「緑内障」カテゴリーアーカイブ

パンケーキの表面構造の理解が、緑内障の治療に役立つ!?

> 健康・美容チェック > 目の病気 > 緑内障 > パンケーキの表面構造の理解が、緑内障の治療に役立つ




■パンケーキの表面構造の理解が、緑内障の治療に役立つ!?

Pancakes_94

by rob_rob2001(画像:Creative Commons)

Understanding the physics of pancakes to save sight

完璧なパンケーキの物理(は、目の治療にも役立つ)

(2016/2/24、Wired)

科学者たちは、水分が粉〈100〉に対して練り粉〈120〉の場合が、下側の表面に不規則なクレーターのあるパンケーキをつくる傾向があることに気付いた。水分含有率が上げると、パンケーキはより色が濃くなり、その表面には黒い点がたくさん現れる(練り粉から逃げ出す水蒸気の痕跡だ)。

緑内障に苦しむ人の目の中では、よく似た現象が起きている。特に、この病気は水分の蓄積が特徴だ。外に出ることができず、視神経を圧迫して、これを損傷させ、失明に至らしめる。

ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)の科学者(数学者、および眼科医たち)は、パンケーキの表面構造の理解が、緑内障の治療に役立つかもしれないと研究を行なっているそうです。

緑内障の新治療法!?眼圧を一定に保つ「埋め込み式マイクロポンプシステム」を開発中によれば、現在、眼圧を一定に保つための埋め込み式のマイクロポンプシステムが開発中なのだそうです。

これは、目に本来備わっている供給・排出のための通路を活用して、眼内液の供給・排出を行なうことで、眼圧を調整するというものです。

この仕組みにセンサーを連動させれば、自動的に眼圧の調整をできるようになることが期待されています。

パンケーキの物理を解明することが緑内障の治療に役立つとは想像もつきませんが、悩んでいる人のためにもぜひとも頑張ってほしいですね。

→ 緑内障とは|緑内障の症状・原因・予防・チェック について詳しくはこちら







【関連記事】
続きを読む パンケーキの表面構造の理解が、緑内障の治療に役立つ!?

緑内障の進行スピードが検査データを基に短期間で予測できる仕組みの開発|金沢大

> 健康・美容チェック > 目の病気 > 緑内障 > 緑内障の進行スピードが検査データを基に短期間で予測できる仕組みの開発|金沢大




緑内障の進行スピードが検査データを基に短期間で予測できる仕組みの開発|金沢大

Retiree Appreciation Day provides current information, entertainment7

by USAG- Humphreys(画像:Creative Commons)

緑内障、将来の見え方予測可能に 検査データから導く「式」を確立

(2016/12/22、福井新聞)

金沢大の学外臨床教授も務める新田部長と杉山教授ら6人は、09~15年の間に県済生会病院で治療した312例498眼の緑内障に関する検査データを基に、進行のスピードを短期間で予測できる仕組みの開発を進めた。緑内障に関するさまざまな項目の中から、眼圧がどの程度下がったか、視神経の傷み具合など、進行スピードに影響する四つの項目を使えば予測できることを見いだし、予測式を完成させた。

 患者の検査データを式に当てはめることで、将来の見え方の変化をある程度予測することができるようになる。通常、進行のスピードを判断するには3~5年の経過観察が必要だが、半年から1年にわたる数回の診察で可能になり、早期治療につなげられる。眼圧を下げる治療をした場合としない場合の予測も可能になるという。今後は予測式の検証を重ね、より精度を高めていく。

福井県済生会病院の新田耕治眼科部長、金沢大医学系眼科学の杉山和久教授らでつくる研究チームは、検査データを基に、眼圧がどの程度下がったか、視神経の傷み具合など、進行スピードに影響する四つの項目を使って緑内障患者の将来の見え方を予測する方法を確立したそうです。

この予測方法により早期治療につなげられると考えられるそうです。

→ 緑内障の症状・原因・眼圧・予防 について詳しくはこちら







【関連記事】
続きを読む 緑内障の進行スピードが検査データを基に短期間で予測できる仕組みの開発|金沢大

ピルを3年以上使用したことがある女性は緑内障にかかるリスクが2倍になる!?その理由とは?

