになるのではないでしょうか?
そして、そのようなライフスタイルを支援することが少子化を改善する一歩になってくるのではないでしょうか?
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