■日本のフィンテックは「貧テック」!?
by SarahTz(画像:Creative Commons)
最近のインターネットビジネスでは、「ZOZOツケ払い」(2カ月間内で都合の良い時に支払いができる決済手段)や「メルカリ月イチ払い」(月次で購入した商品の代金をまとめて翌月に支払うことのできる)、「CASH」(モノをスマホで撮影し、食事入金される質屋アプリ)、「Payday」(給料を前借りして、後払いするサービス)のような今やりたい・買いたいことを我慢することなく、将来入ってくるであろうお金を前借りしたり、モノを現金化する仕組みが増えてきていると感じます。
電話番号📱をクレジットスコアの保証と考えて、中国版信用情報システムである「芝麻信用」を質屋の仕組みからスタートするとこうなるのかな?https://t.co/fgTxuE0e3i
スマホで撮影「即入金」の質屋アプリCASH💰https://t.co/h3nujoSHMO— ハクライドウ (@hakuraidou) 2017年6月28日
給料の前借り💰を会社に頼むんじゃなくて、外部に頼むとこんな感じになるのか。
これ(給与情報を担保にしてきちんと支払うことにより信頼を得る仕組み)もクレジットスコアを蓄積する方法となれば、別のサービスに生かせるのかもしれない。https://t.co/hXnxk4WoKq https://t.co/Y27hAGY6dW— ハクライドウ (@hakuraidou) 2017年6月28日
月次で購入した商品の代金をまとめて翌月に支払うことのできる「メルカリ月イチ払い」https://t.co/M1FWvkD4XV
過去のメルカリ利用実績が「信頼」となり、支払いが完了するまで次の買い物はできず、電話番号などの登録情報で照合することにより支払い逃れを防ぐ仕組み。— ハクライドウ (@hakuraidou) 2017年6月28日
ZOZOツケ払いhttps://t.co/pYOJsWtSbi
2カ月間内で都合の良い時に支払いができる決済手段の一つ。
この仕組みを使うユーザーのクレジットスコアを蓄積する方法ともいえるかもしれない。— ハクライドウ (@hakuraidou) 2017年6月28日
今やりたい・買いたいことを我慢することなく、将来入ってくるであろうお金を前借りしたり、モノを現金化する仕組みが増えてきている。スピードが速くなっている世界でタイミングが重要になるため、この仕組みが有効だと思う一方、クレジットスコアを失うリスクもあることを知らせておくことも重要だ。 pic.twitter.com/fkLqCDFXpG
— ハクライドウ (@hakuraidou) 2017年6月28日
こうした流れを受けて、日本のフィンテックは「貧テック」だと揶揄する(読み方「やゆ」意味:からかう)人もいます。
ただそういう人は現状で苦しんでいる人のことが見えていないのかもしれません。
例えば、給与前払いサービスとは?|給料前借りアプリが注目のきっかけ!?人手不足で悩む2018年以降は給与前払いサービスが求人に応募するポイントになる?で紹介した大手求人サイトの検索キーワードによれば、常に日本全国で「日払い 」「週払い」がベスト10にランクインするほどなのだそうで、求職者にとっては、「前払い」「日払い」「週払い」ということは重要な求人募集の要素となっているそうです。
奨学金による貧困問題|大学生の仕送りは減少傾向、アルバイトの就労率・収入金額の増加、返済に対する不安もによれば、仕送り10万円以上をもらっている学生は減少傾向にあり、アルバイトの就労率・収入金額ともに増加傾向にあり、アルバイトを増やすことで暮らし向きを良くしようとしているのがわかります。
■日本はフィンテックの前にITや金融の活用度を上げていく必要がある
日本はIT・金融の活用度が低いと考えられます。
フィンテックは”貧テック”?https://t.co/tJdO6y8AHT
日本の状況はIT・金融の活用度が低いため、フィンテックの手前
●現預金比率が異常に高い
●低消費者層におけるクレジットカードの利用率が半分以下
●インターネットバンキングもほとんど使われていない pic.twitter.com/Bcqx7iAEcz— ハクライドウ (@hakuraidou) 2017年6月29日
【参考リンク】