> 健康・美容チェック > 目の病気 > 緑内障 > ピルを3年以上使用したことがある女性は緑内障にかかるリスクが2倍になる!?その理由とは?




■ピルを3年以上使用したことがある女性は緑内障にかかるリスクが2倍になる!?その理由とは?

El secreto de sus ojos

by Dani Vázquez(画像:Creative Commons)

ピルで緑内障に、3年以上服用でリスク2倍―米調査

(2016/5/11、読売新聞)

経口避妊薬(一般的な飲むタイプのピル)を3年以上使用したことがある女性は、ピルを使用したことがない女性に比べて緑内障にかかるリスクが約2倍に高まっていたとする調査結果が、4月発行の米国眼科学会誌「Ophthalmology」( 2016;123:729-36 )に掲載された。

以前取り上げたピル(経口避妊薬)の長期使用、緑内障リスク増の恐れ(2013/11/21)によれば、米国眼科学会によれば、ピルを3年以上使用したことがある女性は緑内障にかかるリスクが、そうでない人に比べて2倍になるという研究結果がでているそうです。

研究グループによると、その中で女性ホルモンの一つであるエストロゲンには視神経を守る働きがある可能性が浮上。一方、閉経するとエストロゲンが急激に減少するが、閉経が遅い女性に比べ早い女性では緑内障の危険性が高いとの調査結果も報告されているという。

エストロゲンには視神経を守る働きがある可能性があり、低用量ピルを服用すると血液中のエストロゲン量が少なくなる働きがあるため、緑内障にかかるリスクが高まる可能性があるようです。

ピルは女性の生活の質を向上させる?によれば、ピルには避妊以外にも、生理痛を軽くしたり、月経量を少なくしたり、また子宮内膜症や子宮外妊娠、骨粗鬆症や関節リウマチのリスクを軽減することが証明されているため、そうした目的のために処方されることもあるそうです。

しかし、今回の研究によれば、緑内障にかかるリスクが高くなるおそれがあるため、使用には注意が必要になってくるかもしれません。

→ 緑内障の症状・原因・眼圧・予防 について詳しくはこちら







【関連記事】
続きを読む ピルを3年以上使用したことがある女性は緑内障にかかるリスクが2倍になる!?その理由とは?

緑内障診断におけるHMD型視野検査システムを開発 暗室いらずで早期発見|関西大学・大阪医科大学

> 健康・美容チェック > 目の病気 > 緑内障 > 緑内障診断におけるHMD型視野検査システムを開発 暗室いらずで早期発見|関西大学・大阪医科大学




■緑内障診断におけるHMD型視野検査システムを開発 暗室いらずで早期発見|関西大学・大阪医科大学

CES2017_Fove2_RochelleWinters

by ETC-USC(画像:Creative Commons)

※参考画像であり、実際のものとは異なります。実際のHMD型視野検査システムに関しては、ニュース記事・ニュースレターに画像が紹介されています。

緑内障診断、ゴーグル型検査装置で手軽に…暗室いらず早期発見

(2017/1/31、読売新聞)

チームの小谷賢太郎・関西大教授(生体情報工学)らは、目の前に「暗室」を再現できるゴーグル型ディスプレーに着目。眼球の動きを捉えるセンサーと組み合わせ、画面に現れる灰色の点を左右の目で各5分(約60回)ずつ追うだけで欠損の有無や位置を精度よく検出できる装置を開発。患者、健康な人、それぞれ約10人に対して行った試験で、暗室と遜色ないデータが出たという。

関西大学システム理工学部小谷賢太郎教授は大阪医科大学の眼科教室と共同で研究開発を行い、緑内障の早期発見、早期治療を実現するための小型のディスプレイを頭に装着するHMD型(ヘッドマウントディスプレイ型)視野検査システムの開発を行ないました。




