AIが目の病気「ドライ型加齢黄斑変性(dAMD)」の新しい治療法を発見したという論文・Xの投稿を見つけましたので、まとめてみたいと思います。
Today, we’re announcing the first major discovery made by our AI Scientist with the lab in the loop: a promising new treatment for dry AMD, a major cause of blindness.
Our agents generated the hypotheses, designed the experiments, analyzed the data, iterated, even made figures… pic.twitter.com/ZiX9uj9s7e
— Sam Rodriques (@SGRodriques) May 20, 2025
【参考リンク】
研究者たちは、Robinに「ドライ型加齢黄斑変性の治療法を見つけてください」と頼み、Robinがその指示に従って作業を進めました。
■Robinとは?
Robinは、Crow、Falcon、Finchという3つのAIエージェントで構成されています。
Robinは、文献を調べる、仮説を立てる、実験を設計する、データを分析するという一連の作業を自動的に行うことができます。
これらのエージェントが協力して、文献を調べ、実験を計画し、データを分析します。
■ドライ型加齢黄斑変性の治療法を発見
Robinは、リパスジルという薬がこの病気の治療に有効かもしれないと提案しました。
リパスジル (Ripasudil) は、Rhoキナーゼ阻害薬(ROCK阻害薬)の一種であり、緑内障の点眼治療薬として「グラナテック」という商品名で販売されています。
リパスジルは、もともと緑内障の治療に使われる薬ですが、ドライ型加齢黄斑変性にはこれまで使われたことがありませんでした。
Robinは、この薬が病気の原因となる細胞の働きを改善する可能性があると仮説を立て、実験を設計し、データを分析しました。
その結果、リパスジルが有望な治療法であることがわかりました。
Robinを使うことで、10週間という短い期間で結果を出しました。
■どのように研究は行われたの?
Robinは、まず文献から情報を集め、病気のメカニズムを理解しました。
その後、特定の薬をテストする実験を提案し、実験の結果を分析しました。
最終的に、リパスジルが効果的であることを発見しました。
もちろん、AIだけでは実験を行うことはできません。
研究者たちは、Robinが提案した実験を実際の研究室で実施しました。
そして、Robinが分析したデータを基に、最終的な論文を書きました。
■まとめ
今回の研究のポイントはAIを活用することで今までわからなかった病気の治療法を見つける時間が大幅に短縮される可能性があること、またAIの提案+人間が実行するという人間とAIの協力によって大きな結果が得られたことです。
今後このようなケースが増えて、珍しいものではなくなっていくのではないでしょうか?
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