参考画像:MEDLEY|スクリーンショット
「症状チェッカー」、「症状チェッカーbot」をリリースしました
(2016/6/2、MEDLEYオフィシャルブログ)
症状チェッカーは、自身の症状を入力することで該当する病気を調べられるもので、「せき」「発熱」と入力すると風邪や肺炎、インフルエンザといった病気を始め、頻度の高いものから低いものまで当てはまる疾患が順に表示されます。年齢や性別ごとの病気の可能性の違いにも対応し、例えば「30代 男性」と条件を設定した時には風邪の次に表示されるのが気管支炎なのですが、これが80代の高齢者であれば肺炎が上位に来るようになります。冬であればインフルエンザがより上位に表示されますし、これからの季節で暑さが増せば熱中症が上位に表示されるようになるはずです。
<中略>
この症状チェッカーの機能をFacebook Messengerアプリに対応させ、メッセージをやりとりするだけで該当する病気が確認でき、関連病院の検索が可能となったものが症状チェッカーbotです。医学のような難しく感じられる分野においても、「調べる」という行為がより自然かつ直感的な形で実現できるようになりました。
MEDLEYがリリースしたのは、Facebook Messengerアプリに対応した「症状チェッカーbot」です。
どんな症状があるのかをメッセージのやり取りをするだけで関連する病気を提案してくれるbot(自動対話プログラム)です。
参考画像:MEDLEYオフィシャルブログ
どんな使い心地か試してみましたが、普段Facebook Messengerをするような感覚で病気を検索できるというのはコミュニケーションアプリ世代の人たちにとっては親しみやすいのではないかなと思いました。
ただ、病気や症状を検索する際に気になっていることが一つあって、それは、ユーザー側が自身の不調を言語化できていないと有効にその機能を使えないということです。
どんな部位で、どんな症状かを言葉にできていないというのは自身の経験でもよくあります。
そうしたあいまいな言葉を対面する医師にくみとってもらうことで正確な病気や症状を伝えることができるのですが、自分自身で症状を入力する場合には、どうしてもすでにその言葉が言語化できていないと上手く伝わりません。
この痛みは「ズキズキ」「ジンジン」?オノマトペと病名には一定の関係がある!?によれば、どのような痛みかを伝える手段として、「ズキズキ」「ジンジン」といったオノマトペ(擬音語、擬態語)を使うことがありますが、言語学を専門とする竹田晃子・元国立国語研究所特任助教と、痛みの臨床研究で知られる小川節郎・日本大学総合科学研究所教授の研究によれば、このオノマトペと実際診断された病名には一定の関係があることがわかったそうです。
例えば、体の痛みも、子音や母音の違いで感覚的に区別して表現しているそうです。
こうした感覚的に区別して表現しているオノマトペを活用できれば、より正確な治療ができるようになるのではないでしょうか。
また、身体の部位であったり、痛みであったり、というのはその土地・地域の方言で伝えたほうが患者さん自身も伝えやすいはずです。
ただでさえ、感覚的な痛みを伝えるのは難しいのですから、それを標準語に直すとなると、正確に伝えるのはさらに難しくなります。
そこで、症状チェッカーbotのようなシステムに、オノマトペや方言などが組み合わさることができれば、医療を補助するシステムとしてより活用できるのではないでしょうか。