■HMD型視野検査システムのメリット

HMD型視野検査システム(視線移動情報を用いたHMD型超小型視野検査システム)には次のようなメリットがあります。

緑内障診療におけるHMD型視野計を開発

(関西大学ニュースレター)

•視線を固定せず測定できるため、被験者と視能訓練士の負担を軽減できる。
•簡便に短時間(片眼5分程度)で、被験者の姿勢を問わず測定が可能。
•小型かつ軽量のため、暗室や測定スペースがほぼ不要。
•ディスプレイに表示される光点を目で追うだけで、視野欠損の有無や位置が検知できる。
•既存の視野計(ハンフリー視野計)よりも低価格。

HMD型視野検査システムであれば、暗室が不要で検査ができるというメリットがあります。

緑内障のリスク要因を4つの類型に自動で分類する手法を開発|東北大・トプコンによれば、緑内障のリスク要因としては、眼圧の上昇による視神経の障害が主な要因ですが、その他にも、血流障害、近視、血管の痙攣(スパスム)なども緑内障の悪化に関わっており、どの要因が影響しているかによって治療法も異なってきます。

視神経の変形を肉眼で判定し、分類作業を行なう上で、従来は、医師の経験や主観的な要素が大きく、また一般的な診療所では分類が難しいことが問題となっていました。

緑内障は、早期発見が大事ですので、眼科での定期的な検査(緑内障ドック)が一番の予防法といえます。

緑内障は、眼圧測定だけではわからないため、眼底検査、視野検査などが必要です。

緑内障診療におけるHMD型視野計を開発

(関西大学ニュースレター)

精密な検査を実施する前段階の健康診断レベルで、視野欠損が判定できる検査装置を利用できれば、潜在的な患者と視野異常がない人とのスクリーニングができ、早期治療も可能です。

今回の新しい超小型視野検査システムによって、緑内障検査自体が身近なものとなり、早期発見することができるようになるといいですね。

→ 緑内障とは|緑内障の症状・原因・眼圧・予防 について詳しくはこちら







カシス・ルテイン・ブルーベリー専門店

カシス・ルテイン・ブルーベリーサプリが、今なら最大20%引きの初回購入者価格・スーパーセール中!

カシスの健康効果 について詳しくはこちら

→カシスサプリ選びに悩むあなたに
→カシスサプリ通販専門店

カシス・ルテイン・ブルーベリー専門店

今なら最大20%引きのお得な初回購入者価格・まとめ買いセール特価で購入できます!

【関連記事】
続きを読む 緑内障診断におけるHMD型視野検査システムを開発 暗室いらずで早期発見|関西大学・大阪医科大学

緑内障の進行を抑える化合物「KUS剤」を発見 マウス実験で効果|京大グループ

> 健康・美容チェック > 目の病気 > 緑内障 > 緑内障の進行を抑える化合物「KUS剤」を発見 マウス実験で効果|京大グループ




■緑内障の進行を抑える化合物「KUS剤」を発見 マウス実験で効果|京大グループ

Boy testing eye site

by Les Black(画像:Creative Commons)

緑内障抑える化合物 京大開発、マウス実験で効果

(2016/4/20、日本経済新聞)

緑内障抑える化合物、マウスで効果 京大グループ発見

(2016/4/21、朝日新聞)

傷ついた神経細胞では、細胞に不可欠なATPという分子が少なくなっている。グループは細胞内のATPの量を高める化合物を開発。遺伝的に眼圧が高く、緑内障になるマウスに生後2カ月から毎日飲ませると、神経の減少は、生後10カ月の時点で2割減にとどまった。化合物を与えないマウスは6割以上減っていた。薬剤で目の神経を傷つけたマウスでも、神経細胞の減り方を抑えられた。

京都大学のチームによるマウスの実験によれば、開発した神経保護作用のある化合物「KUS(Kyoto University Substance)剤」に、緑内障の進行を抑える働きがあることがわかったそうです。

