クックパッドの「レシピスクラップ」機能(外部SNSやサイトのURLを貼るとAIが材料・手順・写真を自動抽出してアプリ内で保存・管理できるやつ)に対して料理研究家が「リスペクトゼロ」「アクセス減で死活問題」と怒ってる件について。
まず大事なのは料理(料理研究家・レシピ)分野における歴史をベースに考えること。
そして、未来の視点から現時点を見ること。
歴史的視点で見るとクックパッドは「みんなでレシピを共有して料理を楽しく」してくれた功労者であることは間違いない。
そこへのリスペクトは忘れてはいけない。
料理のレシピは元々そのお店や家庭に受け継がれていたもので、中には秘伝のものもあったほど。
それがいつしかレシピが集客の手段となり、多くの人が自身のレシピを公開するようになって、無料のレシピが広がった。
その時に活躍したのがクックパッドであった。
クックパッドは「ユーザーがお気に入りレシピを一元管理できたら便利」というWeb2.0時代の感覚で機能を作った。
でも時代はもうWeb2.0じゃなくて「クリエイター経済+AI」時代。
レシピスクラップはAIで内容をクックパッド内に「コピー」して調理中に完結させてしまうために、元サイトのPV(ページビュー)が死ぬ可能性が高い。(GoogleのAI Overviewに近いかな?)
ユーザー目線では便利だとしても、レシピスクラップ機能によってクリエイターの収入源(広告、アフィリエイト、ファン誘導)が直撃してしまい、いわゆるタダ乗りになるから怒るのも当然。
しかし、未来の視点から眺めると、技術の流れは止められない。
AIレシピ時代にスクラップ機能は短期では「便利ツール」として価値はあるでしょう。
しかし長期的には「ほとんど無価値」。
AIが無限に似たレシピ生成できる時代に、ただの「材料+手順データ」を集めても意味がありません。
それに加えてクックパッドが集めたデータが将来的に自社AIレシピ生成に使われたら、なおさらクリエイターは怒るでしょう。
今後レシピ自体の価値はデータとしてはほぼゼロ化します。
過去:秘伝→本を買わないと手に入らない(希少価値)
現在:集客ツール(無料公開でファン獲得)
未来:AI生成無限データ(コモディティ化)
レシピは「正解の結果」じゃなくて「過程と人間性」に価値が移ります。
これからの料理研究家に求められるものは次の通り。
「誰が」作ったか
「どう」試行錯誤したか(失敗談、コツの裏側)
哲学・価値観・コミュニティ
エンタメ性(一緒に料理してる感覚、ライブ、動画の人間味)
AIに絶対真似できないのは「感情的なつながり」と「説得力」。
「この組み合わせにした理由は、私が3回失敗してわかったから」みたいな体験談はAIが出せません。(そういう風に作り込むことは今後できていくでしょうけど)
■「誰が」「どう作ったか」への価値転換
AIに作れないのは、なぜこの組み合わせなのか、失敗から得たコツや体験に基づく説得力。
また、AIにはその人が作ったものなら食べたいと思わされる、感情的なつながりは現在のところはない。
将来的にはAIアバターみたいなものを信用する流れがあるかもしれない。
これからの料理研究家に必要なのは、レシピ(正解という結果・データ)を売るのではなく、その人の生き様。
具体的には、その人のレシピがある生活(アイデンティティにつながるもの)、その人自身が料理している状態やその人と一緒に料理をしている感覚を楽しむエンタメ性や人間関係のビジネスになっていくのではないでしょうか。
■まとめ
この街を初めて訪れた方へ
この記事は、例えるなら「ばあちゃんの料理教室(ハクライドウ)」という街の中の「ひとつの家」です。
この街には、生活・料理・健康についての記事が、
同じ考え方のもとで並んでいます。
ここまで書いてきた内容は、
単発の健康情報やレシピの話ではありません。
この街では、
「何を食べるか」よりも
「どうやって暮らしの中で調整してきたか」を大切にしています。
もし、
なぜこういう考え方になるのか
他の記事はどんな視点で書かれているのか
この話が、全体の中でどこに位置づくのか
が少しでも気になったら、
この街の歩き方をまとめたページがあります。
▶ はじめての方は
👉 この街の歩き方ガイドから全体を見渡すのがおすすめです。
▶ この街の地図を見る(全体像を把握したい方へ)
※ 無理に読まなくて大丈夫です。
気になったときに、いつでも戻ってきてください。
この考え方の全体像(意味のハブ)
この記事で触れた内容は、以下の概念記事の一部として位置づけられています。
▶ 料理から見る健康
この街の考え方について
この記事は、
「人の生活を、断定せず、文脈ごと残す」
という この街の憲法 に基づいて書かれています。
▶ この街の中心に置いている憲法を読む