磨き方が悪いと歯周病リスクは減らない!量的な努力(時間・回数)と質的な技術(磨き方・部位)の違い




歯医者さんから「歯をもっときれいに磨きなさい」と言われたときにあなたはどうしますか?

歯磨きをする時間や回数を増やしますか?

今回の研究によれば、歯磨きをする時間や回数を増やしても、磨き方が悪いと歯周病リスクは減らないことがわかりました。

■実験結果

「いつものように磨いてください」といわれたグループAと「できるだけベストに、歯を完全にきれいにするつもりで磨いてください」というグループBを分けて、磨いた後の歯垢(プラーク)の残り具合を調べました。

1)努力は増えた(量的な変化)

グループBは磨く時間が長くなり、また歯間ブラシやフロスなどの歯間清掃具を使う人も大幅に増加。

2)しかし、磨き方の「質」はほとんど変わらなかった

歯のどの面(外側・内側・噛み合う面)をどれだけ磨いたか:ほぼ同じ(内側面をサボりがち)
横磨き(水平スクラブ)以外の正しいテクニックを使う割合:差なし
歯間清掃具を使っても、正しい使い方(歯茎まで届かせる、C字型に当てるなど)は不十分で、グループ差なし

3)実際の清掃効果(プラーク除去)は変わらなかった

両グループとも、歯茎の境目(歯周病の原因になりやすい場所)にプラークがたくさん残った
グループBでもグループAとほぼ同じ清潔度(統計的に有意差なし)

4)本人の感覚BPグループの人は「きれいになった!」と感じる度合いが高かった

しかし両グループとも実際の清潔度の約2倍過大評価していた(現実認識が甘い)

つまり、「もっと頑張って磨こう」と思っても、人は時間や道具を使う量を増やすだけで、磨く部位・角度・丁寧さといった質の部分(技術)はほとんど改善しないことがわかりました。

つまり、私たちの頭の中の「上手に磨くイメージ」は間違っている(量的努力=質的向上 と思い込んでいる)ということです。

■まとめ

普段の歯磨きに比べて、できる限り最善の方法で歯を磨くように求められた際には、磨く努力(量的)を増やしたが、その量的な努力の増加は口腔内の清潔さという点では効果が得られないことがわかりました。

この結果は、人々が考える最適な歯磨きとは、質的な側面(例えば、歯の内面や歯肉縁のケア、デンタルフロスの適切な使用)よりも、量的な側面(例えば、より長い時間、より丁寧な歯間清掃)を指していることがわかります。

磨き方が悪いと歯周病リスクは減らないので、自己流のやり方ではなく、歯科衛生士からは歯磨き指導を受けたり、鏡を見ながら部位を確認して磨く習慣が効果的なんですね。

歯磨き教育にとって重要なのは「どこをどう磨くか」という質的な技術に対して努力することなんですね。

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