中年以降に薄毛となる脱毛症の患者の毛髪を再生させる臨床研究|東京医大や資生堂

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by IAEA Imagebank(画像:Creative Commons)

東京医大や資生堂、毛髪再生へ今年から臨床研究

(2016/6/28、読売新聞)

研究チームは、「毛球部毛根鞘(しょう)細胞」と呼ばれる毛髪の根っこ周辺にある頭皮の細胞が、毛髪を作るもとになっていることに着目。患者の後頭部から、毛髪周辺の頭皮(直径数ミリ)を採取、毛根鞘細胞だけを取り出して培養によって増やし、患者本人の頭部に移植する計画を立てた。

東京医科大学や資生堂などは、中年以降に薄毛となる脱毛症の患者の毛髪を再生させる臨床研究を2016年から始めるそうです。

■毛髪を再生させる治療

1.後頭部から頭皮の一部を採取

2.毛髪の根っこ周辺の細胞を取り出して培養

3.培養した細胞を自分の頭部に移植

今回の治療方法のメリットは、大きく4つ。

毛髪再生医療の確立へ向けた臨床研究を開始~ 東京医科大学が、東邦大学医療センター大橋病院および株式会社資生堂と連携し、脱毛症や薄毛に悩む患者さんの QOL 向上に貢献へ ~ (PDF)

(2016/6/27、東京医科大学)

・植毛のように広範な頭皮の切除は不要なため、外科施術における身体的負担(侵
襲性)が小さい

・自家細胞を用いるため、移植後の拒絶反応などのリスクが小さい。

・毎日の使用が必要な育毛料と比べ、一度の治療で効果の持続が期待できる。

・男女問わず応用が期待できる。

この研究では、自分の細胞を培養して毛髪を再生させるというアプローチで抜け毛・脱毛の悩みを解消しようというものですが、別の研究では薄毛の治療に対する研究も進んでいます。




高齢化による薄毛の仕組みが解明|東京医科歯科大

年を取ると毛が薄くなり抜けてしまうのは、毛を生み出す幹細胞が老化し、毛穴の小器官「毛包(もうほう)」が次第に縮小して消えてしまうためだと分かったそうです。

通常、毛包では肝細胞が毛を作る細胞を供給しています。

幹細胞の老化を防ぐには、細胞と基底膜を結び付ける「17型コラーゲン」が必要なのですが、年をとると、DNAの損傷を修復できなくなり、17型コラーゲンが酵素で分解されてしまうそうです。

そのことによって、毛包の幹細胞が能力を失い、表皮の角化細胞に変わって、毛包自体も次第に縮小し消失してしまうそうです。

つまり、17型コラーゲンの分解を防ぐ物質を研究することができれば、薄毛で悩む人はいなくなることが期待できます。

【参考リンク】

■まとめ

今回のような研究が進めば、将来的には、抜け毛や薄毛で悩む人はいなくなりそうですね。

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