- フィンテックは”貧テック”?ーー日本において金融とテクノロジーが存在感を増すために必要なこと(2016/2/21、THE BRIDGE)
日本銀行によればモバイル決済の利用者は6%ほどにとどまるそうです。
日本銀行によれば、モバイル決済の利用者は6%にとどまるそうです。ただ、電子マネーの利用額を各国比較でみてみると、日本は世界の中でも群を抜いて、電子マネーが多く利用されていて、モバイル決済後進国と評価するのは行き過ぎかもしれません。💰https://t.co/Wv1HjVebZH
— ハクライドウ (@hakuraidou) 2017年6月21日
これは、日本だけでは起きていることではなく、アメリカやドイツでもモバイル決済(スマホでの支払い・決済)が進んでいません。
#アメリカ 🇺🇸スマホの支払・決済機能を利用しない理由
1.現金やカードでの支払いが簡単
2.モバイル決済のセキュリティに懸念
3.モバイル決済を使う利点が感じられないhttps://t.co/Wv1HjVebZH
新しいテクノロジーを好むイメージがあったが否定的な意見が多い。— ハクライドウ (@hakuraidou) 2017年6月21日
その一方、発展途上国では急速にモバイル決済が普及しています。
発展途上国でモバイル決済が普及した理由
1.銀行口座や固定電話網の普及が十分でない
2.現金を受け取り、保管し搬送することに伴うコストやリスク
先進国ではインフラが整い、お店も現金支払いのメリットがあるため、モバイル決済が普及しないhttps://t.co/Wv1HjVebZH pic.twitter.com/bbSPK31DnB— ハクライドウ (@hakuraidou) 2017年6月21日
モバイル決済の普及のためにも、次のような対策が必要になると考えられます。
対策💳
●セキュリティやプライバシーに対する信頼性を上げていくこと
●初期設定を簡単にすること
●現金よりもモバイル決済のほうが便利であるという優位性を認識させる
●簡単に使いこなせるユーザーエクスペリエンス
●利用可能場所を増やすhttps://t.co/Wv1HjVebZH— ハクライドウ (@hakuraidou) 2017年6月21日
しかし、ある仮説によれば、35歳が新しいテクノロジーを受け入れられる年齢であるそうで、モバイル決済の普及が進んでいない国々の平均年齢がいずれも高いことから、もしかするとこの仮説が当てはまるかもしれません。
モバイル決済利用状況📱が日本🇯🇵、アメリカ🇺🇸、ドイツ🇩🇪が約5%である一方、中国🇨🇳98.3%、ケニア🇰🇪76.8%である。インフラや治安が関係していると思っていたけど、もしかするとダグラス・アダムスの法則が当てはまったりして。https://t.co/Wv1HjVebZH https://t.co/5VTQtmXo4m
— ハクライドウ (@hakuraidou) 2017年6月28日
各国の平均年齢
日本🇯🇵46歳
アメリカ🇺🇸38歳
ドイツ🇩🇪46歳
中国🇨🇳37歳
ケニア🇰🇪19歳— ハクライドウ (@hakuraidou) 2017年6月28日
■まとめ
日本のフィンテックは「貧テック」だと呼び、弱者から搾取する仕組みだと表現する人もいるそうです。
ただこれを逆に考えると、それだけ多くの人が金融の仕組みからはじき出されているということではないでしょうか?
「ブロックチェーン・レボリューション」(著:ドン・タプスコット+アレックス・タプスコット)
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貧しい地域の人たちにとって、銀行口座を持つための最低残高や、決済の最低支払い額、システム手数料といった壁はあまりに高すぎる。金融機関のインフラにコストがかかりすぎるせいで、貧しい人たちのささやかな経済活動は犠牲になっているのだ。p66
今の仕組みではある程度のまとまった金額を貸さないと企業としては合わない計算であるため、貧しい人々向けに少額の貸し出しなどをするマイクロファイナンス(小規模金融)の分野は手つかずのままでいるのではないでしょうか。
貧困問題を新たなテクノロジーや様々な組み合わせによって解決に向かっていくといいですね。
【参考リンク】
続きを読む 日本のフィンテックは「貧テック」!?日本はフィンテックの前にITや金融の活用度を上げていく必要がある!|#Fintech