by Keith Allison(画像:Creative Commons)
37歳イチロー、スイング速度・脚力低下?
(2011/9/29、産経新聞)
オリックス時代からイチローの打撃フォームを分析してきた中京大スポーツ科学部の湯浅景元教授(64)に、低迷した打撃の要因を聞いた。
「速い打球を打てないことで安打が少なくなった。さらに、一塁に走り込む走力がわずかに遅くなっている」。
湯浅教授は不調だった要因に脚力の低下を挙げた。
例年は時速155~157キロだったスイング速度が、今季は150キロを切ることもしばしば。日本の1軍クラスの選手と大差なくなってきた。
また、打撃動作の中で踏み込む側の右足が地面についた際、好調時は10センチ以内で収まっていた目線の下がりが、今季は15センチ前後に。ともにスイングを支える脚力が衰えた証拠と見る。
イチロー選手の今シーズンの成績は、184安打、打率・272で終え、11年連続200安打を逃しましたが、その理由として、イチロー選手の打撃フォームを分析してきた湯浅景元教授によると、脚力の衰えをあげています。
イチローの打率は長打率と連動してきた。
長打率はメジャー1年目の2001年から7年連続で4割を超え、最悪だった08年でも・386だったが、今季は・335。長打率は「走力と遠くへ早い打球を飛ばすことで決まってくる」と湯浅教授。
走力も打球速度も原動力は脚力だ。
イチローは10月で38歳。
一瞬に大きな力を引き出す速筋に衰えが出たと指摘する。
ここ2年は40盗塁以上をマークしたものの、盗塁はバッテリーとの駆け引きなどで脚力低下を補える面がある。
脚力の低下、特に速筋の衰えによって、走力・スイングスピード・打球速度が落ちているようです。
イチローはこれまで、毎打席のようにフォームを微調整し、好成績を生んできたが、今季はほとんど変化がないという。
湯浅教授は「変えないことによって、現状の体力や技術を知ることができる。来季以降を見越し、あえて欠点を洗い出しているのではないか」と復活に期待を寄せた。
イチロー選手が来シーズンどんな変化を見せてくれるのか注目ですね。