乳がん患者の負担軽く 名大病院が新治療開始(2008/10/19、中日新聞)
名古屋大医学部付属病院乳腺・内分泌外科(今井常夫科長)は、早期乳がんの乳房温存手術で、再発予防のための放射線を手術中に患部に直接当てる治療「術中照射」を始めた。乳がん治療では国内で初めての取り組みで、患者の負担軽減や治療効果の向上につながると期待される。
従来の早期乳がんの乳房温存手術は患者への負担が大きかったようです。
従来は早期乳がんの温存手術の場合、術後ほぼ毎日計25日間かけて放射線を照射するのが標準で、やけどなどの副作用も多く、通院の負担も大きかった。
しかし、今回記事で紹介されている、この手術方法であれば、照射する総放射線量は従来の半分以下で済むそうです。
術中照射は乳房部のがんと周囲1センチを切り取った後、その場の病理診断で周囲にがんがないことを確認した上で、他部位への照射を防ぐ防御板を入れ、がんがあった部分を縫合し、皮膚の上からではなく直接放射線を当てる。その後、防御板を外し、患部、皮膚を縫い合わせる。
名大では術中照射の適用基準を50歳以上、2・5センチまでの1カ所だけの早期乳がんで、乳房温存手術を希望する場合などにしている。照射する総放射線量は従来の半分以下で済むという。
乳がん患者の身体的負担・経済的負担(長期の通院が必要)を軽減するためにも、よい治療法が見つかるといいですね。
by Rotary Club of Nagpur(画像:Creative Commons)
メスいらずの究極手術 阪大が低侵襲手術法を臨床導入
(2008/8/14、産経新聞)
メスいらずの究極手術-。大阪大学医学部付属病院は14日、口や肛門、膣など体の開口部から内視鏡を入れて体の表面の傷を少なくする新しい手術法を実施し、患者の腫瘍(しゅよう)の摘出に成功したと発表した。阪大によると、患者の負担が少なく術後の回復が早いのがメリットで、治療での実施は国内初という。
大阪大学医学部付属病院は、口や肛門、膣など体の開口部から内視鏡を入れて体の表面の傷を少なくする新しい低侵襲手術法「NOTE」を実施し、患者の腫瘍の摘出に成功したそうです。
NOTE(自然開口部経管腔的内視鏡手術)とは・メリット・デメリットとは、口や肛門、膣など人体の「穴」を経由して特殊な内視鏡を差し入れて手術をする方法で、体の表面を傷つけることない手術方法であるため、術後の合併症を最小限に抑えることができるそうです。
この手術を利用していけば、患者の体への負担が小さくなり、社会復帰が早くなるため、患者側にとってメリットが大きくなりそうです。
ただ、デメリットもあるそうです。
- 不潔な消化管経由で内視鏡を入れるため感染症のリスクが高くなる
- 他臓器にアプローチする際には、胃や食道の壁の切開と縫合が必要になる
- 手術時間も通常の腹腔鏡手術より長い
患者のQOLに合わせて手術を選択するようにすれば良いのではないでしょうか。
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