> 健康・美容チェック > 糖尿病 > 週3回~4回飲酒する人は、全く飲まない人と比べ2型糖尿病になる可能性が低い|デンマーク研究
■週3回から4回飲酒する人は、全く飲まない人と比べ2型糖尿病になる可能性が低い|デンマーク研究
by Bratislavská župa(画像:Creative Commons)
(2017/7/31、BBC)
欧州糖尿病学会発行の医学誌ダイアベトロジアに掲載された研究結果によると、特に効果が高いと思われるのはワインで、血糖値を抑える手助けになる役割を果たすからではないかと考えられている。
デンマークで行なわれた飲酒の頻度と量について7万人以上を対象にした調査によれば、週3回から4回飲酒する人は、全く飲まない人と比べ2型糖尿病になる可能性が低いことが示唆されたそうです。
適度の飲酒、糖尿病のリスク減らす可能性=研究(2010/5/27)で紹介したオランダ国立公衆衛生環境研究所と同国の複数の科学・医学関連の研究施設が、主に40歳以上の人々がかかる「2型糖尿病」に焦点を当て、成人3万5000人を対象に10年間にわたって実施したところ、健康的な生活に加えて適度の飲酒を続けた人たちは、アルコールを完全に控えた人々と比べて2型糖尿病にかかる割合が40%低かったそうです。
なぜお酒を飲むことにより糖尿病になるリスクが低くなると考えられるのでしょうか?
ワインは特に有益のようだ。というのも、とりわけ赤ワインに入っているポリフェノールが、血糖値を抑える役割を果たすためだ。
ワインに含まれるポリフェノールが血糖値を抑える役割を果たしていると考えられるそうです。
国立がん研究センターの多目的コホート研究によれば、欧米の研究結果では飲酒が2型糖尿病に予防的というものや日本の研究でも1日当たり1合ほど飲むグループでは予防効果が見られたという結果があるそうですが、ただ飲酒とそのほかの病気との関係を考えると、1日1合を超える飲酒は控えた方がよいようです。
飲酒と2型糖尿病の発症について|多目的コホート研究|国立がん研究センター
これまでに欧米から報告された研究結果には、飲酒が2型糖尿病に予防的であるというものもあります。最近日本から発表された別の研究では、お酒を少し(1日当り日本酒換算で1~2合)飲むグループでは予防効果が見られたというもの、やせているグループでは飲酒によってリスクが増えるが、BMIが22-25のグループでは予防的であったというもの、男性では飲酒によってリスクが増したというものがあり、一致していません。
【参考リンク】
- Charlotte Holst & Ulrik Becker & Marit E. Jørgensen & Morten Grønbæk &
Janne S. Tolstrup. Alcohol drinking patterns and risk of diabetes: a cohort studyof 70,551 men and women from the general Danish population. Diabetologia DOI 10.1007/s00125-017-4359-3
【関連記事】
- 飲酒は60以上の病気やケガの原因になりうる-WHO
- 飲酒はがんの原因なのか?|肝臓がん・大腸がん・食道がん・乳癌(閉経後)・口腔がんのリスクが高くなる
- 女性は飲酒量が男性と同じでも、肝臓は先に悪化する!
- <乳がん>毎日ビール大瓶を1本以上飲むような飲酒量の多い女性はリスクが高い!?|厚労省調査
- <不整脈>飲酒量の増加で危険性高まる|筑波大
- 妊娠中の飲酒、生まれる子の精子に悪影響も|デンマークのオーフス大学
- お酒に弱いのに飲酒・喫煙をすると食道がんリスク190倍になる!?
- 大腸がんの発症確率を年齢、肥満、身体活動、飲酒、喫煙の5項目で計算|国立がん研究センター
- 沖縄県内の男性の4割が生活習慣病になるリスクが高いお酒の飲み方をしている
- 食道がんの再発リスクを禁酒で抑制できる|食道がんの予防には禁酒・禁煙・緑黄色野菜の摂取|京都大学
糖尿病関連ワード
■薬局でもできる糖尿病の検査|検尿(尿糖検査)と採血による血糖検査