「The Journal of Nutrition (2010)」に掲載された研究によれば、メタボと診断された人たちが1日350gのブルーベリーを8週間食べると、収縮期血圧が6%、拡張期血圧が4%減少し、酸化ストレスマーカーも大きく改善することがわかりました。
【参考リンク】
- Basu A, Du M, Leyva MJ, Sanchez K, Betts NM, Wu M, Aston CE, Lyons TJ. Blueberries decrease cardiovascular risk factors in obese men and women with metabolic syndrome. J Nutr. 2010 Sep;140(9):1582-7. doi: 10.3945/jn.110.124701. Epub 2010 Jul 21. PMID: 20660279; PMCID: PMC2924596.
■概要
この研究は、ブルーベリーを食べることで、メタボリックシンドローム(メタボ)を持つ肥満の人の心血管疾患(心臓や血管の病気)のリスクがどれくらい減るかを調べたものです。
メタボとは、高血圧、高血糖、高脂血症、腹部肥満などが組み合わさった状態で、心臓病や糖尿病のリスクを高めます。
この研究では、ブルーベリーに含まれるポリフェノール(特にアントシアニン)という成分が、血圧や酸化ストレスを減らし、心血管の健康を改善するかを検証しました。
■どんな研究をしたの?
メタボと診断された48人(男性4人、女性44人、平均年齢50歳、BMI約37.8)を2つのグループに分け、8週間毎日以下のものを摂取してもらいました
ブルーベリーグループ: 冷凍乾燥ブルーベリー50g(生ブルーベリー約350g、2.3カップ分)を水(960mL)に溶かして飲み物として飲む。
対照グループ: 同量の水(960mL)を飲む。
■結果
●血圧の低下
ブルーベリーグループでは、収縮期血圧(上の血圧)が6%、拡張期血圧(下の血圧)が4%下がりました。
これは、ブルーベリーのアントシアニンが血管をリラックスさせ、血流を改善する働きがあるからと考えられます。
●酸化ストレスの減少
ブルーベリーグループでは、血液中の酸化LDL(悪玉コレステロールが酸化したもの)が28%、脂質過酸化マーカー(MDAとHNE)が17%減りました。
酸化ストレスは血管を傷つけ、心臓病のリスクを高めるので、これが減るのは心血管の健康に良い影響を与えます。
■ブルーベリーが効果を発揮した理由
ブルーベリーには**ポリフェノール(特にアントシアニン)**が豊富で、これが以下の効果をもたらすと考えられています。
抗酸化作用: 体内の「酸化ストレス」(細胞を傷つける反応)を抑え、血管や心臓を守る。
抗高血圧作用: 血管を広げて血圧を下げる(一酸化窒素の生成を助ける)。
■まとめ
この研究は、ブルーベリーがメタボの人々の血圧と酸化ストレスを下げるのに役立つことを示しました。
毎日の食事にブルーベリーを取り入れることで高血圧や心血管疾患の予防につながることが期待されますので、心臓や血管の病気を予防したい方はブルーベリーを食べましょう!
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