この研究についてのプレスリリースをチェックしてみます。

緑内障の進行を抑制、マウスで成功-新規の化合物を用いた難治性眼疾患の進行抑制に期待-

(2016/4/18、京都大学プレスリリースPDF)

20160418kyoto

参考画像:緑内障の進行を抑制、マウスで成功-新規の化合物を用いた難治性眼疾患の進行抑制に期待-(2016/4/18、京都大学プレスリリースPDF)|スクリーンショット

緑内障の発症要因の 1 つは、体内で産生される(内在性)興奮性神経伝達物質であるグルタミン酸による神経の過剰興奮が網膜神経の細胞死を招くためだと考えられています。

そこで今回の実験では、マウスの眼内にグルタミン酸と同じ神経興奮をもたらす NMDA4 という物質を注射し、緑内障で観察される網膜神経節細胞障害を起こしたうえで、KUS 剤を投与しました。

その結果、KUS 剤を投与したマウスでは投与しなかった個体に比べ、網膜神経節細胞の減少が抑制されることが分かりました。

緑内障の発症要因の1つは、グルタミン酸による神経の過剰興奮が網膜神経の細胞死を招くためと考えられており、今回の実験では、緑内障の時に見られる網膜神経節細胞障害を起こして、KUS 剤を投与したところ、投与しなかったマウスに比べて、網膜神経節細胞の減少が抑制されたそうです。

20160418kyoto02

参考画像:緑内障の進行を抑制、マウスで成功-新規の化合物を用いた難治性眼疾患の進行抑制に期待-(2016/4/18、京都大学プレスリリースPDF)|スクリーンショット

KUS 剤の投与がないマウスでは、網膜の神経節細胞の数や網膜の神経線維の数が減少し緑内障兆候が見られますが、KUS121 を 10 カ月間投与したマウスでは、その減少が抑制されていました(図2)。

KUS剤投与マウスにおいては、神経線維・神経節細胞の減少が抑制されています。

■KUS剤(KUS化合物)とは

新規神経保護剤により網膜色素変性の進行を抑制することに成功 -難治性眼疾患の進行抑制に期待-

(2014/8/6、京都大学)

体中の細胞に大量に存在し、細胞内のエネルギー源であるATPを消費する蛋白質(ATPase)の一つである、VCPという蛋白質に着目し、そのATP消費を抑制するような物質(低分子化合物)を新規合成し、その中から、細胞・神経保護活性のあるものを同定、網膜色素変性モデルマウスに投与することで、網膜色素変性の進行抑制効果を確認しました。

KUS化合物とは、細胞内のエネルギー源であるATPを消費する蛋白質(ATPase)の一つである、VCP蛋白質のATP消費を抑制する化合物です。

2014年には網膜色素変性に対する治療薬の開発につながる研究として紹介されていますが、今回は、緑内障の治療において、眼圧を下げるというアプローチで治療をするのではなく、視細胞の変性・死滅を予防・抑制することにより病気の進行を食い止める、つまり、神経保護による緑内障の進行抑制という視点から研究が勧められています。

今回の研究のポイントは、ポイントは2つ。

一つは、緑内障は目が受け取った光の信号を脳に伝える網膜の神経節細胞が、保持するエネルギー(ATP)を失って死滅し、進行するということ。

もう一つは、池田准教授らのグループが目の病気「網膜色素変性」の治療のために開発した、細胞内のATPの量を高める(またはエネルギーの消費を抑制する)低分子化合物「KUS剤」を緑内障を発症したマウスに投与したところ、神経節細胞の減少が抑えられたこと。

緑内障の主な治療法といえば、眼圧を下げることでしたが、今回の発見によって、神経細胞を守るというアプローチから緑内障を治療できる可能性が出てきました。

今後の研究に期待したいですね。

→ 緑内障とは|緑内障の症状・原因・予防・チェック について詳しくはこちら







【関連記事】
続きを読む 緑内障の進行を抑える化合物「KUS剤」を発見 マウス実験で効果|京大グループ