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将来的にチョコレートは手に入らなくなる!?|カカオ豆生産者が天然ゴム栽培へ移行する理由とは?

Chocolat de Bonnat tasting

by Everjean(画像:Creative Commons)




食品:ハム、チョコ値上げへ…内容量減で「据え置き」も

(2014/6/18、毎日新聞)

背景には、中国やインドなど新興国の経済成長に伴うチョコ需要の高まりで、原材料のカカオの価格が上昇していることがある。国際ココア機関によると、カカオ豆の価格はこの1年余りで4割程度上昇した。

<中略>

さらに、今夏はエルニーニョ現象の影響で、インドネシアなど主要生産国で天候不順に陥り、供給量が減るとの懸念も台頭している。

健康によいと言われているチョコレートですが、そのチョコレートの原材料であるカカオ豆の価格が上昇しているそうです。

その理由としては、記事の中では2つ紹介されています。

1.中国やインドなど新興国の経済成長に伴うチョコ需要の高まり

2.主要生産国で天候不順に陥り、供給量が減るとの懸念

ただ、その他の記事を調べてみると、カカオ豆の価格が上昇しているのには他にも事情があるようです。

Fèves de cacao

by Rog01(画像:Creative Commons)

チョコレートが7月から値上げ 「他の作物つくるほうが儲かる」カカオ生産者

(2014/6/17、ハフィントン・ポスト)

カカオ豆高騰の背景には、コートジボアールなどカカオ豆の生産地で、カカオ豆の生産をやめて天然ゴムといった収益性の高い農産物へ移行する生産者が増えていることがある。

カカオ豆不足、続く見通し-天然ゴム栽培への移行で

(2014/5/29、Bloomberg)

カカオ豆不足が2020年まで続くとの見方が広がっている。西アフリカの生産国で農場の経営不振が続いており、天然ゴムといった収益性の高い農産物への移行が進んでいるためだ。

西アフリカの生産国では、カカオ豆から天然ゴムへと収益性の高い農作物の移行が進んでいるそうです。

チョコレート産業の裏側、なぜカカオ農家は豊かになれないのか

(2014/2/28、CNN)

チョコレート産業は、全世界1100億ドル規模の産業であるにもかかわらず、カカオ農家の多くは貧困状態にある。

正確な数字を測るのは難しいが、西アフリカに位置するコートジボワール共和国では、およそ80万人にも及ぶ児童が、カカオ産業に従事していると言われ、要因はすべて貧困によるものだ。

<中略>

今日においては、チョコレートバーの収入のおよそ70%が製造元へと渡り、マーケティングや調査、開発などに使用されている。

チョコレート産業の市場規模は大きいものの、そのチョコレートの原材料であるカカオ豆から得られる農家の収入は少ないようです。

カカオ豆不足、続く見通し-天然ゴム栽培への移行で

(2014/5/29、Bloomberg)

世界のカカオ豆需要が拡大する一方、コートジボワールとガーナでは、農家の収入を押し上げカカオ豆農場の単収を増やす方策が検討されている。2年連続で供給が不足しているにもかかわらず、多くの農家にカカオ豆栽培を継続するよう促すほど十分な価格上昇に至っていない。他の農産物を栽培する方が収入が高くなっている。

トーゴのエコバンク・グループのソフトコモディティ調査責任者、エドワード・ジョージ氏は「農家はカカオ豆のバリューチェーンに加わることが不利であることに気付きつつある」と指摘。

カカオ豆への需要が増え供給が不足しているにもかかわらず、カカオ豆の生産を維持したくなるほどの価格上昇が見込めないため、カカオ豆を生産するよりも天然ゴムといった他の収益性の高い農産物に切り替えていこうとするのは自然な流れだと思います。

この状況を改善していくのは、3つ。

1.カカオ豆価格の上昇

2.カカオ豆生産量を大きく増やす技術

3.チョコレートにおけるカカオ豆の価値を上げること

状況が改善されなければ、将来的にチョコレートは手に入らない食べ物になっていくかもしれません。







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